もちろんそれも素敵ですが、ひとりひとり好みや違いがあるように、もっと様々なジャンルがあっていいはず。
それにエシカルブランドは、選択肢の幅が広がり、いますごく面白くなっているんです。そこで今回は、ワーキングシーンにも休日シーンにも着たくなる、13のエシカルなファッションブランドを厳選してご紹介します。
カラフルな刺繍がアクセント
グアテマラの青い空と豊かな自然、カラフルな手仕事と陽気な人たちに魅せられて、ふたりの女性が立ち上げたオリジナル布小物ブランド「ilo itto(イロイトー)」。現地の女性たちが得意な織物や刺繍を生かして一緒に制作した、細かな手仕事にこだわったアイテムが揃っています。
アフリカンバティックブローチさっそくつけてゆく。 Aya in kobe
ilo itooさん(@iloitoo)が投稿した写真 - 2015 7月 18 6:18午後 PDT
現地のエネルギーが伝わって、日々の暮らしを元気にしてくれるような明るい織りのストールや巻きスカート、バッグ、アクセサリーなど、年々アイテムが増えています。グアテマラツアーやワークショップ、企画展などグアテマラの溢れる色と空気を感じられるイベントも開催されています。
西海岸スタイルでリラックス
メッセージ性のあるアニマルロゴやアフリカリボンがプリントされた身体にフィットするTシャツやカットソー、バッグ、アクセサリーなどを展開するアメリカ西海岸発のブランド「OmniPeace(オムニピース)」。
コンセプトは、"Can Fashion Save Lives? お気に入りのアイテムを購入することが、貧困にさらされている人びとの生活を救うことにつながる!"
ファッション感度が高い人たちに支持され、ジェニファー・アニストンやコートニー・コックス、ケビン・コスナー、デヴィッド・ベッカム、シャロン・ストーンなど、多くのハリウッドセレブも共感しています。売り上げの一部が、アフリカの貧困撲滅や女性の虐待防止、子どもたちの教育支援へ、NPOを通じて寄付され役立てられています。
着心地のよさは素材のこだわりから
かぐれ(香具礼)とは、万葉集に登場する「寄り集まる」という意味の言葉。「かぐれ」の服は、手間ひまかけてつくられ、着心地が良く、デザインも美しいリネンやシルクなど天然繊維のもの。自然と調和した心地よい暮らしの原点となってくれるような、そんなものづくりされたものがセレクトされています。
なかでも「かぐれ表参道店」は、無垢の木材に漆喰の壁、風雨にさらされた木や鉄の什器、草木染めをほどこした壁など、できるだけ自然の素材を生かしてつくられ、 初めて訪れる人でも入りやすくて、安心感やなつかしさが感じられそうな空間です。
ベーシックがうれしい
インドに伝わる木彫りの版で1回1回染料をつけながら押していく、手間と時間がかかる伝統的な「木版プリント」。このプリント技法は、人口の多いインドの雇用にもつながっています。
「kapuwa(カプワ)」の特徴は、この木版プリントを使うことを前提に、柄がデザインされているところ。柔らかなトーンのキュートな花柄や重なり柄など、機械では表現できない味わいあるプリントが魅力です。
#kapuwa #kapuwahome #popupshop #小田急百貨店 #新宿
kapuwaさん(@kapuwaofficial)が投稿した写真 - 2016 3月 23 11:59午後 PDT
kapuwaさん(@kapuwaofficial)が投稿した写真 - 2016 3月 28 3:26午前 PDT
インドのカディーコットンという手織りの素材を使うなど、現地の天然素材にこだわった服づくりが行われています。ファッションだけでなく、キッチングッズなどライフスタイルにもプリントを取り入れたkapuwa homeも展開。
自然と一体になれる服
「植物を育てる、耕す、栽培する」という意味をもつアウトドアウェアブランドの「coltivare(コルティバーレ)」は、体温調整しやすいTシャツパーカー、動きやすくデザインされたシャツやワンピース、サルエルパンツなど、着心地が良くリラックス感もありながら、機能性にもこだわったラインナップ。
ほとんどがオーガニックコットン100%をベースにしたダンガリーやデニムなど、紺青色に染められた楽しく働く人のための服。着る人だけでなく、つくる人のことも考えられ、地方(小諸)発の"made in Japan"と"顔の見えるものづくり"が行われています。
とっておきの1枚
私たちの心の中の「人を慈しむ心」を引き出そうとする、ニットのファッションブランド「SHOKAY(ショーケイ)」。ベーシックなニットやストール、ソックスなどの小物まで展開。
ヤクというラグジュアリーな繊維でつくられた肌触りの良いニットは、羊毛と違いスムースで痒くなることがないもの。ヒマラヤのヤクの毛を現地で買い取っているので、チベット族の人々の安定収入、継続的な生計、伝統的なライフスタイルを守ることにつながっています。
利益は、チベット族のコミュニティに再投資され、チベット族の人々の選択肢を広げているそう。また、中国の崇明島の女性たちも手編みのニット製品づくりに加わり、新しいものづくりもされています。
大人の遊びゴコロ
"アートを身にまとう"をテーマにわくわくする服やアクセサリー・雑貨を展開する「たいせつプロダクト」。イラストは、すべて障がい者アーティストたちの独創的な世界観のある作品が揃います。
たいせつプロダクトさん(@taisetsuproduct)が投稿した写真 - 2016 3月 22 8:54午後 PDT
トマトや音符などをもとにして描かれた作品をモチーフに使い、スカートやコート、パンツ、ニーソックスのデザインに生かされています。1歳から3歳まで着られるようデザインされ、素材もトリプルガーゼなど、こだわりがあるキッズがおすすめ。売り上げの一部は、知的障がい者のための芸術活動や自立支援に役立てられています。
女性らしさはシルエットから
"ナチュラルだけど少しだけモード"をテーマ に、オーガニックコットンをはじめとした天然素材にこだわる「NADELL(ナデル)」。ものづくりの町・京都を拠点に、心を込めてつくられるアイテムが揃います。
天然素材のやわらかな肌あたり、人や自然にやさしい染色を用いた独特の色あい、そして日本人の体型を研究し尽くしたデザイナーが生み出す洋服たちは、女性のシルエットを美しく演出。
肩の力が抜けたナチュラルスタイルはオンとオフをひとつに結び、ありのままの自分でいられる。そんな、心に寄り添うブランドです。
どんなシーンにも馴染む
エイズによる孤児たちの生活施設として、タイ北部のチェンマイ郊外に設立された「banromsai(バーンロムサイ)」が、そのままブランド名に。
寄付だけに頼らず、自立した運営を目指して始めたものづくりは、草木染めから始まり、美しい織りの布や少数民族の古布、手織の布なども使用し、施設に隣接する縫製場で行われているもの。
チェンマイを感じるゆったりした服、人気のポーチからステーショナリーなど、バーンロムサイのプロダクトを買うことは、少数民族出身の女性、縫製場で働くHIV感染者の支援になり、子どもたちの命も支えることになるという、まさに「生きるをつくる、ものづくり」が実践されています。
トレンドに敏感な人に
「People Tree(ピープル・ツリー)」は、今年で25周年を迎えるフェアトレード専門ブランド。フェアトレードファッションのパイオニアです。フェアトレードとは生産者と消費者がともに幸せになれるような、ビジネスの手法のひとつ。
アジアやアフリカ、南米など、できるだけその地で採れた自然素材を用いた手仕事による商品を企画・販売し、つくり手が収入を得る機会を提供しています。
デザイナーとのコラボで取り入れられるトレンド、オーガニックコットンの衣料品や手づくりのアクセサリー、大人気のチョコレート、かわいい雑貨などが魅力。ベビーやエシカルウェディングまで幅広く展開。
着ることで安心する
「PRISTIN(プリスティン)」は気持ちのいい毎日のために、手を掛けすぎない、手を抜かない。くらしに寄り添うオーガニックコットンブランド。無染色で塩素系漂白剤、防縮剤などを使わず、すべての工程において環境にやさしい方法を選んでいます。
シンプルで着まわししやすいトップスやボトムス、体形をカバーしてくれるワンピース、アンダーウエアなどは、素肌へのストレスが少なく、家で気軽にお洗濯ができるもの。また、日本に引き継がれてきた技術を生かしたいという思い、そして顔の見える安心安全なものづくりのため、糸から生地、最終製品までを東京でつくるメイド・イン・ジャパンにこだわっています。
着るほど馴染む
「MAITO(マイト)」は、草木染めの糸作りをベースとし、天然素材とメイド・イン・ジャパンを大事にしたものづくりをしているブランド。ラインナップは、天然素材を草木染めした、優しい色合いと風合いのニットやシャツ、ストール、ソックス、バッグなど。
愛用するヒトと共に年を重ねていけるような、人生に寄り添うことを目指してつくられたアイテムは、日々の生活に彩りと癒やしを与えてくれそう。草木染めの今治タオルや播州織のストールなどもあり、伝統産業ともコラボしています。蔵前本店では、草木染めの魅力を伝えるためのワークショップが、毎月開催。
いくつになっても着続けたい
「Lisetta(リゼッタ)」は、長く大切にしてもらえる洋服をつくりたい、という思いから始まったブランド。リネンやコットン、ウールやカシミア......素材には、すべて身体に心地良いものが選ばれています。
lisette(リゼッタ)さん(@lisette_insta)が投稿した写真 - 2016 2月 18 9:55午後 PST
長めの着丈なので裾を出したりインしたり、便利に使いまわせます。
lisette(リゼッタ)さん(@lisette_insta)が投稿した写真 - 2015 8月 15 2:39午前 PDT
日常に寄り添うカジュアルなシャツやニットだけでなく、ハレの日のシンプルで上質なドレスまであるので、パーティなど華やかなシーンでも自分らしくいられそう。遊び心のあるアクセサリーは愛しく感じるほど、いつまでも側におきたいアイテムのラインナップ。公式サイトには、長く大切に使うためのアフターケアとして、お手入れ方法やスタッフのアドバイスも。
新しい洋服を買うとしあわせな気分になりますが、その一着を手に取ったことで、どこかの誰かもハッピーになれるなら、きっともっと嬉しくなるはず。
「この生地はどこからきたのかな」「この刺繍はどんな人が織ったのかな」。そんな背景やストーリーを知ることで、自分が選んだ服をより長く大切に扱うことができそうです。