この世界は本当はこんなに美しいものなんだなぁと心の底から思ったことで、自分の世界がいっきに広がったような感じがして、なんとも言えない至福感に包まれたのを思い出します。
取材後、このまま私1人で島に残ってスキューバダイビングのライセンスを取ろうと思い立ち、フェリーで帰るスタッフの方々を見送ってから、一週間集中授業を受けて無事に免許を取りました。無事に合格した日の夜、取材でお世話になった武さんとまどかさんが夜、カヤックで無人島に連れて行ってくれました。海は夜光虫でキラキラと光り、空には立派な天の川が輝いていて、まるで星がこぼれ落ちてきそうなほど......。それ以来、毎年夏になると、沖縄や海外の海などで泳いだり潜ったりするようになったのです。
そして今年も、数年振りに家族3人で訪れることが出来ました。あれから何度も訪れていますが、今でもあの頃の特別な気持ちになることができる貴重な場所です。美しい海や素朴な島の風景、、毎回ああやっぱりいいなぁと心に染み入ります。
人が住む座間味島、阿嘉島、慶留間の三つの島と、数多くの無人島が作る慶良間諸島の内海は豊かなサンゴ礁が生き物をはぐぐむ海域として、2005年ラムサール条約登録地となり世界的に認められました。
初夏の満月の夜にサンゴの一斉産卵が見られる慶良間は、サンゴのふるさとと呼ばれているそうです。そして昭和53年12月9日に沖縄随一の多島海景観美、海中景観や亜熱帯植物景観が評価され、沖縄海岸国定公園に編入されました。その後、透明度の高い優れた海域景観、多様なサンゴが高密度に生息すること、ザトウクジラの繁殖海域、沿岸から海域にかけて多様な生態系を有することが高く評価されて、新たに、慶良間地域が慶良間諸島国立公園にも認定されました。
阿嘉島には、阿嘉島臨海研究所という文部科学省認可の研究所があって、様々な調査を行っているのですが、これまでに慶良間海域で確認されたサンゴの種は14科59属248種なのだそう。日本国内では約400種のサンゴが確認されているので、慶良間諸島には、そのおよそ62%が生息していることになります。慶良間諸島の海域が豊かであることがわかります。
那覇に戻り、島の美味しいご飯を食べて、首里の石畳の道をのんびりと宿へ帰る夜、まん丸の月が首里城のてっぺんに引っかかっていました。沖縄はいつでも心を豊かにしてくれる場所です。いつまでもそのままの景色が観れますように......。
>>【カヒミ カリィのThe plate of my life】をもっとみる
コメント
コメントを書く