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内臓脂肪は簡単におとせる! いますぐやるべき10のこと

2018/11/08 16:30 投稿

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前回は「内臓脂肪って何? 内臓脂肪が増えるとどうなる?」と内臓脂肪の正体についてお届けしました。今回も、『内臓脂肪を最速で落とす』(幻冬舎)の著者で内科医の奥田昌子先生に聞いた、自分の内臓脂肪のチェック方法や簡単におとすアクションをご紹介します。

内臓脂肪チェックリスト! 女性の隠れ肥満は危険なのです!

基本的に、女性は男性よりも内臓脂肪がつきにくい体質です。それは女性ホルモンの働きのおかげ。しかし、隠れ肥満は増え続けているそう。自分に内臓脂肪がついているかどうか気になりますね。

次の項目が一つでも心当たりのある人は、内臓脂肪が意外についている可能性があります。チェックしてみましょう。

内臓脂肪チェックリスト

□横から見ると胸よりお腹が出ている。

□20歳時とくらべて10キロ以上増えた。

□健康診断で血圧、血糖、脂質の数値が上がってきた。

□洋菓子、果物、アルコールが好き。

□便秘がち。下半身がむくむ。

□階段をあまり使わない。 

女性は腹囲90センチ以上だと内臓脂肪が付いている目安とされていますが、痩せていても上記の項目に当てはまるものがあれば、隠れ肥満=内臓脂肪過剰を疑いましょう。

女性は生まれたときから皮下脂肪が多く、男性とくらべて内臓脂肪がなかなかつきません。これは、女性ホルモンであるエストロゲンのおかげです。エストロゲンには、内臓脂肪の分解を促して、皮下脂肪に変える作用があるからです。

また、エストロゲンには血圧を下げたり、動脈硬化を防いだりする働きもあり、生活習慣病から女性を守ってくれています。閉経をむかえると女性ホルモンが少なくなるため、女性にも内臓脂肪が付いてきます。

しかし、若い女性も油断できません。脂肪を摂取し過ぎれば年齢にかかわらず内臓脂肪が増えます。また、意外に多いのが無理なダイエットです。じつは、女性ホルモンは、卵巣だけでなく、女性に多い皮下脂肪でも作られています。そのため、ダイエットし過ぎて皮下脂肪を落としてしまうと、女性ホルモンが減って内臓脂肪が増えてしまうのです

増えた体重のうち、6割が内臓脂肪の重さだといいます。もし20歳以降に10キロ増えたとしたら、6キロは内臓脂肪なのです!

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内臓脂肪がつきやすい人、つきにくい人の違いは?

これはずばり、食事の内容と運動習慣の違いです。

動物性脂肪をよく食べ、カロリー摂取が多い食生活の人は、内臓脂肪がつきやすいですし、駅ではエスカレーターを使うなど、普段からあまり運動をしない人は内臓脂肪が落ちにくいといえます」

動物性脂肪や過度な植物性脂肪、いわゆる油はすべて内臓脂肪を増やす原因に。では糖質はどうなのでしょう?

糖質制限で体重が減る人は確かにいますが、内臓脂肪が減ることは考えにくいです。糖質を減らし、肉はOKという食事習慣は、内臓脂肪という観点ではおすすめできません」

内臓脂肪をつきにくくする、食事のポイントを2つ教えていただきました。

「まず、早食いをしないこと。早食いをすると脳の満腹中枢が働く前に必要以上に食べてしまい、肥満につながります。食物繊維が多い野菜、海藻、キノコ、豆類などの食品はしっかり噛まないと飲み込めず、噛むことで満腹中枢を刺激できるので、先に食べると早い段階で食欲にストップをかけられます。

また、噛む習慣がある程度身につくことも期待できます。野菜は大きめに切るのが、早食いしないコツ。食べにくく、噛む回数を増やすことができます。

次に、お腹がすいていなければ食べないこと。今の時代には、普通に食べていれば栄養不足になることは考えられません。朝食を食べないほうが体調がいいなら、無理に食べなくても構いませんし、あとでお腹がすくのを心配して、先回りして食べる必要もありません。体にはエネルギーの備蓄があるので、健康な大人であれば、一食くらい食べなくても問題ないのです。食べているうちに満腹を感じたら、そこでやめるのも大切です」

内臓脂肪はすぐに減らせるのか?

増えすぎた内臓脂肪は危険ですが、じつはすぐに減らせるという特徴も。どんなに内臓脂肪がついていても、簡単に減らすことができるのです。

内臓脂肪も皮下脂肪も1キログラムにたくわえているエネルギーは同じ7000キロカロリー(kcal)ですが、内臓脂肪は皮下脂肪とくらべて、脂肪の分解と合成を活発に行っています

食べ過ぎるとすぐ付いてしまう一方で、体内でエネルギーが不足すると、すぐに分解されて体のエネルギー源になります。つまり、効果的に取り組めば皮下脂肪より先に落ちるのです。このことから、内臓脂肪を「出し入れしやすい普通預金」、皮下脂肪を「出し入れしにくい定期預金」にたとえることがあります」

内臓脂肪がついたとしても、食事と運動の見直しで、必ず減らすことができるのです。

内臓脂肪をなくすために、いますぐやるべき10のこと

最後に、今日からすぐにできる、内臓脂肪を減らすための10のアクションをご紹介します。

1.ごはん+味噌汁の組み合わせが基本

ご飯+お味噌汁が和食の基本です。ご飯は何にでも合うので、ここに、さまざまなおかずを組み込むことができます。また、おかずを自由に追加して、栄養バランスを簡単に取れるのも和食の長所の一つです。初めはインスタントとか、出来合いのおかずを利用して構わないので、ごはん+味噌汁の基本を揃えるのに慣れたら、手作りに挑戦してみましょう。

2.魚を週4回食べる

特に青魚に多く含まれるDHAとEPAは中性脂肪を減らすことで内臓脂肪をつきにくくしてくれます。とくにDHAとEPAが多いのが背中の青い魚、サバ、サワラ、イワシ、サンマ、あとブリと鰻です。今が旬のサンマの塩焼きなら、一皿でEPAとDHAを2日分以上摂取できます。

3. 肉、乳製品を控える

肉と牛乳、乳製品は脂肪が多く、内臓脂肪が付きやすいうえに、これらの食品に含まれる脂肪はコレステロール値を上げやすいという欠点があります。同じ部位に含まれる脂肪の量は牛肉>豚肉>鶏肉なので、可能なかぎり、牛肉を鶏肉に代えてください。調理法の工夫も大切です。できあがった料理に含まれる脂肪の量は、揚げる>焼く>煮るの順で少なくなります。

4. 大豆製品を毎日一品食べる

まだ動物実験の段階ですが、大豆は内臓脂肪が出す悪い物質の作用を抑えて、脂肪の分解を進める成分が含まれています。納豆やお豆腐でも構いません。

5. トーストを4枚切りから6枚切りにする

内臓脂肪の蓄積は小さな習慣の積み重ねです。4枚切りのトーストを6枚切りにするか、普通盛りのご飯を小盛りにすると摂取カロリーが80kcal少なくなり、1年で80×365=2万9200kcal減らせます。内臓脂肪1kgにはエネルギーが7000kcalたくわえられているため、これだけで、一年後には約4.2kg脂肪が落ちる計算になります。

6. 果物より野菜、海藻を食べる

果物には、糖の一種である果糖という成分が多く入っていて、この果糖は肝臓で中性脂肪に変化します。とくに日本の果物は甘いので、野菜の代わりにはなりません。ビタミン、ミネラルは野菜から、食物繊維は海藻から摂るのを優先させてください。

7. アルコールは週に5合まで

アルコールは肝臓で分解されるときに、飲んだ量に比例して脂肪が作られます。また、食欲を高める作用もあります。アルコール飲料による違いはなく、一週間の合計で日本酒なら5合が限度です。(エチルアルコールの量にもとづいて換算すると、日本酒1合がビール/発泡酒中びん1本、焼酎0.6合、ワイン4分の1本、缶チューハイ1.5缶に相当)

8.食生活は一週間単位で考える

1食ごとに栄養のバランスを取ろうとしたり、一回食べ過ぎたからダイエットに失敗したと悲観して挫折する人がときどきいます。食生活は一週間単位、一ヵ月単位で考えてください。昼に食べ過ぎたら夕食を軽くすればよいし、飲み会があったら一週間用心して過ごせば、いくらでも挽回できます。簡単な食事日記を2週間でよいのでつけてみると、自分の食事パターンが見えてきます。

9.よく眠る

睡眠不足は内臓脂肪を増やします。食欲を刺激するホルモンが増えると同時に、満腹感をもたらすホルモンが減ってしまうため、食べても満腹感が得られず、つい食べ過ぎてしまうからです。実際に、睡眠時間が短い人ほど肥満度が高いことが確かめられています。

10.一日あと3000歩多く歩く

歩く内臓脂肪を減らすには腹筋運動が有効だと誤解する人が多いのですが、筋トレだけで内臓脂肪を減らすことはできません。基本はウォーキングとかジョギング、サイクリング、水泳などの有酸素運動です。細切れでもかまわないので息が切れる程度の運動を毎日トータル30分以上行ってください。3000歩余分に歩くと、だいたい30分有酸素運動することになります。ラジオ体操は筋トレ要素と有酸素運動要素が組み込まれているのでおすすめです。駅やオフィスで階段を使えば、日常に有酸素運動を無理なく組み込めます。

「まだそんなに太っていないから……」と油断は禁物。過剰な内臓脂肪は、今も悪い物質を体内に流し続けているのですから。

内科医・奥田昌子先生

内科医・京都大学博士(医学)
大規模健診センターで20年にわたり20万人以上の人間ドック・健康診断を行う。化学メーカー産業医を兼務。 著書に『内臓脂肪を最速で落とす』(幻冬舎)『実はこんなに間違っていた! 日本人の健康法』(大和書房)『欧米人とはこんなに違った 日本人の「体質」』(講談社ブルーバックス)など。最新著書は、『「日本人の体質」研究でわかった 長寿の習慣』(青春出版社)。 奥田昌子先生の著書はこちら

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