普通の風邪やインフルエンザ、食あたりに至るまで、冬にありがちな病気は結構多いもの。身体にそんな問題を引き起こす原因はさまざまです。
吐いたりトイレに駆け込んだりしたら、何が原因なのかと思うかもしれませんね。食中毒とお腹の風邪(胃腸風邪、ウイルス性胃腸炎、感染性胃腸炎ともいう)は、どちらもそうした症状の原因になります。
今回は、食中毒とおなかの風邪(ウイルス性胃腸炎)にもしもかかってしまったら、早く治るための方法を医師が説明します。
基礎編「食中毒とおなかの風邪(ウイルス性胃腸炎)の違い」についてはこちらの記事を。
「食中毒とおなかの風邪の症状の特徴」はこちら。
食中毒とおなかの風邪の治療法
image via shutterstock「残念ながら、食中毒もおなかの風邪も普通は症状を乗り切るしかありません。十分に休み、失われた電解質を補うためにたっぷり水分を取り、食べ物はあっさりした消化のよいものにします」と、クリーブランド・クリニックの胃腸病専門医、クリスティン・リーさんは言います。
どちらの場合も、極度の脱水状態がいちばん心配。
「下痢や嘔吐が続いている間は、食べ物や液体を体内に取り入れておくのが難しいかもしれません。でも、脱水状態になるとさらに気分が悪くなりますし、身体に必要な栄養分を取らないと、回復が遅れる結果につながりかねません」と、ヘルスケア会社アボット・ニュートリションで、水分補給分野の科学研究員を務める公衆衛生学修士のジェニファー・ウィリアムズさん。
「水を飲むのは身体のために大切ですが、ナトリウムや塩素、カリウムなど、脱水状況で失われた重要な電解質を補充するには、水だけでは不十分です」と、ウィリアムズさん。電解質を含むスポーツドリンクなどの飲み物が回復を助けてくれます。
「症状がなくなるまでは生の果物と野菜も避ける方がよいでしょう」と言うのは、ノースウェスタン・メモリアル病院(イリノイ州シカゴ)の消化器センター医長、スティーブン・ハナウアーさん。もっと消化によくない脂っこい食べ物も避けます。
「おなかの風邪の患者には、たいてい1週間は乳製品を避けるようにと言います。ラクトース(乳糖)が吸収される小腸が影響を受けますから、小腸の内壁が再生されるまで、ラクトースを吸収できないかもしれないからです。細菌性の食中毒であれば、小腸ではなく大腸の方が影響を受けますから、ラクトースは問題にならないでしょう」(ハナウアーさん)
医師の診察を受けた方がいいときは?
image via shutterstockリーさんによると、食中毒かおなかの風邪で次のような問題がある場合は(とくに年齢がとても低いか高い人、妊婦、免疫系が弱っている人、複数の病気にかかっている人)、医師の診察を受ける方がよさそう。
水分補給が困難で、明らかな脱水症状のサインがある 便に血が混じる 高熱がある(口で測って38.6度以上) 24時間以上、嘔吐が続いている 3日以上、下痢が続いている食中毒もおなかの風邪も、適切に治療しないと合併症につながりかねない上、命に関わる恐れさえあります。
「症状が重い場合は、抗生物質が必要かもしれません」(リーさん)。医師は普通、便から病気の原因を判定し、最適な治療法を見つけてくれます。
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訳/STELLA MEDIX Ltd.
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