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フェーヴを当てたら王様。新年を祝うフランスの定番ケーキレシピ

2017/01/05 12:30 投稿

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1月6日は、エピファニー(公現祭)。東方の三博士が、イエズスの生誕を祝って訪れた日とされています。この日は、スペインやイタリアの子どもたちにとってクリスマス以上に大切なプレゼントをもらえる日でもあります。 フェーヴをあてると王様に

フランスではプレゼントはありませんが、王様ケーキを切り分けて食べる風習があります。集まった人のうち最年少がテーブルの下に入り、切り分けたものを配る際、ひとつひとつ「次は○○さんに」と指定します。ケーキの中には、フェーヴと呼ばれる陶器製の小さな人形が入っており、フェーヴに当たった人が、王冠をかぶって王様になるのです。

これ全部フェーヴコレクション!

もともとは豆だったフェーヴ。時代によっては凝った作りのものもあり、収集する人も少なくありません。

北部はガレット・デ・ロワ(galette des rois)

この王様ケーキ、フランス北部では、ガレット・デ・ロワとよばれます。パイ生地にフランジパヌで作ったペーストを入れたものがスタンダードで、最近では日本や中国でも手に入るくらいポピュラーになりました。

A&C Melgaço Portugalさん(@aromas_caprichos)が投稿した写真 - 2016 11月 20 7:45午前 PST

なかなか和やかな正月行事のひとつで、我が家でも毎年友人を招いて、シャンパーニュとともにガレット・デ・ロワを楽しみます。

王様ケーキ「ガレット・デ・ロワ」レシピ

ガレット・デ・ロワ(8人分)

〈材料〉

市販のパイシート二枚

バター 100g

アーモンドプードル 125g

砂糖 100g

全卵 3個

もしあれば、アーモンドひとつかみ分を砕いたもの

〈つくり方〉

1.ボールにやわらかくしたバターと良くふるった砂糖、アーモンドプードルを加えて混ぜる。

2.さらに、全卵2つを、ひとつずつ加えて、均質になるように混ぜる。あればここで、砕いたアーモンドひとつかみ分を加える。

3.パイ皿にクッキングシートを敷き、その上にパイシートを一枚敷く。刷毛で、端を水で濡らしておく。2の上に1を載せる。フェーヴを忍ばせる。

4.二枚目のパイシートを3の上位に置き、端をぴったりとくっつける。ナイフで端に模様をつける。

5.全卵ひとつに小さじ1の牛乳を混ぜ、4の表面に塗る。30分冷蔵庫で寝かせたのち、もう一度残りを表面に塗る。

6.表面に好きな模様をつける。240度に温めたオーブンで10分焼いたのち、180度に下げて20分焼いて出来上がり。

(「Le Journal des Femmes」より翻訳引用)

大統領府エリゼ宮にも巨大なガレット・デ・ロワが毎年届くのがニュースになりますが、この巨大ガレットにはフェーヴが入っていません。それには理由があって、「大統領は王様にはなれない」というメッセージが込められているのだそうです。

南部はガトー・デ・ロワ(gâteau des rois)

一方、フランス南部では、ガレット・デ・ロワではなく、ガトー・デ・ロワを食べる習慣があります。

Ellenさん(@broueily)が投稿した写真 - 2016 1月 23 8:10午前 PST

ガトー・デ・ロワは、基本的に王冠型のブリオッシュのようなもので、地域によってはドライフルーツも入れるようです。

フランス南部はこちら。「ガトー・デ・ロワ」レシピ

ガトー・デ・ロワ(8人分)

〈材料〉

薄力粉 400g

粉末イースト 10g

砂糖 50g

塩 ひとつまみ

卵 4つ

バター 150g

オレンジエッセンス 大さじ1

レモンの皮を削ったものひとつ分

ドライフルーツ 50g

飾り用のザラ糖

アプリコットジャム 大さじ1

〈作り方〉

1.オレンジエッセンスとイースト菌を前もって混ぜておく。

2.ボールに真ん中を盛り上げて小麦粉を入れ、そこに1を加える。

3.続いて、砂糖、塩、卵、レモンの皮を加え、手でこねる。

4.小麦粉を振った台の上に3を置き、生地がしっかりするまでよくこねる。

5.やわらかくなったバターを少しずつ加え、均質になるまでこねる。

6.5分から10分、しっかりこねたあと、丸めてボールの中に入れ、ラップで蓋をする。室温で6時間おく。膨らんだら、そのまま一晩冷蔵庫に寝かせる。

7.翌日、さらにこねて5分おく。

8.真ん中に穴をあけ、王冠の形に整える。

9.覆いをして2時間発酵させる。

10.溶き卵を表面に塗り、ザラ糖を飾る。

11.180度に温めたオーブンで20分焼く。

12.ジャムに砂糖小さじ1とオレンジエッセンス小さじ1を加え、温める。

13.12を11の表面、砂糖のついていないところに塗り、ドライフルーツを貼って飾って出来上がり。

(「Le Journal des Femmes」より翻訳引用)

ガトー・デ・ロワは、以前はもっぱら南部で聞かれる名前でしたが「Gourmets & Co」の記事によれば、ここ数年で北にも広がり、パリのショーウィンドウでもちらほら見られるようになったそうです。

とかくおいしいものは広まるのも早いもの。日本上陸も、時間の問題に思えます。さて、今年はガレット・デ・ロワにするか、ガトー・デ・ロワにするか、迷うところです。

Le Journal des Femmes,Gourmets & Co

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