女性がかかるがんの中で、卵巣がんが占める割合は3%ほど。でも、女性の生殖器系のがんのなかではもっとも命にかかわります。
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卵巣がんの原因とは?
卵巣がんの原因はまだはっきり分かっていませんが、次のようなことで発症のリスクが高くなると考えられています(※1,2)。
太り過ぎ 家族のなかに、卵巣がんになった人がいる 加齢 子宮内膜症にかかっている エストロゲンのホルモン補充療法を受けている 突然変異の遺伝子を受け継いだ 妊娠・出産の経験がない卵巣がんは、どんな症状なの?
初期の卵巣がんは、自覚症状がほとんどありません。「静かにしのび寄ってくる病気です。気づいたときにはすでに進行している、ということも少なくありません」と、医師のステファニー・ウェシントンさん。
ウェシントンさんは、科学修士号を持ち、ジョンズ・ホプキンズ医学校(※3)で産婦人科の教授をつとめています。
注意したほうがよい症状は次のとおりです。
おなか、背中、骨盤の痛み 太った 頻回の下痢 消化不良 気力がなくなる おなかや骨盤まわりが大きくなる 食欲がなくなる 頻尿1、2日程度なら、だれでもこのような症状を経験したことがあるかもしれません。でも、症状が1、2週間続いて体調がすぐれないときは、かかりつけの医師または婦人科の医師に相談するとよいでしょう。ただし、膣から不正出血があった場合はただちに婦人科を受診します(※4,5)。
診断・治療については、次回に。
※1 CDC, American Cancer Society ※2 American Cancer Society ※3 Johns Hopkins Medicine ※4 CDC, American Cancer Society, Mediline Plus ※5 American Cancer Society
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