「処暑(しょしょ)」
・毎年8月23日頃
・太陽と地球の関係:150度
今日(2017年8月23日)は、二十四節気の「処暑」です。そろそろ夏の暑さがおさまり、朝晩はしのぎやすくなってくる頃です。また、まもなくやってくる9月1日は、立春(2017年2月4日)からかぞえて210日目にあたり、台風の時期として知られています。つまり、処暑の頃は、気温や気圧の変化を感じやすいとき。それによる体の変化やプチ不調を放っておかないようにすることが、体と心をすこやかに保つポイントになります。
早寝早起きという自然のリズムを活用するとはいえ、仕事や家事、趣味などで毎日が忙しいと、自分の体に起きている微妙な変化に気づけなかったり、プチ不調に目をつぶってしまったりしがちですよね。忙しさは、充実している気分を味わえる一方で、自分自身の扱いをおろそかにしてしまう原因になることも。
そこで処暑の時期は、早寝早起きを心がけてみてください。夜はきちんと寝て、朝は起きて活動する。そんな自然のリズムに体をゆだねるだけで、自分の体に起きているちょっとした変化を、敏感にキャッチできるようになります。なぜなら、自分とは、自然の分身だからです。早寝早起きという自然のリズムに慣れてくると、体の不調や、不自然な忙しさに、体も心もちゃんと反応しはじめ、「なんとかしなくては!」という、自分を大切にする気持ちが芽生えるようになります。
また、処暑の頃は、夏休みやお盆休みの間に定着してしまった不規則な生活をリセットする好機ともいえます。次にめぐってくる二十四節気の「白露(9月7日)」までは、早寝早起きを続けてみましょう。そうすれば、自然のリズムで暮らす心地よさを実感でき、毎日の忙しさの「質」も変化してくるはずです。仕事の都合などで早寝早起きが難しい場合は、なるべく定時に寝て、定時に起きることを意識してみましょう。
旧暦七夕をきっかけに心の迷いをとりさって今年は、処暑の前日(8月22日)が新月にあたり、旧暦では7月(文月)がスタートしたところです。
有名な7月の行事といえば「七夕」ですね。新暦ではとっくに過ぎてしまいましたが、旧暦ではこれから。旧暦7月7日を今年のカレンダーにあてはめると、旧暦七夕は8月28日(月)にあたります。
そもそも七夕は、平安時代に宮中行事になり、年中行事として庶民に浸透したのは江戸時代のこと。当時は旧暦が使われていましたから、旧暦7月7日に七夕行事をするのが本来の姿といえます。
そこで、もう一度七夕の星に願いをかけてみませんか? 小暑の記事にも書きましたが、七夕とは、機織りが得意だった織姫にあやかって、裁縫などの技芸上達を願う行事です。恋愛運や金運などの運気アップを漠然と願うのではなく、習い事などの上達やスキルアップに通じる願いごとを、なるべく具体的に考えてみましょう。
そうやって心の奥から願いを引き出すことは、自分自身と向き合う行為です。今の自分が一番望んでいることがハッキリすれば、これからすべき行動も見えてくるはず。
旧暦では下半期がはじまったばかり。旧暦の七夕をきっかけに心の整理整頓をしておけば、来春に向かって迷いなく突き進むことができるかもしれません。
次に巡ってくる二十四節気は、「白露(2017年9月7日)」です。
イラスト・カイフチエリ