感染症予防で大切なことの1つに、粘膜を健康に保つことがあげられます。鼻や喉の粘膜が乾燥していると粘膜の防御機能が低下し、ウイルスも侵入しやすくなるから。そこで味方になるのが、人体の粘膜や皮膚、免疫機能を正常に保つとされる栄養素「β-カロテン」。
石原新菜医師による書籍「にんじんドレッシング健康法」によると、β-カロテンは体内に入るとビタミンAに変わり、優れた抗酸化作用で活性酸素を除去して、血圧を下げ、免疫力を高める働きもあるのだそう。さらに、β-カロテンは脂溶性なので、油と一緒に摂ることでからだに入る量がより多くなるという特徴も。
β-カロテンを多く含む食べものには、にんじん、かぼちゃ、ブロッコリー、ケールなどの緑黄色野菜や、みかんなどの柑橘類があります。
陽性食材を積極的にさらに感染症予防で欠かせないのが、体温を上げて免疫力を高めること。体温を上げるために筋肉量を増やすためのトレーニングや、ストレッチなどの軽い運動、半身浴だけでなく、からだの中から温めてくれる食材にも注目したいところ。
からだを温める陽性食材には、ニラ、ダイコン、長ネギ、ゴボウ、タマネギといった冬に活躍する野菜が多くあります。なかでも、にんじんは陽性食材というだけでなく、β-カロテンも豊富に含まれているから、この季節はより積極的に食べたい野菜です。
もちろん、普段から十分な睡眠とバランスのよい食事でからだを整え、さらににんじんを上手にいただいて、感染症対策をこころがけたいものです。
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