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苦しむこと=いいことではない 前編【マインドフルネスでいまを生きる】

2016/09/17 13:00 投稿

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「徹夜で仕事をする」とか「忙しくて食べる暇もない」とかいうような、身を削って頑張ることについて、素晴らしいことというようなイメージがあるようにおもいます。褒められこそすれ、叱られることはなさそうです。

でも、睡眠時間を削ったり、きちんと食事をとらなかったりすることは脳のパフォーマンスを下げることになります。実際に、睡眠不足の状態は、ほろ酔い状態と同じ程度の認知機能になるそうです。人それぞれ必要な睡眠時間は異なりますが、日中に眠くなってうとうとしたり、ぼんやりしたりしてしまう場合には、睡眠時間が足りないか、あるいは睡眠の質が悪いかのどちらかかもしれません。

仕事が多いために徹夜になってしまうのではなく、睡眠時間が足りないために脳がきちんと働かず、そのため仕事をこなすのに時間がかかってしまっているということも往々にしてあるでしょう。日々の予定を立てるのであれば、寝る時間と起きる時間もスケジュール帳に書き込みたいものです。休息をとることは、自分を管理する上でとても大事なことです。

私たちはなぜだか「苦しむこと=いいこと」であると思い込んでいるふしがあります。寝ずに頑張ることだけでなく、苦労してお金を稼ぐのはいいことだけれど、楽をしてお金を稼ぐのはよくないとか、なにかを得るためには苦労しなければならない、とか。たしかに、努力をしてなにかをなし得たというようなストーリーからは、自分のいのちを生かそうとすることの美しさや人が持つパワー、エネルギーが感じられて心が動かされます。でもだからといって、苦しむこと=いいこと=何かを達成できるという図式が成り立つわけではありません。それとこれとは別のお話です。苦しい道を通らなければならない場合もあるかもしれませんが、むやみにそちらを選ぶ必要はないわけです。

私たち生きものは なにもなやんだり 苦しんだりして
一生をすごしてるんじゃない
そんな一生は送っても意味がないとおもわないかね?
ところが修行者は無理に苦行をして......
自分で自分を傷つけたり苦しめたりして......
それで一生を終える人もある
それは一生を遊びほうけて好き勝手なことをして
ノタレ死にする人々とちっともかわりはないのだ
むだな人生という点で!

『ブッダ』8巻 P.71

自分にゆとりがなければ、誰かのためになにかをすることはできません。きちんと食べ、眠り、排せつすることは生活、つまり、生を活かすベースです。

今日の1枚:

快食、快眠、快便。それだけで気分がよくなるものです。基礎がしっかりしていなければ建物がすぐに崩れてしまうように、生活のベースをととのえることは、自分らしく生きるために必須だとおもいます。

明日の後編に続く>>

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