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生きるのがラクになる、水森亜土さんの落ち込み解消法

2013/03/15 22:02 投稿

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「亜土ちゃん」の愛称で知られる、イラストレーターの水森亜土さん。乙女心を刺激するラブリーなイラストは、多くの女性に世代を問わず愛され続け、マイロハスでも1月から占いコーナーのイラストに採用。また、イラスト以外にも、「劇団未来劇場」の看板女優を務め、ジャズシンガーとしても活躍するなど多彩な才能を持っています。

今回、そんな亜土さんにスペシャルインタビュー。お話を聞くために、亜土さんが出演するジャズライブを訪れました。

意外にも、若いころは壁にぶつかってばかりだったという亜土さん。さまざまな壁をどう乗り越え、自分のやりたいことをどうやって実現してきたのでしょうか?

■30代は暗いトンネルのなかにいた

今日のライブでも、ハッピーで明るい亜土さんが印象的でした。
30代のころの亜土さんはどんな女性でしたか?

「30代はね、絵もジャズも暗中模索で、自信がなくて、どうしていいかわかんなかった。ただただ絵が好きで、いろんな人の展覧会を見に行っていたけど、才能のある人の絵を見てまた自信がなくなったりして」

その暗中模索のトンネルから抜けたのはいつころですか?

「自分の進むべき方向がわかってきたのは、アラフォーになってからかな。ジャズが面白くなってきたのも40歳を過ぎてから。それまでは人前で歌うのが嫌で嫌で、ステージに上がる前に頭痛薬を飲んでいたくらい」


■イラストの原点はダンサーのきれいなお尻

亜土さんのイラストを大きく分けると、二頭身の愛らしい子どもと、八頭身のちょっぴりセクシーな女の子の絵があります。八頭身の女の子の絵は、「劇団未来劇場」のお芝居のポスターのために描かれたものだそう。

「女の子のお尻がプリッとしていてかわいいでしょう。実は私ね、若いときヌードダンサーに憧れていたの」

ライブが行われた「上野アリエス」には亜土さん直筆のイラストが壁一面に描かれています。

その原点は、高校生のころお父さんに連れられて行った、当時東京・有楽町にあった日劇ミュージックホール。お父さんがレヴューを見ているあいだ、亜土さんは楽屋で若く美しいダンサーを観察していたとか。

「楽屋にいるダンサーはみんなオールヌードで、お尻が桃みたいにきれいだった。その後、アメリカやフランスでレヴューを見たときも、ダンサーのお尻ばっかり見てた。やっぱりお尻が命。でもね、彼女達の心までは見たくない。夢をやぶられたくないの。天使のような子どものように、かわいいままでいてほしい」

亜土さんのイラストがピュアで愛らしい理由が、この言葉に凝縮されているような気がします。

■落ち込んだときは、浮き上がれるまでとことん沈む

「亜土ちゃん」と聞いて思い浮かべるのは、楽しそうに絵を描く姿ですが、絵が思うように描けないときもあるんですか?

「私って絵をすらすら描いてるイメージがあるかもだけど、あれは私のがんばってる一面。どんなにがんばっても、描けないときもある」

そんなときはどうするんですか?

パウル・クレーラウル・デュフィポール・アイズピリとか、好きなアーティストの作品を片っ端から見る。特にポール・アイズピリは、私の好きな"バジターブルー"をよく使っていて、花びらを四角く描くの。

『花びらは丸くなくてもいいんだ』って思ったら、気持ちがふっと楽になった」

落ち込んだりすることもある?

「もちろん、あるある。落ち込んだときは、若いころはよくブルースを聴いてたかな。ブルースって、歌詞がめちゃくちゃでおかしいの。『俺が夜中に家に帰ったら、女はもういなかった』『俺のベッドに知らない男が寝てた』とか(笑)」

音楽で気分が晴れないときは?

「思いっきり沈む。『今日は一日沈むぞ~』って、一日に何度もお風呂に入って気分転換したりする。あと、アーノルド・ロベールの絵本『ふくろうくん』を読む。ふくろうくんが悲しいことを思い出して、流す涙で入れるお茶の話があるんだけど、涙を流した後は『さぁお茶にしよ』ってもう立ち直ってる。底まで沈んだら、あとは立ち直るしかないんだって救われるの」


■30代はまだまだ赤ん坊。人生これから!

20代のころから雑誌などに作品を投稿していたものの、なかなか日の目を見なかった亜土さん。でも、自分を信じて絵を描き続けてきたからこそ今があるのです。

「作品を投稿して採用されなかったときはショックだったけど、いっぱい失敗して恥をかいた20代、30代を超えたとき、少し自信がわいてきて『やるぞ~』って気持ちになった。だからね、30代なんてまだまだ赤ん坊。人生これからよ」


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水森亜土さんライブ&個展スケジュール

【ライブ情報】
・3月19日(火)上野アリエス with 高浜トリオ
・3月26日(火)銀座シグナス with 高浜トリオ
・3月30日(土)横浜BarBarBar
・4月9日(火)上野アリエス with 高浜トリオ
・4月15日(月)銀座Swing with デキシーセインツ
・4月23日(火)銀座シグナス with 高浜トリオ
・4月30日(火)新宿JAZZ SPOT J with 高浜トリオ

【個展】
・3月13日(水)~18日(月)
『水森亜土作品展』@熊本 県民百貨店
会場:熊本県熊本市中央区桜町3-22
Tel: 096-322-1111
*3月17日(日)には亜土ちゃん登場!
14時~:お絵描きパフォーマンスと、15時~:サイン会♪
URL: http://www.kenmin-dept.com/

・4月4日(木)~9日(火)
『水森亜土作品展』@福島 中合百貨店
会場:福島県福島市栄町5-1
Tel: 024-521-5151
URL: http://www.nakago.com/

・4月19日(金)~25日(木)
『水森亜土作品展』@ホテル椿山荘東京
会場:東京都文京区関口2-10-8
Tel: 03-3943-1111
URL: http://hotel-chinzanso-tokyo.jp/

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[水森亜土,劇団未来劇場,ポール・アイズピリ(ギャルリーためなが)]


(文/武田京子 写真/マイロハス編集部)

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