人間関係とは、いい部分だけではありません。その裏側には、必ず負の部分も抱えているものです。誰かから傷つけられた経験もあると同時に、あなた自身も、知らず知らずのうちに誰かのことを傷つけていることもあります。
大切なことは、その負の思い出を心の中で薄くしていくか、はたまた増殖させていくか、ということです。
たしかに許せない人はいるかもしれません。しかし、その人を許してしまうのです。その人を許すということは、その人に対して「許してあげる」ということではありません。その思い出を自分の心の中から追い出してしまうことです。
許すのはその人のためではなく、自分自身のためであることに気づいてほしいと思います。
曹洞宗 徳雄山 建功寺の住職・枡野俊明さんによる著書「人生でいちばん大切なこと」。読むと心がすっと軽くなる、そして気持ちがきゅっと引き締まるこの本から、一日一言をお届けします。
【出典】
「人生でいちばん大切なこと 死ぬとき後悔しないために」
枡野俊明
(廣済堂出版)
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