コミュニケーションのなかでも、誰かを説得する「交渉力」はとても高度なワザ。勉強や経験が豊富で、頭の回転が良くないとうまくいかないような気がします。困ったことに、この交渉力は日常のいろんな場面で必要になるもの。ビジネス上ではもちろん、プライベートで物の売り買いをする場面や、パートナーを納得させたり、子どもに言うことを聞かせたりすることも立派な交渉ですよね。

交渉がうまい人って、甘え上手でカリスマ性のある特別な人という印象がありました。ところが、心理学者Jephtha Tausig-Edwards氏によると、交渉力は誰でも上達させられるスキルなのだとか。

交渉を成功させる7つのポイント

科学的データをまとめた同氏のアドバイスは次の通りです。

1. 心を込めて個人的なメッセージを書く
これほどネットコミュニケーションが普及した現代だからこそ、「手書き」であることが重要。

2. 頼みごとは率直に切り出す
頼みごとは、会話の終わりより出だしに切り出す方が承諾してもらいやすい。

3. 相手の罪悪感を利用する
もし誰かに頼みごとを断られたら、後で別のことを依頼してみると聞いてもらえる可能性が高い。人間は同じ人物からの頼みを何度も断ると罪悪感を抱くから。

4. 言い回しを工夫する
「~を考えて頂けませんか?」「~してみては頂けませんか?」など、相手の好みでなく1人の人間としての人柄に焦点を合わせるように依頼すると、ポジティブな答えになる可能性が高い。

5. 相手の利益を強調する
交渉の場面では「自分はどう転んでも損はしない」というのではなくて「誰もが何らかの形で利益を得る」と感じさせることが大切。

6. 断りたいときはいつでも断れると思わせる
言質を取られたわけでもなければ、切迫した状況でもないと相手に感じさせる

7. 適切なスキンシップが効果を発揮することもある
握手したり肩に手を置いたりする。しかしこれは、相手のことをよく知っている場合のみ有効。文化や宗教によっては、接触が禁じられていることもあるから注意。

同じ意味のセリフでも、言い方次第で相手の態度が良くも悪くもなるというのは納得。「あのとき、ああいう言い方しなきゃよかった......」と反省することが多々あります。まわりのことは指摘できても、いざ自分のこととなると、不思議とうまくできないんですよね。

面倒くさいしストレスになるし、できることなら交渉しないで済むように事を運びたいもの。でもそれって、コミュニケーションから逃げることになるので、結果的に1人でできる程度のことしかできません。人は、力を合わせると想像を超えるものが生み出せるし、楽しさも数倍になるはず。ポイントをうまく取り入れて、交渉への苦手意識を少しでも減らせたらいいなと思いました。

ライフハッカー(日本版)

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