実際、どちらの方がカロリーをより多く消費できるのでしょうか?『Journal of Strength and Conditioning Research』誌の2012年の研究によれば、運動量が同じでも、ケトルベルスイングよりトレッドミル(ルームランナー)で走ったときの方が、消費カロリーが25~39%程度高まるとのこと。その一方で、同研究では、ケトルベル運動やほかの筋力トレーニングには代謝を高める効果があるため、休憩中も脂肪やカロリーが消費できるという結果も出ています。
image via shutterstock有酸素運動、または筋力トレーニングのどちらを行う場合でも、消費カロリーを最大限に引き出すには、インターバルを設けてワークアウトするのがいいそうです。
短時間で強度の高い運動を行った後に、強度の低い動きや休憩を取り入れ、これを繰り返します。激しいワークアウトを行うと代謝が高まるため、クールダウンするまでに何時間もかかります。この現象はEPOC(運動後過剰酸素消費量)と呼ばれています。
これにより、ワークアウト後もしばらくカロリーが消費され続けるため、緩やかなワークアウトを長時間行うよりも効果がある、と『European Journal of Applied Physiology』誌の2017年の研究で発表されています。
今回は、カロリー消費を高める減量のためのワークアウトを厳選してご紹介します。エクササイズを効果的に行うため、インターバルを取りながら行ってください。
まずは、5分間に1回、お好みのエクササイズを30秒間行います。体が慣れて引き締まってきたら、インターバルを増やして、4分間に1回、1分間の集中ワークアウトを行うようにしていきます。インターバルの終わりには、息が切れるくらいに自分の力を出し切ることが重要です。
ランニング 縄跳び 筋力トレーニング キックボクシング サイクリング 高強度インターバルトレーニング(HIIT) ローイング エリプティカル ステアマスター バトルロープ01. ランニング
image via shutterstock人によって好き嫌いが分かれますが、ランニングはカロリー消費に最適の、シンプルな手段です。
トレッドミル(ルームランナー)を使わなくても、靴を履いて外に出かければいいだけ。何も考えずに走るのが苦手という方は、ペースを速くしたり遅くしたり、インターバルをつけて走ってみて。時間が絶つのが早く感じ、長く走れます。
おすすめはファートレック走(スウェーデン語で「ペースで遊ぶ」という意味)。街路灯や電柱など目標の目印を決め、そこまで速く走ります。そこを通過したら次の目標まではゆっくり走るという方法です。
02. 縄跳び
image via shutterstock小学校以来やっていないという方も多いかもしれませんが、縄跳びはかなりのカロリーを消費するワークアウト。30分で318キロカロリーも消費できます(体重63.5キロの女性の場合)。
心臓の筋肉だけでなく、全身を鍛えるワークアウトです。地面を蹴り上げる際には大腿四頭筋やお尻の筋肉を使いますし、背筋を伸ばし安定した姿勢を保ったまま着地するにはコアを引き締める必要があります。脇を締めて飛ぶので、腕や肩を鍛える効果も少しですが期待できます。
03. 筋力トレーニング
image via shutterstockウェイトトレーニングに力を入れる女性が増えていますが、これは本当におすすめです。というのも、ウェイトトレーニングには、30代を超えると低下しがちな筋肉量を増やし、代謝率を上げる効果があるからです。筋肉を維持するだけで、0.45キログラムあたり30キロカロリーを消費することができます。
でも、筋トレをおすすめする理由は、それだけではありません。レジスタンストレーニングには、骨粗しょう症を防ぐ効果もあります。ウォルフの法則によれば、骨はそれに加わる力に最も適した構造に発達するという性質があるそう。つまり、重いものを持ち上げると、それに合わせて骨も強くなっていくのです。
04. キックボクシング
image via shutterstockキックボクシングはカロリーや脂肪を消費して、筋肉を引き締めると同時に、ストレス発散もできるとてもいい方法です! 思いっきりパンチを打てば、すっきりとストレスを解消できますよ。
足の力を借りると、力強いジャブやクロス、フック、アッパーカットなどを打てるようになり、全身のエクササイズになります。
リングの外でも中でもアスリートには欠かせない、コーディネーション能力(運動神経)や持久力を試すこともできます。
05. サイクリング
image via shutterstock本物の自転車またはサイクリングマシン、どちらを使ってもいいですが、サイクリングにはカロリー消費を促し、持久力をつける効果があります。ランニングが好きじゃないという方にも、軽い負荷で心拍数を上げられるサイクリングがおすすめです。
大事なのは、スピードよりもペダルを押す動作です。正しいフォームで、コアや太もも、お尻の筋肉をしっかり意識すると、全身のワークアウトにもなります。座ったままきつい坂道を登ってみる場合も、立ちこぎで全力疾走する場合も、スピードを上げて効果的に行うには、コアが重要です。
こぐ際は、足を下げるときに内ももに力を入れて引き締めましょう。
06. 高強度インターバルトレーニング(HIIT)
image via shutterstockHIITは、カロリー消費と代謝アップにつながる、非常に効果的なワークアウトです。何より、長時間行う必要がないのが、このワークアウトのいいところ。10分程度で終わってしまうHIITワークアウトもあります。
ただし、エネルギーを出しきり、全力を尽くさないと効果は得られません。HIITはおなかの脂肪(心臓病などの病気を引き起こすリスクのある体に悪い脂肪)の燃焼を助ける、という研究結果もあります。
07. ローイング
image via shutterstockジムでローイングマシンを使ったことがないという方は損をしているかも。有酸素運動と筋トレができる、効果的なマシンのひとつです。
大腿四頭筋、お尻の筋肉、ハムストリング、コア、腕、背中など全身を鍛えるワークアウトができ、発汗作用が高まります。
ローイングでは腕をたくさん使うと思われがちですが、必要となるのは足の力。大腿四頭筋やお尻の筋肉を使って足を後ろに押し下げることで、ハンドルを胸に引き寄せます。
08. エリプティカル
image via shutterstockテレビを見たり雑誌を読んだりしながら、足を何気なく動かしていればOK、と一見簡単そうに見えるエリプティカルマシン。
でも、その見かけに騙されてはいけません。レジスタンスレベルとペースを上げれば、息をきらすほどの激しい運動になります。まっすぐ立って腹筋を伸ばし、上半身の筋肉を引き締めて行いましょう。ハンドルを使って腕を前後に動かすと、脂肪とカロリーをさらに消費できます。
09. ステアマスター
image via shutterstockどれだけ引き締まった体をしていても、階段を1段ずつ上るのには苦労します。階段の1段1段は狭いので、お尻やふくらはぎの筋肉、大腿四頭筋などいろいろな筋肉を使って体を持ち上げる必要があるからです。
HIITステアマスターワークアウトと呼ばれるトレーニングを行って、有酸素運動のレベルアップを図りましょう。まずは緩やかな気持ちのよいペースから始めて、慣れてきたら全力を出しきるようにしてください。
10.バトルロープ
image via shutterstockバトルロープは全身の筋力トレーニングができる、お手軽な有酸素ワークアウトです。負荷が高いので、すぐに心拍数が上がります。
正しく使うには、ロープの端をそれぞれの手で持ち、足を肩幅に開きます。膝を少し曲げて胸を張り、腕を交互に上げ下げし、ロープを床に打ちつけて波を作るように動かしましょう。
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