そもそも月食とは、地球の影の中を月が通過することによって、満月なのに欠けて見えたり、暗くなったりする現象のこと。月の一部分が地球の影に入りこむと「部分食」に、月全体がすっぽりと影に入ると「皆既食」になります。7月28日の月食タイムスケジュールは、次の通り。月食は、日本のどこにいても同時刻に起こります。
【月食タイムスケジュール】
部分食の始まり:3時24分 皆既食の始まり:4時30分 皆既食の終わり:6時14分 部分食の終わり:7時19分皆既食が観察できる時間はたった20分!
しかし、今回は注意すべき点があります。それは、月が沈む時刻は地域によって異なるということ。そのため、北海道と東北地方の一部では皆既食になる前に月が沈んでしまい、そのほかの地域でも皆既食の状態のまま月が沈む「月入帯食(げつにゅうたいしょく)」となります。
今のうちに、ネット検索やスマホのアプリなどを活用して、自分が住んでいる地域の月没時刻をチェックしておきましょう。たとえば東京の場合、月没時刻は4時49分。皆既食が観察できる時間はたった20分たらずとなります。
また、どの地域で観察するにしても、月が沈んでいくタイミングなので、観察場所は西の低空が見られることが必須条件。観察方法は、時間になったら空を見るだけでOKです。
幻想的な光景を見せてくれる予感!
西の空で月食が起きているとき、東の空には太陽が昇ろうとしています。東京の場合、日の出の時刻は4時45分。空が明るくなり始めた頃の皆既月食は、どのように見えるのでしょう。皆既食中の月の色は、一般的に「赤銅色」と表現されますが、日の出の影響を考えると、色や見え方はそのときになってみないとわかりません。
夜明け直前の空の中で起きる月食は、私たちに幻想的な光景を見せてくれる予感がします。「早起きは三文の徳」といいますが、7月28日はまさにそうなるはずです。