ただそのムカッとした表現次第では、周りから評価を落とすことだってあるんです。今回はそんな「ムカッとしたときの表現」のちょっとしたテクニックについて書いてみたいと思います。
評価を落とす人とそうでない人
僕が女性のAさん、Bさんの会社の上司について話をしていたときのこと。その上司は自分の出世のためなら、部下を平気で売るという、まあ誰が聞いても絵に描いたような最低な上司ですけどね(苦笑)。
AさんBさんも、その上司のせいでかなり被害を受けているみたいなんです。だんだんその上司の話で盛り上がってくると、随所に二人は上司に対する感情をこう表現しました。
Aさんは、「ムカツク、ムカツク」最終的には、「地獄に落ちればいいのに」と(苦笑)。
Bさんは、「本当に残念な人」と。
僕は、AさんBさんとも清楚なイメージをもっていたので、特にAさんのこの変わりようには驚いたと同時に、少しひいてしまった自分がいました。
人間としては自分が格上だと思うこと
Aさんの気持ちはよくわかるんですが、どうしても「ムカツク、ムカツク」の連呼表現に対して、「こんな言葉遣いするんだ」と残念な気持ちになってしまいました。Bさんのように、怒りを通りこして残念な人と表現するほうが、Bさんは大人だなという印象が残り、Aさんとの人間との差を感じてしまいました。
Bさんのような表現をするコツは、この上司より人間としては自分が格上だと思うこと。そう思えば、この上司がやってることが、いかにちっちゃいことか。人してこんなことでしか生きていけないのか、人として恥ずかしくないのかと、逆に可哀想な気持ちになってしまうはずです。
だから皆さんこれからは、心の中で「ムカツク」と思うのは自由ですが、口に出す際は「残念」という表現をしてみてくださいね。
(イラスト・トミムラコタ)