「本音」とは何でしょうか。心の中にある本心、自分が主張したいこと……。実は、その多くは一時の感情に過ぎないことが多いように思います。
人はなかなか感情を封じ込めることができません。しかし、その感情を露わにしてはいけないのです。湧きあがってきた感情は一旦自分の心に飲み込み、十分に咀嚼してから相手に伝えること。それが本音を言うときに必要なことです。
昔は自然と感情を咀嚼する時間がありました。誰かに対して怒りを感じたとき、「よし、文句を言いに行こう」と思っても、伝えるまでに時間や体力、手段が必要でした。
ひとまずスマートフォンを置いてみる。そんな心がけで、人間関係のぶつかり合いの半分はなくなると思います。
曹洞宗 徳雄山 建功寺の住職・枡野俊明さんによる著書「人生でいちばん大切なこと」。読むと心がすっと軽くなる、そして気持ちがきゅっと引き締まるこの本から、一日一言をお届けします。
【出典】
「人生でいちばん大切なこと 死ぬとき後悔しないために」
枡野俊明
(廣済堂出版)
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