旅先の美肌は旅支度で決まります。環境の変わる旅先でも極上の肌でいるために「旅先に持って行くスキンケア」には何が大切なのでしょうか? 美についてのエッセイや美容特集がつねに注目の的である美容エディターの松本千登世さんは「旅先の肌トラブルは圧倒的に乾燥」と言います。旅先の肌を守るスキンケアTIPSとアイテムについて伺いました。

離陸後すぐが絶好のスキンケアタイム

旅先はホテルの部屋も乾燥していますし、陽射しの下でも紫外線ダメージによる乾燥があります。でも、旅先でもっとも乾燥にさらされるのは機内。より乾かないケアを心がけなくてはいけません。私は朝便でも夜便でもすぐに座席でメイクオフしてくつろぎ体制に。

離陸後すぐ、ベルト着用サインが出ている間は通路を人が通らないので、スキンケアタイムにおすすめです。まずクレンジングウォーターでふき取りをし、化粧水を含ませたコットンでローションパック。次に乳液を含ませたコットンでミルクパック。最後にクリームで仕上げます。それでも乾燥が気になるときはバームを適宜つけるようにしています。

短時間のフライトなら、保湿力の高いスキンケア×ベースメイクで。ジップロックに水で濡らしたコットンを何枚か入れておくと、ウェットティッシュの代わりに使えるので便利です。そして、水分補給も全身の巡りをよくするために重要です。私はCAさんに水をこまめにお願いするようにしています。

機内持ち込みにUVケアアイテムが重要な理由

私は現地に着く前に、先ほどご紹介したスキンケアステップをもう一度行い、日焼け止めで肌を整えます(夜の到着でない場合)。現地到着後、日焼け止めを塗ってメイクをするために、機内持ち込みにUVケアアイテムは不可欠なのです。

また、最近のUVケアは、肌を綺麗に見せる効果もあるため、ファンデーション代わりにもおすすめです。機内の荷物は最小限にしたいので、顔とボディ両方に使えるものは旅コスメとして欠かせません。

長いフライトにはむくみ&冷え防止も

スキンケア以外にも、機内で快適に過ごすためにホットアイマスク、むくみ防止靴下、ハンドクリーム、ネイルオイル、ロールオンフレグランスなどを持ち込みます。ネイルオイルは爪になじませたあと、毛先にもなじませることができてマルチに使えるので便利。ロールオンフレグランスは手首や耳の後ろなどに。「シュッ」と出さないので、まわりの方に迷惑をかけず、リラックスできるので重宝します。

旅先は肌のスペシャルケアのチャンス

旅先は気持ちだけでなく、肌も解き放つチャンス。時間的にも精神的にも余裕があるのでシートマスクを毎日使います。普段はシンプルなスキンケアの人も多いと思いますが、旅をスペシャルケアのチャンスと捉えてみるのはどうでしょう。

シートマスクならかさばらず携帯しやすいので、私は肌の調子を見て、効能などをセレクトして持っていきます。シンプルな保湿もの、鎮静する美白もの、エイジングケアを狙った高機能なものなど、いくつか準備します。

旅先「選抜コスメ」は?

旅先は環境が変わるので、肌はいつもよりバランスを崩しやすい状態です。もちろん、紫外線対策は万全に。気候も水も違うので、トラブルを寄せ付けないように保湿を十分に行うための旅支度が大切です。

私はクレンジング、化粧水、乳液、美容液、UVケア、クリーム、シートマスク(泊数分)を用意します。コンパクトにしつつ、たっぷり使える量は持って行きましょう。私は美容液やUVケアはたっぷり使いたいので、現物を持って行くこともあります。

【PICK UP】「エーデルワイスUVプロテクト」

「紫外線を防止しながら潤いも補ってくれるので、乾燥しがちな肌に安心感があります。ボディにものばしやすく、爽やかな香りが広がるのもリラックスできて嬉しい。べたつかず、塗り直しが簡単なので、こまめにケアできます。ナチュラル成分で肌に優しく、石鹸で落とせるところも魅力」

【PICK UP】「バイオラブ マスククーデクラ」

「火照った肌が鎮まって、上質な精油がすみずみまで届く印象です。冷やしておいて、お風呂上がり使うと、さらに肌が喜んでいるのがわかります」

旅先は「濃密」がキーワード

スペシャルスキンケアだからといって、たくさんのアイテムを使うというよりも、旅コスメは賢くコンパクト、かつ優秀なものを持って行くことが大切です。ケアのステップを減らし、オールインワン的なものを使って肌を解き放つ、というイメージでしょうか。化粧水やクリームのテクスチャーを濃密なものにするのもおすすめ。美容液を1本使い切るような濃密ケアも、旅ならではのスペシャルケアですね。

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環境の変化や紫外線、ジェットラグによる疲れなど、旅は肌にはちょぴり過酷です。だからこそ、優秀な選抜アイテムを揃えたい。

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話を伺ったのは、松本千登世(まつもと・ちとせ)さん

美容エディター。1964年、鳥取県生まれ。航空会社と広告代理店を経て、婦人画報社(現ハースト婦人画報社)編集者や講談社「Grazia」編集部専属エディターなどを経てフリーランスに。経験に裏打ちされたエッセイや美容特集を発信し、多くの女性を惹きつけている。『結局、丁寧な暮らしが美人をつくる。 今日も「綺麗」を、ひとつ。』(講談社)などの著書がある。

撮影/小嶋 晋介

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