高野山はとても広くて見所もたくさんあるので、ダイレクトに向かいがちですが高野山参拝の前にぜひ訪れて欲しい場所があります。
高野山と密接な関係を保ってきた神社
その場所とは高野山から車で約30分ほど、高野山のふもと標高約450mのところ位置する「天野の里」です。
ここは、かつて高野山が女人禁制だった時に、出家していつの日か逢えることを楽しみに、高野の麓である天野に移り住む人が多かったため、それにまつわる多くの史跡が点在している場所。
この高野のかくれ里には、世界遺産にもなっている高野山の守護神「丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)」があり、弘法大師空海を高野山へ導き、その地を授けた社として、真言密教の守り神としても知られています。今から1700年以上前に創建されたと伝わる古社で、かつては、まず丹生都比売神社に参拝してからに高野山に登ることが慣習でした。
丹生都比売神社の境内入口には、豊臣秀吉の側室、淀君が寄進したといわれる輪橋があります。
その姿は美しく、舞楽曼荼羅供の装束にも描かれているほど。昨年末に修復作業が完了したばかりで、弁柄色に塗り直された橋をゆっくりと渡ると、別世界に連れてこられたような気分になりました。
また、現存する本殿は、室町時代に復興され、朱塗りに彫刻と彩色を施した壮麗なもの。一間社春日造では日本一の規模を誇り、楼門とともに重要文化財に指定されています。
隠れ里で味わうヘルシーランチ
四季折々のどかな田園風景が広がる天野盆地は、『にほんの里100選』にも選ばれているほどで、あの白洲正子も愛した隠れ里として知られています。
この天野に1年半程前、オープンしたのが、天野和み処 「café 客殿」です。丹生都比売神社の近くにあり、古民家を改装したお店。天野盆地は昼夜の温度差が大きく、水も土も稲作に適しているためおいしいお米が収穫できる場所で「総本山金剛峯寺御用達米」にも認定されています。その「天野米」を食べて欲しくてという思いでオーナーがオープンしたのだそう。
ここで味わえるは、本日のメインに2種類の小鉢、そして地元の野菜を使った具だくさんのお味噌汁にお漬物がセットになった天野米のお食事セット。天野米は、「こしひかりの塩おむすびか白ご飯」、「茶粥」、「卵かけごはん」の3種類から選ぶことができます。
その他にも「デザートセット」や「やき餅お抹茶セット」がオーダーできます。靴を脱いであがるので、まるで、おばあちゃんの家に帰ってきたかのようにくつろげて、ずっとここにいたいなぁと思ってしまいました。
空海が開いた天空の都市、高野山を訪れる前にほっこり一息つくにはぴったり。天野の里でパワーをチャージしたら旅気分がもっと高まりそうです。
この記事を気に入ったら、いいね!しよう。
Facebookで最新情報をお届けします。
コメント
コメントを書く