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大切なことに気づく一冊『強く生きていくために あなたに伝えたいこと』著者インタビュー

2017/10/13 07:30 投稿

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あなたにとって、今も心に残る言葉は、誰のどんな言葉ですか?

かつて芸人さんとして活動し、現在は構成作家をしている野々村友紀子さんが書いた書籍『強く生きていくために あなたに伝えたいこと』(産業編集センター)は、2人のお嬢さんのためにノートにメモしていた言葉をまとめたものです。

人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ)で紹介されたことがきっかけで生まれたこの本には、母として、女性としての強さと愛が込められています。

今回は著者の野々村さんに、本の中に登場する言葉について、そして最新の「伝えたいこと」などを伺いました

読者とのふれあいで気づかされることも多かったサイン会

――この本は「良いことは進んでやりなさい」とか「本はたくさん読みなさい」というように、まさに母親が子どもに言うような口調で書かれた言葉が多いですね。

私自身、やさしい言葉は突き刺さらないほうなんです。だから、伝えたいことを簡潔に書こうと思いました。

――もとになったのはノートにメモしていたフレーズということですが、いつごろから書き始めたんですか。

5、6年前です。上の子が5歳ぐらいになり、話が分かるようになりだしたので、気づいたことをその場で言うようにしていました。でも、だんだん娘がそれを嫌がるようになったので(笑)、それならノートに書いてまとめて伝えようと思ったのがきっかけです。

――そうでしたか。先日、神戸と東京でサイン会をされたそうですが、皆さんの反応はいかがでしたか?

「勇気をもらった」とか「共感した」と言う方もいましたし、「母のことを思い出して読んだ」とおっしゃる方もいました。あとは、改めてそうだなと思ったという人や、会社の人間関係で悩んでいたけれど、これを読んで解決できたという話も聞きました。まさか悩みの解消に役立つとは思わなかったし、逆にいろいろ気づかされることが多かったです。

気になる3つの言葉をさらに深く聞いてみた

――私も読ませていただいて、いくつか心に残った言葉がありました。そのひとつは「何もしてないのに急に『自分を信じてやってみる』な! 」なんですが。

まず、自分を信じるためには努力が必要です。以前、芸人をしていたとき、練習しなければ自信をもって舞台に立てないということを、身をもって体験しました。そういう自分の経験から出てきた言葉です。

――なるほど。他にもこれまでの経験から生まれた言葉はありますか。

逆にこれは若いころできなかったことですが「お礼の早さは、気持ちの深さ」ですね。
当時は、お礼することをつい先延ばしにしていましたが、早ければ早いほど、こちらの気持ちは相手に伝わるものです。年を重ねるうちにそれが分かるようになり、娘たちには早く知っておいてほしいと思ってノートに書きました。

――当たり前のことなのに、意外とできてないことってありますからね。個人的に、野々村さんだからこそ出てきたのかなと思ったものもあって、それが「『聞いて! すっごいおもしろいことがあったんだ! 』って話し始めるな」なんです(笑)。

娘がよくそう言っていたので、「ちょっと待て。ハードルを上げるな」と。最初にハードルを上げると、逆におもしろくなくなってしまうし、相手に笑わなくちゃというプレッシャーを与えることになるから。そういうふうに言うと、娘はいやがってましたけどね(笑)。
ただ最近、上の子が下の子の話を聞いて「オチは? 」と言うようになってるので、ちょっとやりすぎたかなと思ってます(笑)。

「強さ」につながったのは今までの経験

――この本のタイトルは『強く生きていくために あなたに伝えたいこと』ですが、野々村さんは自分を強い女性だと思いますか?

はい。私はひとりっ子なので、子どものころから親がいなくなってもひとりで何でもできるようにと言われて育ちました。それからいろいろな経験をするうちに強くなっていったと思うし、特に子どもが生まれたときには、自分が支えるべき人ができたということで、強くならなくちゃいけないと思いました。

――何か悩みを抱えて弱ったりすることはないんですか。

もちろん悩みはありますし、イヤだなと思うときもたくさんあります。若いころは悩んで考え込んだりもしましたが、今は「そういうこともある」と思って、目の前のことをやったり、問題を解決するために動いたりしたほうがいいなと考えてます

――なるほど。

読者の方からいただいた感想の中に、「仕事でがんばって何とかしようとしていたときはうまくいかなかったけど、この本を読んだら無理していることがバカバカしくなって、気持ちが楽になった」と書いてくださった方がいました。
悩んでるときって、自分の中に悪い空気を入れてさらに問題を増幅させてしまうところがあると思うんです。だから、悪い空気をためないこと。それが大事だと思います。

最新の「あなたに伝えたいこと」とは?

――野々村さんは、悪い空気をためないようになにかやってますか?

してませんね。半身浴します、とか言う人にあこがれますけど(笑)。睡眠時間が短いとか、時間が足りないとか、そういうのはすべて自分のせいなので、しんどいときも「しょうがないな」と思って働いてます。気分転換とかするより早く終わらせようという感じですね。
強いて挙げるなら、寝ることが気分転換ですかね。この本にも書いたんですけど、「考えるな、寝ろ。」です。眠いのに起きてても、おもしろいことは浮かんできませんから。

――確かにそうですね。最後に、この本が出た後でメモした、お嬢さんたちに伝えたい言葉があったら教えてください。

「ハイタッチをしようとして手を挙げてるのに、相手が気づいてないときはちょっと待ってみよう」ですかね。チームで答えるクイズ番組を見ていたとき、正解したらみんなでハイタッチしてて、それがきっかけで思いついた言葉なんですけど。
ハイタッチに限らず、ときどき自分にだけ順番や物が回ってこないときがあるけど、いつかこの人から何かしてほしいなと思ってるとそれが現実になることがあるよ、という意味です。だから、すぐに手を下げちゃうのはもったいないよ、と。

――なんだか『深イイ話』ですね。続編が出ることを期待しています。ありがとうございました。

お話を伺った方:野々村友紀子さん

1974年8月5日生まれ。大阪府出身。2丁拳銃、修士の嫁。
芸人として活動後、放送作家へ転身。現在はバラエティ番組の企画構成に加え、吉本総合芸能学院(NSC)東京校の講師、アニメやゲームのシナリオ制作をするなど多方面で活躍中。『強く生きていくために あなたに伝えたいこと』(産業編集センター)が初の著書。

image via Shutterstock

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