心理カウンセリングの世界で使われる定番のテクニックに「ストレスサーモメーター」という手法があります。図のような架空の温度計を見ながら「いまのストレスは何点だろう?」と採点してください。
「主観で決めて大丈夫なの?」と思うかもしれませんが、アメリカで行った実験では、学生たちに大掛かりなストレス診断を受けてもらった結果と、この方法での結果にほとんど差異はありませんでした。大まかに現状をつかむには十分な方法なのです。
この方法がすばらしいのは、ストレスに点数をつけただけでもある程度ストレス解消の効果が得られるところ。
「なんだかイライラする……」と漠然と思っているよりも数字で示されると「いまは7点だから、せめて4点ぐらいに下げよう」といった明確な指針ができます。その安心感が心にゆとりを生むのです。
『超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド』(鉄人社刊)
年5000本の科学論文を読むという著者の鈴木祐さんサイエンスライター)が実践した「本当に効くストレス対策100個」が紹介された一冊。いずれのテクニックもハーバードやスタンフォードなどの一流研究機関が実証したものばかり。ストレス対策の「超基本」から効き目長持ち「三種の神器」、最速でイライラが激減する18の「超時短」メンタルトリックなど、今日から使えるテクニックが満載です。