今回は、老化のスピードを左右する脂肪と、その摂り方について。
動物性の脂も上手に取り入れるローストチキンやミートローフなど、肉を使った料理が多く並ぶクリスマス。なかには、肉の脂を気にする人もいるかもしれません。身体に悪そうだからと皮目や脂身を外して食べる、といった風景もよく見かけます。でも、肉の脂に含まれる飽和脂肪酸は、脂肪のなかでも、シミやシワの原因ともいわれる酸化の影響をもっとも受けにくい、つまり老化しにくい脂といえるのです。
「すべての植物油はヘルシー」は誤解!?ここで少々おさらい。酸化とは、呼吸や体内でのエネルギー作りなどで生まれる活性酸素によって、細胞の膜などが破壊されてしまうこと。たとえば肌のコラーゲン細胞が酸化を受けると、シワやたるみにつながってしまうこともあるんです。
油は大きく分けて、肉やバター、ココナッツオイルに多い飽和脂肪酸、サラダ油や魚の脂、アマニ油に多い不飽和脂肪酸と2つに分類できます。このうち不飽和脂肪酸は不安定な化学構造をしていて、熱や酸素、光などに弱く、酸化の影響を受けやすいのです。「アマニ油は加熱厳禁」「早めに食べきって」というのもそういった理由から。さらに、油は炒め物や揚げ物に使うことが多く、加熱による影響も気になります。酸化した油はシミやくすみを引き寄せ、老化のスピードを早めてしまうことに。さらに生活習慣病などにも影響します。
若々しさのために脂肪は欠かせない一方、飽和脂肪酸は構造的に安定しているため酸化に強め。体内で作られているものでもあり、女性ホルモン作りにかかわるコレステロールも増やしてくれます。
脂肪は人間の身体に欠かせないもの。だからこそ、とり方を意識するだけで若々しさにも影響が出てきます。透明感のある、プリッとした肌をキープするのも脂肪次第、というわけです。
老化が気になるのなら、料理を食べるときも、コロッケなどの揚げ物よりも、ローストチキンなどをチョイスするのが賢い選択。脂身ごと食べることで満足感も高く、そのせいか糖質を控えることができるのも、個人的にはうれしいところです。もちろん食べ過ぎはよくありませんが、敬遠しすぎず、おいしく味わってみましょう。
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