なぜか気分がふさぎ込んでしまったり、仕事も家事もやる気が起きなかったり......。きっと一度は経験があることでしょう。こんなときにも、栄養が力になってくれるんです。
脳には数多くの神経細胞があります。これら細胞は、末端の部分から脳内神経伝達物質と呼ばれるものを出し、次の神経細胞がキャッチすることで情報の伝達を行っています。心の状態にかかわる脳内神経伝達物質としては、元気さをつかさどるドーパミン、意欲を高めてくれるノルアドレナリン、幸せ感にかかわるセロトニン、心を落ち着けてくれるGABAなどがあります。
これらのバランスが取れていることで、ほどよく落ち着いてやる気にあふれたベストな状態に。しかしバランスを崩したり、量が少なくなってしまうと、心が不安定になりやすくなったり、落ち込みやすくなったり......。じつは子どもの夜泣きも、栄養不足が理由のひとつとも考えられています。
脳内神経伝達物質はタンパク質を材料につくられますが、ここで深く関わっているのがビタミンB6や葉酸、ナイアシンなどのビタミンB群。満たされた状態をキープすることで、前向きで安定した心を作り出すことができると考えられます。
以下のチェックリストで3つ以上当てはまるものがあれば、もしかしたらビタミンB群が不足しているかもしれません。
ビタミンB群欠乏タイプ□アルコールをよく飲む
□音に敏感だ
□イライラしやすい
□集中力が続かない
□記憶力が衰えている
□よく悪夢を見る
□テレビがわずらわしい
□本を読んでも頭に入らない。興味がなくなった
□寝ても疲れがとれない。とにかく疲れる
□口内炎がよくできる
(『図解でわかる最新栄養学 うつは食べ物が原因だった! 』(溝口徹著/青春出版社)p19より引用)
おかずをしっかり食べるのが第一歩ビタミンB群は、レバーや肉、魚、野菜などさまざまな食品に含まれています。落ち込んだときほど、おかずをもりもり食べましょう。肉や卵をチョイスすれば、B群と同じくらい大切な鉄もチャージできますよ。ちなみに、コンビニ食が多い人やアルコールをよく飲む人は消費しやすいので気をつけて。
私もビタミンB群を意識して摂るようにしたところ、前より立ち直りが早くなり、くよくよと思い悩むことが減ってきたよう。前向きでいられる心地よさを感じています。栄養の力で、毎日をもっと楽しく過ごしたいものです。
[『図解でわかる最新栄養学 うつは食べ物が原因だった! 』]
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