犬の健康は、ウンチでわかる！チェックすべきは、大きさ、形、色 :MYLOHASちゃんねる: MYLOHASチャンネル(MYLOHAS)

こればかりは仕方ないけれど、犬を飼うというのは、しょっちゅうウンチを拾うということ。

世界でいちばん愛らしくてかわいいワンちゃんを飼っていても、ウンチの世話は楽しいものではありません。でもとても大切なことなのです（拾い忘れて近所の人に怒られるというだけではなく）。あなたの犬のウンチの色や状態は、犬の体の中で何が起きているのか、健康面で何か問題がありそうか、多くのことを教えてくれます、と語るのはニュージャージー州クレイトンのジュディ・モーガン獣医です。

ウンチを拾うときに、よく観察するのが重要

たまにウンチに問題が起きるくらいであれば、それほど心配しなくてよいかもしれませんが、自分の犬の普段の状態を知っておけば、何かがおかしいときにすぐに気づけます、と言うのは、アトランタのIntown Animal Hospitalのアビー・ハギンズ獣医です。

では、6つのよくあるウンチのタイプと、その意味を見ていきましょう。

固くて茶色い1本の丸太のよう

これはよいニュース。まさに見たいもの。チョコレート色で小麦ねんどのような硬さのウンチは、ワンちゃんの消化器官がノーマルな状態にあるというしるし、とハギンズ医師。

マイルドに臭いますが、拾いあげたときにオエッとなるほど臭くはありません。

ひどく臭いものが何本もある

犬の排泄する量は、フードのなかに含まれる消化できない内容物の量に比例します。

犬はほぼ肉食に進化しているので、フード中の成分量が糞に影響するのです（モーガン医師）。大抵の場合、問題の原因は低品質のフードにありますが、犬の食事を変えるべきだと考えているなら、実際に行動に移す前に獣医に相談するようにしましょう。突然フードを変更するのは、犬のお腹にあまりよくありません。

ゆるゆる、または液状

人間の食事の脂っこい残り物や、散歩の途中で見つけて口にしてまったゴミなど、食べてはいけないものを食べたとき、犬はしょっちゅう下痢をします。ありがたいことに、ウンチの問題はウンチが解決してくれるはず。「ペットが消化できないものが胃腸を通過してしまえば、すべての機能はノーマルな状態に戻ります」と、ハギンズ医師。

しかし、下痢は体に変調をきたしているサインでもあります。ゆるゆるのウンチは、フードが胃腸で吸収されていないせいかもしれないし、その原因としてアレルギーか不耐症の可能性も（ハギンズ医師）。また、犬が深刻な感染症にかかって下痢をしている可能性も（寄生虫、細菌の感染、炎症性腸疾患など）。そこで、1日か2日経っても下痢が治らなければ、獣医師の診断を。

小さくて硬い

小さな石のようなウンチ（あるいは全然ウンチが出ない）は、犬が便秘になっているしるし。不溶性繊維（野菜に含まれる）を食べ過ぎてしまったか、じゅうぶんな水分を摂っていないかで、腸の動きが悪くなっています（モーガン医師）。低品質のドライフードの原材料が、このような問題を起こすことがあります。

また別の要因も考えられます。ハギンズ医師によれば、しょっちゅう体をなめている長毛種の犬は（皮膚がかゆいのが原因であることがしばしば）、毛を飲み込んでしまって、お腹のなかで毛玉ができてしまうとのこと。また変形性関節症のような慢性的な健康問題が原因の場合も。腰や後ろ脚の痛みのせいで、排便するのに適切な姿勢を維持しにくくなり、犬がまんしてしまうために便秘になるのです。

もっとも深刻なのは、腸閉塞を起こしているために便秘になっている可能性。これは異物（石や靴下など）を食べてしまったときに起こります（ハギンズ医師）。これらは治療をしない限り、生命にかかわります。したがって、1日か2日以上排泄に問題があるようなら、必ず獣医師に診せましょう。

粘膜におおわれている

変だけど本当のこと：結腸を潤滑化し、ウンチがすんなりと出るのを助けるために、犬の下部消化管の分泌腺からは透明のジェルのような粘液が出ます。そして時々、この粘液がウンチのまわりに付着したり、先端部に蓄積したりします。「たまに粘液におおわれているのは普通のことか、自分で解決する問題であることが多いです」（ハギンズ医師）。

しかし、いつもウンチに粘液がついているのであれば、獣医に相談しましょう。フードに不耐性があるか、大腸炎など消化器の問題の可能性があります。つまり、下部消化管の炎症によって、潤滑化するために分泌腺が多く粘液を出しているせいかもしれません。

色がおかしい

健康なウンチの色は、チョコレートブラウン。もし他の色が目についたなら、何かがおかしいサイン。「緑は胆汁の色を示し、胆嚢に問題があるのかもしれません。脂肪を消化するのに問題を抱えているペットによくみられます」とモーガン医師。もしこれが起きたら、低脂肪の食事に切り替えることを獣医に相談してみましょう。

他の色は深刻な問題の兆候かもしれません。黒いタール状のウンチは上部消化管出血の症状、黄色やオレンジで粘土のようなウンチは肝疾患の可能性、灰色のウンチは膵臓の問題によくみられ、青緑色かターコイズのウンチは殺鼠剤を食べてしまった疑いがあります（ハギンズ医師）。これらの色に気づいたら、ただちに獣医の診断を受けてください。