そんな日本の食文化を代表する和菓子。私たちの日常に欠かせないだけでなく、気軽にも、きちんとした席でも、幸せをおすそわけする手土産としても重宝されています。
ドイツでも浸透しつつある和菓子
お饅頭に羊羹、桜餅にお汁粉。私たちの生活の一部にちいさい頃から自然に溶け込んでいる和菓子ですが、ここドイツでも日本食・抹茶ブームに引き続き、近年すこしずつ注目を浴びるようになってきました。
その理由は、和菓子の持つ繊細なアートの世界観。色鮮やかで見た目にも美しいだけでなく、四季折々の味覚を楽しめ、また製法(生菓子・半生菓子・干菓子)も地域によって全く違うなど崇高な職人技としてとらえられているからです。製造技術にたけているのはもちろんのこと、「こころ」を要求される和菓子職人という仕事は一人前になるまでに10年はかかると言われる厳しい世界。パティシエ、ソーセージやチーズといった食の製造業に携わる超一流プロフェッショナルとして世界は見ているようです。
一般の消費者はというと、興味の対象はどちらかというとその原材料。ゼラチンなどに取って変わり寒天が使われたり、また小豆に関してはAzuki(Aduki)と呼ばれ、すぐれた利尿効果や免疫力を高める健康食材として、様々なスーパーでよく目かけるようになりました。
和菓子で、しっとり母の日を祝う
母の日というと真っ先に浮かぶのが赤いカーネーション。そのカーネーションにそえて、手作りの和菓子をプレゼントしてみてはいかがでしょうか?「全国和菓子協会」では手作り和菓子教室が開催され、大きな人気を呼んでいます。
たいせつな記念日、たとえば結婚式の引き出物として、あるいは銀婚式・米寿の年祝いなど、人生の節目に和菓子をプレゼントすることを協会では推奨。ゴルフの好きな人にはゴルフボールを、ネコの好きな人には肉球の形。お花が好きなお母さんには、和菓子でお花を作ってもステキですね。思いを形にすればそのアイディアにお母さんはきっと驚いて、やさしい気持ちにとてもよろこんでくれるかと思います。
和菓子にとって大切な役割は、「心の健康」「心の栄養」を得ることだと考えています。(中略)和菓子を食べることによって安らぎや団らんなどの満足感につながる役目を果たすことができれば、それは食べる人の「心の栄養」につながっていきます。そしてそのことこそが肉体の健康にもつながってくると思います。
全国和菓子協会より引用
そう「和菓子は心の栄養」というように、私たちに安らぎを与えてくれるものです。ちょっと生活がせわしないなと感じるときほど、まずは自分のお茶の時間を特別なものにしてみる。たまにはお抹茶を自分にたててあげ、和菓子と一緒にゆっくりいただいてみると、お腹とともにこころも満たされてくるのを感じるのではないでしょうか。
[全国和菓子協会]
image via Shutterstock
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