マサラチャイとは、さまざまなスパイスをミックスして作るインド風ミルクティーのこと。胃腸の調子がとても悪かったときにインド人のコックから教えてもらったこのレシピは、シナモン不使用の優雅な香りと軽い飲み口で、「チャイといえばシナモンたっぷり、濃厚で重い飲み物」という私の思い込みをくつがえしました。
消化機能を整えるマサラチャイのレシピ材料(1人分)
・[A]
カルダモン(黒) 1個
カルダモン(緑) 1個
フェンネルシード 小さじ1
しょうがスライス(生) 1~2枚
紅茶の茶葉 小さじ1
・水 200ml
・豆乳(または牛乳) 100~120ml
・砂糖(お好みで) 小さじ1~2
作り方
カルダモンは乳鉢などで殻を潰して中のタネが出るようにしておく。小鍋に水とAを入れて火にかけ、沸騰したら弱火にして7~8分煮出す。豆乳と砂糖を加えて再沸騰させて弱火で5分ほど煮、火からおろして茶こしで濾したらできあがり。
アーユルヴェーダでは「消化不良は病の根本原因なので、何はともあれ胃腸が大事。食べたものをきちんと消化、吸収、排泄できることが健康に不可欠」だと説いています。不摂生やストレス、疲労などにさらされたとき、真っ先にダメージを感じやすいのは胃腸で、そこからさまざまな不調が派生していく、と。
そしてここで使うカルダモン、ジンジャー、フェンネルシードは、まさに胃腸の調子を整えて消化機能を助ける作用があるものばかり。インドだけでなく、中国でも生薬として古来活用されてきました。食欲を正常に戻し、胃の緊張をほどき、腸の状態を整えるとっても頼もしいスパイスたちです。
また、これらはほかにもたくさんの作用があり、体を温める、代謝・血行促進、疲労回復、デトックス、むくみ解消、貧血改善、口臭予防、リラックス効果、睡眠の質向上、抗酸化作用なども期待できます。
カラカラに乾いてしまう現代人と秋特に秋に、私たちがマサラチャイを飲むべき理由はなにか。アーユルヴェーダによると、めまぐるしい情報社会で頭をフル回転させる現代の生活は、人の心身をカラカラに乾かし消耗させてしまうのだそう。重ねて、四季のなかで冷たく乾いた風が吹く秋という季節もこれと同じ作用があるため、現代人は秋に調子を崩しやすいのだ、と。たとえそうでなくとも、なにか心にすき間を感じたり、肌がカサついたりしやすい季節ですよね。
からだを温かく潤して調子を整え、心をほぐしてくれるこのチャイは、まさにグッドアイディアなのです。ときどき自分のからだに耳を傾けて、必要ならばこうしたケアを取り入れてみるのもいいと思います。
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