千駄ヶ谷にある「KIPPY'S COCO-CREAM(キッピーズ ココクリーム)」。アメリカで誕生した砂糖も乳製品も使わないアイスクリームショップです。

このショップをスタートさせたのが、キッピー・ミラーさん。日本上陸1周年のお祝いにかけつけたキッピーさんに、気になることを質問してみました。

ーーなぜ、アイスクリームショップをはじめたの?

ちいさい頃から頭痛持ちでした。それが30歳になったころ、痛みがとてもひどくなってしまいました。当時ニューヨークで、ファッションの仕事をしていましたが、あまりにも具合が悪くて仕事を休みがちに。からだの声を無視できないほど、悪くなっていたんです。お医者さんで処方してもらった薬を飲んでもよくなりませんでした。

あるとき、ローフードに詳しい友人のすすめもあり、砂糖と乳製品を除去しました。そのかわりに生はちみつ、ココナッツミルクを食べるようになったところ、からだがとても軽く、満たされていると感じたんです。

私の場合、砂糖や乳製品が体調不良の原因だったんですね。そこで、ローフードのすばらしさを多くの人に伝えるために、デザートで(in a sweet way)表現しようと思いたちましたKIPPY'Sアイスは毎日、お店で手作りしています。トッピングのチョコレートソースもココナッツオイルから作っているんですよ。

ーーあたらしいビジネスを始めることは抵抗はなかったの?

とても怖かったですよ。多くのビジネスがそうであるように最初は資金も豊富にありませんでしたから。友だちには、ファッションの仕事を辞めるなんてクレイジーだと言われました。でも、私はヴィーガンアイスを広めていくことは正しいことだと確信していました。

ーーどのように広げていったの?

ホールフーズ・マーケットに、4年半ほどアイスクリームを卸していました。まわりからはすごい! と評価されましたが、私はもっとお客さんの顔を見て話をして、自分の体験を伝えたかったんですね。そこで、自分のホームタウンであるカリフォルニア・ヴェニスにお店を持つようになりました。ショップの噂はクチコミで広まり、たくさんのお客さんに恵まれるようになりました。

毎日来る75歳のおじいちゃんは、悪玉コレステロールが減って、善玉コレステロールが増えたとお医者さんもビックリしていました。ちいさいときからキッピーのアイスしか食べていない子どもは、他のショップのものを食べても「これはアイスじゃない! 」と。うれしいですね。好きなときにアイスを楽しんでもらいたいし、地域のコミュニティーのような場所になればいいなと思っています。

私のフィロソフィーは「良いものを食べるためには、ヒッピーである必要も、特別なエリートである必要もない。毎日の習慣。」ということです。

アメリカでは女性がみんなダイエットに励んでいますが、結局悪いものを食べて台無しにしてしまう人も多いです。でも、デザートを食べることは悪いことではありません。健康とデザート、両方を楽しむことはできます。だから私たちは、ケミカルや保存料を使わず、アイスでローハニーやココナッツミルクの良さをお客さんに広めていきたいと思っています。決定権があるのはお客さんですから。

ーーこれからの目標はありますか。

アメリカに400店舗オープンさせたいです。これからは、8年間で培ったものをスタッフにどう伝えていくか、そして、スタッフがどうお客さんにメッセージを伝えていくかだと思っています。日本のお店は、私がいなくてもパーフェクトに成り立っていて感心しています!(笑)。

アントレプレナーたちには、私は最初からフードビジネスを知っていた訳ではないということを伝えていますよ。材料を学び、小売りを学び、すべてがチャレンジングでした。数えきれないほどの失敗もしています。でも、絶対に失敗やミスにめげないで。大切なのは、前へ前へ動き続けることです。

「ココナッツハニー・季節のフレーバーMATCHA・ストロベリー」3 scoop 720円

(2 scoop 500円、4 scoop 900円)

パクパクとアイスをほおばりながら、楽しそうに語ってくださったキッピーさん。

Healthy is really fun. Fun is being healthy. You can actually have both! (健康であることは楽しいし、楽しいことは健康です。どちらも叶えられます)ENJOY!! 」

[KIPPY'S COCO-CREAM]

場所:東京都渋谷区千駄ヶ谷2-6-3

電話:03-6758-0620

営業時間:11:00~19:30

RSS情報:http://www.mylohas.net/2016/11/058314kippys.html