減塩するために気をつけたいこととは?
高血圧の人や中高年以上の年代の人などは、ナトリウム摂取量が1日あたり1500ミリグラム(食塩に換算すると約3.81g)を超えないよう、できる限り努力すべきです。そのほかの人は1日2300ミリグラムまでが許容範囲ですが、これは食塩に換算すると約5.84gで、およそ小さじ1杯分に相当します。
でも、特に外食が多い人などにしてみれば、塩分を控えるのは至難の技。おまけにしょっぱい食べ物には単純に中毒性があるため(砂糖と同じです)、味蕾が減塩の味になれるまで時間がかかるのです。幸いにも、味に妥協することなく、ナトリウムの摂取を減らす簡単な方法があるので、みてみましょう!
1. 外食について考え直してみよう
レストランは塩を控えめに使うことはしません。そこで、外食する予定があるときは、少なくともその日はほかの食事での塩分を避けるようにしましょう(おそらく翌日も控えめにしたほうがよい)。レストランによっては低ナトリウム(あるいは減塩)メニューを用意しているところも多いので、そうしたメニューがあるかどうか聞いてみてもよいでしょう。お気に入りのチェーン店やファーストフード店があるなら、ウェブサイトやパンフレットなどで栄養情報をチェックして、塩分がもっとも少ないメニューを見つけておきましょう。
2. いちばん問題になりそうな食材に注意しよう
家で料理しようかな、と思いましたか? いいですね! 手づくりの料理を食べることは、健康や家庭生活を向上させるという研究もあります。しかし、なんでもかんでもゼロから料理するわけではないなら(現実的に考えて、毎日ゼロから料理できる人なんていません!)、食料品店で目にする高ナトリウムのアイテムには気をつけるべきです。米国農務省の栄養データベースによると、以下の食品や食材はナトリウム含有量が非常に高い傾向があるとのことなので、摂りすぎにならないためにもラベルをチェックするように心がけて!
スープ類、特に乾燥タイプのスープの素、お味噌汁、オニオンスープ パン粉(乾燥、生、味付けタイプ) コーンミール スーパーマーケットで売られている多くの惣菜。エビのフライや唐揚げ、ハムなどのサンドウィッチなどを含む 小麦粉 ザワークラウト パイ皮 ポテトサラダ トマトの缶詰3. 味蕾をごまかそう
ナトリウム過多の缶入りスープをやめて、塩分控えめの自家製スープに変えたいけど、どうしていいのかわからない? そこで、ハーブの出番です。塩分が大好きだったなら、1〜2週間ほどナトリウム摂取を大幅に減らしてみましょう。そうすれば、しょっぱいものが欲しくなくなります。塩の代わりに、タイムやローズマリー、あるいはカイエンペッパーやクミンなどのハーブを使って食べ物に風味を加えてみましょう。食べる直前にコショウをひいて、レモンを絞るのもおすすめ。もっと早くから塩の代わりにこうしたヘルシーなものを試せばよかった!と思うはず。
4. 「ナトリウムを含まない」というラベルを信用するべからず
ラベルに大きく「ナトリウムを含まない」という言葉が書いてあっても騙されないで。こうした食品にも、1人前あたり5ミリグラムまでは含んでもいいことになっています。「減〜」「控えめ」というのは、その食品の通常の成分よりも25%ほどナトリウムの量が低いという意味です。正確なナトリウム量を知るには、パッケージの正面に書いてある宣伝文句は無視して、「栄養成分」の表示を確認してください。あなたや家族の健康のために、加工食品の栄養成分などを正しく評価しているウェブサイトやアプリなどを利用して、スーパーで買い物をする際にチェックするのもよいアイデアです。
5. 食品業界の巧妙な操作にはノーサンキュー
食品業界は、人間の生物学的な仕組みを利用して、私たちの身体が簡単に拒むことができない3つのものを大量に食品に詰めこんでいます。すなわち、砂糖、脂肪、塩です。元FDA長官のデヴィッド・ケスラー医学博士は、ベストセラーになった自著『The End of Overeating: Taking Control of the Insatiable American Appetite』のなかで、水分と栄養分が脂肪に置き換えられる時点まで、食品が油で揚げられ、塩を加えられ、甘くされているという現状について説明しています。こうしたシステムに対抗するいちばんの方法は、できるだけ加工されていない自然食品を食べたり、調理したりする機会を増やすこと。
春になったら、地域のファーマーズマーケットや直売所に足を運んでみては? きっと新鮮な地元の食材が見つかるはず。あなたの健康だけでなく、環境にもよい、オーガニックな野菜や肉を販売している農家を探してみましょう!
Leah Zerbe / 5 Simple Ways To Reduce Your Salt Intake
訳/Maya A. Kishida