東京の葛西臨海水族館やアクアパーク品川、沖縄の美ら海水族館、京都水族館、そしてコニーアイランドにあるニューヨーク水族館など、時間を見つけてはよく行く水族館ですが、様々な生き物が観察できるのはもちろん、それぞれに展示の仕方が違って面白いなとよく思います。
すみだ水族館のコンセプトは"いのちのゆりかご〜水 そのはぐくみ"で、都市にいながら「いきものの命」や「水」を体感できる水族館。HPを観るだけでも、写真も綺麗でとても楽しみに出かけたのですが、想像以上に良い水族館だったので驚きでした。
スペースは小さめですがとても丁寧に考えられて作られたのが伝わってきます。目線の位置や照明、水槽の見せ方などが絶妙で、まるで魚と一緒に水に潜り込んだような気持ちになります。生物に触れられそうな距離感は他の水族館にはない雰囲気です。
空間全体に静かな透明感があって、なんとも穏やかな気持ちになれます。つい最近沖縄の美しい海に潜って天然の水族館に入り込んだような体験をしてきたばかりなのに、というか、だからこそますます面白いなぁと感じる展示が多いなぁと感心しました。
例えば、海に潜っていてクラゲに遭遇すると刺されたくないので気持ちが焦り観察する心の余裕がないのですが、すみだ水族館のクラゲの展示は本当に素晴らしく、色々な種類のクラゲの薄く細かい触手の先までが、はっきりと観察できるのです。半透明の柔らかいクラゲが水に漂い動く美しい姿は自然の神秘そのものでした。
また沖縄のサンゴを移植して育てている水槽も、ピングやエメラルドグリーンなど色とりどりで、とても生き生きとして素晴らしい。沖縄の海に潜っても死んだサンゴの死骸がある場所が多くて、生命力溢れるサンゴの集団を観ることができるのは貴重です。
阿嘉島の海中で、まるでお花畑のようなサンゴが広がる風景に出会うことが出来て感動しましたが、こうして水槽の中で育てられた元気なサンゴ達を観ると、汚染されていない本来の美しい海の姿が、改めて浮き上がって来るように感じました。
エイやサメなどの大きな生き物はもちろん、水質や水温など管理の難しい繊細な生物達を管理しているスタッフの方々の熱意も感じ、とても充実した気持ちで水族館をあとにしました。
夜9時までオープンしていたり特別展示やプログラムなども面白いので、もし私が東京に住んでいたら年間パスポートを買ってしまうかも......。他にも近くにはプラネタリウムや展望台もあるので、ぜひおすすめの水族館です!