でも動物好きの娘はいつかうちにもワンちゃんが来てくれたらなぁと 夢みています。私達家族は毎年夏休みになると日本に数ヶ月帰省するし、実は夫と娘は犬と猫にアレルギーもあるのでどちらにしても難しいね、と ペットを飼うことはすっかり諦めていたのですが、ある日、友人が我が家にミルクを立ち寄った時、珍しく娘にアレルギー反応が出なかったのでした。今まで知らなかったのですが、プードルなど毛が抜けにくい犬種は アレルギーが出にくいのだそうです。
ミルクはマルチーズとトイプードルのミックス(マルプー)、 どちらとも毛が抜けにくいので、まさにアレルギー持ちの人に向いているのだそう。 それで3週間という短い間ですが、犬と一緒に生活したいという娘の夢が叶ったのでした。 マルプーとフレンチブルはまるで正反対のキャラクターです。ミルクは白いふわふわした毛で手足が華奢、ゴメスは茶色の短毛でゴワゴワしていて 手足の筋肉がしっかりしています。でも共通しているところもたくさんあって、 まず性格が穏やかでフレンドリー、そしてあまり吠えず、でも遊び好きなところ、など。
ミルクが我が家にやって来た日は大雪警報が出た翌日だったので、 ちょっと散歩をしただけで溶けかけた雪と土で、脚や尻尾が泥んこになってしまいました。 ゴメスの場合はぬるま湯で洗ってあげれば簡単に綺麗になるのですが、ミルクの毛は細くて長く白いので 、もっと丁寧に洗ってあげる必要があります。 そしてドライヤーで毛を乾かしたら、今度はブラシで優しく梳かしてあげないと毛が絡まってしまいます。 ゴメスに比べると手間がかかるので大変そうですが、 それが意外に逆で、お世話するのが楽しくて全く苦になりません!食事もゴメスが病気になってから色々と勉強をして手作りにしていたので、 その時のことを思い出しながら作るのは楽しいものでした。
ところで、ゴメスを飼いだしたのはパリに住んでいた頃で、その後日本に連れて帰ったので、 フランスと日本の犬事情は知っていたのですがが、今回初めてアメリカはどうなんだろうと調べたら、 NYはパリや東京に比べると、犬を飼うのはちょっと大変そうだなと思いました。
まず、パリはレストランやカフェ、デパート、郵便局など、ほとんどの場所に同伴することができます。 東京も最近はドッグカフェなどが充実していますが、NYは昨年、全ての飲食店の屋外テラスをペット可にする という法案が可決して飼い主には嬉しいニュースなのですが、それでも室内OKの店は一軒も見つけることは できませんでした。暖かい季節はテラス席で一緒に時間を過ごせますが、寒い時期は外食の日は いつも留守番させなくてはいけません。 そして、もう一つは動物の医療費がとても高額だということ。 フランスや日本も高いけれど、アメリカは人間の医療費も信じられないほど高くて頭を抱えてしまいます。 きっとペット用の保険など増えて来ているのではないかと思うのですが、どちらにしろ、大変そう!
それでも犬が大好きなニューヨーカーは沢山いて、犬のお散歩代行のアルバイトなども よく見かけるほどです。道で見かける犬達はちゃんとしつけがされている子が多いなと感じます。 ところで時々地下鉄に乗っていると、普通のトートバッグなどに犬を入れて運んでいる人を見かけるのですが、 ちょっと面白い記事を見つけました。
2016年にNYの地下鉄やバスなどで「容器に収まらない犬は同伴してはいけない」という規則ができたのですが、 ニューヨーカー達は必死というか、無理やりそのルールをクリアしている人が結構いるのです。やっぱり。。! 中でもイケアの青いバッグに4つ穴を開けて、そこから犬の足を出させてOKというのにはビックリです。真面目なのか、それとも適当なのかわからないNYの犬事情。きっとペットフードやシャンプーなども調べたら また各国それぞれ違いそうです。
ミルクのお散歩は朝と昼、夕方、夜ご飯の後。そして寝る前にもちょっとだけ家の周りを 歩いていたのですが、それが本当に最高でした。 街が寝静まって冷たく澄んだ空気の中、冷えないようにパジャマの上からセーターやコートを重ね着して ミルクと道を歩くと、空には毎晩、煌々と月が輝いていました。
あぁ、昔毎晩ゴメスとこんな風に歩いていたなぁと、、。 娘が誕生してから慌ただしく日々が過ぎ、なかなか夜中にひとり、ゆったりお月さまを観ることなんて出来なかったのです。シングルの頃は、毎晩のように望遠鏡で月や星を眺めていたこともあったなぁと、なんだか不思議な気持ちになりました。
ミルクが家に帰る前の日に、娘がミルクに手紙を書いていました。
やっぱり娘にとっても良い経験になったようです。 ありがとう、ミルク!