日々の生活にストレスはつきもの。多少のストレスがある方が、脳への血行がよくなって、目の前のタスクに集中できるようになるので、いいことだとも言われています。しかし、仕事の重圧、家族の問題、高速道路で渋滞に巻き込まれるなど、原因がなんであれ、ストレスがいつまでも続くようになると、身体によくありません。
「ストレスは個人の健康に多大な影響を及ぼす」と説明するのは、メリーランド州ベセスダの内科医マシュー・ミンツ医学博士(米国内科学会上級会員)。でも、どのくらいの影響なのでしょうか? ミンツ医師いわく、医者にかかるケースのほとんどが、ストレスに起因していたり、あるいはストレスによる悪化が関連していたりするとのこと。では、ストレスが身体に及ぼす30の悪影響をみていきましょう(なかには驚くような影響も)。
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16. 性機能にも影響がある
研究によればストレスは性機能にも影響がありそうです。「性欲が減退するだけでなく、機能的な問題にも影響を及ぼします」とミンツ医師。
17. 血圧が高くなる
偏った食生活やアルコールの過剰摂取。こうした高血圧の危険因子にストレスが直接関与していると、米国心臓協会が注意しています。
したがってストレスが増えると、血圧も高くなりがちです。
18. 心臓発作や脳卒中のリスクが高まる
深刻なストレスがあると、心臓発作や脳卒中になりやすいのも、意外なことではありません。ストレスが視床下部と呼ばれる脳の部位を刺激し、続いて副腎が刺激されてホルモンやコルチゾール、アドレナリンが分泌されます。
これによって心拍数や血圧が高くなります。「ストレスが継続すると、血液がもっと体内を循環するように心拍数があがり、心臓により負担がかかって、血圧も高くなるのです」とコーエン医師。血圧の変動や上昇によって、心臓発作や脳卒中のリスクが高まります。
19. 呼吸器の問題が悪化する
昔は、ぜんそくはストレスか不安によって引き起こされるのではないかと考えられていました。いまでは、それは事実ではないことが判明していますが、ストレスや強い感情の反応がぜんそくの症状を悪化させることがあると、ミンツ医師は説明しています。
慢性ストレスは不安につながり、それがパニック発作や息苦しさの引き金になる可能性を心に留めておくことが重要だとミンツ医師は述べています。
20. 代謝を乱す
慢性ストレスは体重増加と直接的な関係があります。コーエン医師いわく、コルチゾールが脂肪を燃焼させるよりも脂肪を身体に蓄積しようとするからだそう。
また、ヘルシーではない食品がますます食べたくなってしまうので、下腹部により脂肪がつきやすくなります。
21. 肥満につながる
「中心性肥満」とメタボリック・シンドローム——高血圧、高血糖、腹部の過剰な脂肪、トリグリセリドとコレステロールの異常値を含む状態——には関連があると、コーエン医師が指摘しています。
そしてストレスがあると非健康的な習慣に陥りやすく、メタボリック・シンドロームになりやすいのです。「メタボリック・シンドロームは、不健康な状態を招き、早期心臓疾患の発生を増加させる」とコーエン医師。
22. 気分がふさぐ
慢性ストレスはさまざまなかたちで気分に影響を及ぼす、とコーエン医師。「ストレスが続いている人は、必要以上に心配する、情緒不安定、集中力の低下、イライラし怒りっぽくなる、悲観的になるといった経験をするかもしれません」。
ストレスはまた、セロトニンやドーパミンなどの気分を左右する神経伝達物質の量にも影響を与えます。
23. うつ症状が悪化する
気分障害で苦しんでいる人は、ストレスによって症状が悪化することに気づいているはず。
「一般的な不安障害、パニック障害、うつなどの気分障害はすべて、ストレスが引き金になったり、ストレスが続くことで悪化したりする場合があります」とコーエン医師。
24. 発作が起きやすくなる
「慢性ストレスは発作閾値を下げるため、発作が起こりやすくなる」とフレンケル医師。
ある研究では、強烈なストレスまたは慢性ストレスが、てんかんの患者にとってもっとも一般的な発作の引き金だとわかりました。
25. 認知症の一因となる
中年期の高いストレスのレベルと、のちの人生で認知症になる割合が高くなることには関連性が示されている、とフレンケル医師。
中年期に著しくストレスにさらされてきた女性は、認知症を発症するリスクが65%も高まったという研究もあります。
26. 傷が治りにくくなる
心理的なストレスが傷の治りにマイナスに影響することがあると、フレンケル医師は指摘しており、いくつもの科学的研究もその可能性を示唆しています。
ストレスが血液中の決まったホルモンの量を増やし、傷の治りを助けるサイトカインの放出を遅らせるためです。
27. 2型糖尿病のリスクが高くなる
ストレスによるやけ食いは、血糖値を高め、続いてインスリン抵抗性を引き起こすことがあります。
「ストレスが2型糖尿病のリスクを高めるのではないかと示唆されているのはそのためです」とフレンケル医師。
28. 頭痛を誘発する
メイヨークリニックによれば、緊張性頭痛の原因としてもっとも報告されているのがストレスです。
痛みは軽度から中程度で、頭の周囲がきつく締め付けられるような感じがします。
29. 髪の毛にダメージを与える
髪の毛が抜ける、伸びるのが遅くなるなど、さまざまなかたちでストレスは髪の毛を傷めてしまいます。
そのいくつかの要因はホルモンに関係していますが、髪がツヤを失ってしまう原因のひとつには、ストレスによる食生活の変化もあるかもしれません。
30. めまいがしたり、神経過敏になったり
人前でスピーチをする前や、不安な出来事の最中に手がふるえるというのはよくあります。ベイラー医科大学神経学教授で運動障害の特別教授ジョセフ・ヤンコビック医学博士は、すべての人が心理的振戦を有するとPreventionに説明しました。
心理的振戦というのは、心拍や血流、そのほか体内で起きていることによる非常に弱いふるえのこと。しかしストレスの多い状況では、このふるえがはっきりと現れてしまうのです。
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