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病気のサインかも? 生理不順になる7つの原因

2018/08/17 20:30 投稿

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生理が予定通りに来ないのって、正直キツいですよね。筋肉がつったり、食欲が妙に増したり、気分に波があったり......。生理日を予測するのは難しくありません。でも、人によっては規則正しく来ない人もいるんです。早くなったり遅れたり、はたまたいつもと違う感じだったり。それは簡単に特定できないから大変です。

でも、周期が正常かどうかはどうやって判断するのでしょう? 「通常の月経周期は、1回の周期の最初の日から次の周期の最初の日までが21日~35日とされています。1回の月経は通常2~8日続きます。平均的な経血の量は人によって異なりますが、ナプキンやタンポンを1~2時間おきに変える程度の量を超えることはありません」と、ノースウエスタン・メモリアル・ホスピタルで産婦人科医をしているアンジェラ・チャウダリさん。

「月経周期が短くなったり長くなったりする、生理が長く続く、経血の量がいつもよりかなり多い、生理がまったく来ないなどリズムが変化したら、生理不順と言えます。私たちの身体は教科書通りにはいきませんから、たまに生理不順になることは、女性にとってさほど特別ではありません。でも生理不順が続くようなら、産婦人科医にかかって原因を調べたほうがいいでしょう」(チャウダリさん)

生理の状態が2周期を超えて不安定なら、医師にかかります。通常の月経周期の合間の不正出血、ナプキンやタンポンを1時間ごとに取り替えるほどの出血、10日以上続けて出血する場合、めまいや極度の疲労などの貧血症状がある場合も要注意。

生活習慣を変えるだけで月経周期が元に戻ることもありますが、生理不順が深刻な病気の兆候であることも。あなた自身がどういう状態かわかりませんか? それでは生理不順の7つの原因と、正常に戻すための方法を紹介します。

1 .甲状腺異常

甲状腺はホルモンの母港というべき場所です。甲状腺が正しく働くことで、食欲・活力・ストレスレベルなどが正常に保たれます。脳の中にある脳下垂体で作られたホルモンが甲状腺を刺激していて、それは卵巣を刺激するホルモンのすぐそばで作られています。「甲状腺と卵巣を刺激するホルモンはすぐそばで作られているので、どちらかに異常があればもう片方にも影響を及ぼします」(チャウダリさん)。

対策: 

内科医か産婦人科医にかかって、甲状腺機能低下症もしくは甲状腺機能亢進症になっていないか、血液検査をしてもらいます。もし生理不順の原因が甲状腺にあれば、投薬治療を始めます。「投薬により数カ月で甲状腺の状態が正常化すれば、月経周期も元に戻るでしょう」(チャウダリさん)。

何を食べて、何を減らす? 甲状腺に有効な食事のコツ

特定の食べ物を増減して摂取することで甲状腺の機能をベストな状態に維持できるかも。甲状腺に良い食べ物と、あまり良くない食べ物をご紹介します。 https://www.mylohas.net/2018/07/171842thyroid.html?test201808

2.子宮内膜症または子宮腺筋症

「子宮内膜症は、子宮内膜組織が子宮の外にも存在する場合に発症します」とメイヨー・クリニックで産婦人科医をしているぺトラ・キャセイさん。

子宮の内側にあり、生理のたびにはがれ落ちる子宮内膜細胞。これが子宮から出て、卵巣や腸など体内のほかの部分に移動します。その結果、激痛や筋肉のけいれん、生理不順、不妊などの原因になります。

「子宮内膜症になると、生理の時に激痛を起こすことがあります。でも、もし子宮内膜症が卵巣嚢腫に発展すると、通常は生理不順だけが表れます」(チャウダリさん)

子宮腺筋症も生理不順の原因になることがあります。子宮内膜症ほど話題になりませんが、この珍しい症状は子宮の筋肉の壁の外側ではなく、内側で子宮内膜が発達することで引き起こされます。子宮腺筋症は生理の症状を重くし、痛みを伴います。40代から50代の女性に多い症状です。

対策: 

「胃腸障害や頻尿、骨盤の痛みなど、生理の症状に加えてほかの症状もある場合は産婦人科医にかかり、骨盤内診察か超音波検査をしたほうがいいでしょう」(チャウダリさん)。子宮内膜症の治療法はありませんが、対応法はいくつかあります。

「治療には経口避妊薬、黄体ホルモン付加子宮内避妊器具(IUS)、子宮内膜組織の成長を抑えるためのホルモン注射など、ホルモンによる薬物治療があります。場合によっては外科手術で子宮を摘出することも必要です」(キャセイさん)。

3.ストレス

ストレスをとても強く感じると、コルチゾールというホルモンが放出されます。これにより正常な月経サイクルに必要な生殖ホルモンを作る能力が低下したり、作るのが遅れたりします。「ストレスを受けると、排卵が正常に起こらなくなります。その結果、生理が来なかったり、周期がとても短くなったりするのです」(チャウダリさん)。

さらに、ストレスを受けると生理痛が重くなります。2010年に発表された研究によると、ストレスを受けることで、むくみ、筋肉のけいれん、気分の波といった月経前症候群が悪化することがわかっています。

対策: 

「誰もが毎日ストレスを感じるので、それに対処するのはとても難しいことです」(チャウダリさん)。

でも、1日のうちたった10分でもリラックスする時間を見つければ、ストレスの発散に驚くほど効果があります。リラックスするために役立つことを、何でもいいので行いましょう。ランニングをしたり、ヨガのクラスに通ったり、仕事のやり方を変えたり、仕事を誰かに任せたり、ちょっとした旅行に出かけたり......。

研究によると、公園や森など緑がある場所で時間を過ごすとリラックスでき、コルチゾールのレベルも下がることがわかっています。

ストレスをうまく力に変えるための5つの方法

ストレスは嫌われ者ですが、良いストレスと悪いストレスがあるそう。ストレスをネガティブなものからポジティブなものへ帰る5つの方法をご紹介。 https://www.mylohas.net/2018/05/166866stress.html?test201808

4.多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

「卵巣嚢腫はとてもよくある症状です。多くの女性は、生理がある間に少なくとも1つは卵巣嚢腫ができます」(チャウダリさん)。

卵巣嚢腫は多くの場合は害がなく、自然に消えてしまいます。でも、15歳から44歳の間の女性の最大10%ほどが、多嚢胞性卵巣症候群を発症します。これはホルモンのアンバランスがきっかけで卵巣に多くの小さな嚢腫ができるもので、妊娠する力に影響が出ます。

多嚢胞性卵巣症候群にかかった女性はアンドロゲンという男性ホルモンが過剰になります。そうすると、卵巣で女性ホルモンが十分に作れなくなり、月経周期を正常に保ちにくくます。

対策: 

生理不順、体毛の増加、血糖値の上昇、妊娠中のトラブルなど明らかな多嚢胞性卵巣症候群があったら、産婦人科医にかかります。もし多嚢胞性卵巣症候群なら、嚢腫が自然に消えるかどうか、医師が経過を観察するでしょう。もし嚢腫が自然に消えなければ、外科手術が必要となります。

また、並行して経口避妊薬などのホルモン治療も始めることもあります。「経口避妊薬を使うことで新しい嚢腫ができるのを予防し、さらに排卵をストップさせます。そうして現在ある嚢腫が自然に消え、月経周期が正常に戻るまでの時間をかせぐのです」(チャウダリさん)。

5.体重の大きな変動

「増えるにしても減るにしても、体重の変化によって月経周期が乱れることがあります。たとえばかなりのやせ型でアスリート体型だったり、BMI指数が低かったりすると、排卵に必要な十分な量のエストロゲンが作られにくいかもしれません」(キャセイさん)。

「反対に、体重が大きく増えるとエストロゲンの量が大幅に上昇し、生理が来なかったり、生理の症状が重くなったり、月経周期が短くなったりします」(チャウダリさん)。

対策: 

「適切な運動、健康的な食事、そして健康的な体重を維持することは、月経周期の安定化につながります。ということは、極端なダイエットや激しすぎる運動も、または過食や運動不足も、生理不順の原因となるのです。長い間安定して続けられる生活習慣を見つけることが、健康には一番でしょう」(チャウダリさん)。

6.子宮筋腫または子宮ポリープ

子宮筋腫とは、子宮の壁の中にある筋組織によってできた良性の腫瘍で、とてもありふれたものです。がん化することはめったにありませんが、腫瘍の場所によっては経血の増加や生理の合間の不正出血の原因になることがあります」(チャウダリさん)。

一方、子宮ポリープは子宮内膜組織や子宮内膜にできる腫瘍です。これも通常は良性ですが、より慎重に観察する必要があります。

対策: 

子宮筋腫または子宮ポリープが生理不順の原因かどうかを見極めるために、産婦人科で腫瘍の超音波検査を受けます。

治療には経口避妊薬か、筋腫やポリープの外科的な除去といったホルモン療法があります。生理の不具合の内容や、筋腫またはポリープのサイズ、場所などによって治療内容は変わります。

「投薬では重い生理の症状を改善できる可能性があり、外科手術では重い生理の症状と生理の合間の不正出血の両方を改善できる可能性があります」(チャウダリさん)

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7.子宮(子宮内膜)がん

子宮がん(子宮内膜がんとしても知られています)は、子宮内膜が見さかいなしに増殖することで発生し、不規則な間隔での出血につながります」(キャセイさん)。アメリカ国立がん研究所によると、今年は6万3千人以上がこの病気と診断され、そのうち1万1千人以上が亡くなっています。

女性なら誰しも子宮がんになる可能性がありますが、もっとも多いのは45歳から74歳までの女性、または閉経した女性です。高齢の女性の場合、排卵がすでに止まっているにも関わらず、不正出血が起こることがあります。若い女性の場合は生理の症状が重くなったり、生理の期間が長くなったり、生理の合間に不正出血が起こることがあります。

対策: 

子宮内膜を検査するために、病院で経膣超音波検査や生体組織検査を受けます。

ホルモン剤の投与や、ホルモン付加子宮内避妊器具を使用する可能性があります。場合によっては、腫瘍もしくは子宮そのものを取り除く必要があります」(キャセイさん)

研究によると、エストロゲンのみのホルモン補充療法は子宮がんのリスクを高めることがあるため、慎重に行います。

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