「西条市といえば、とらや菓舗というお菓子屋さんのクッキーをいただいたことがあります」
こんな会話を交わしていたのは、ひと月前のことでした。さかのぼること3年、兵庫県の豊岡市で催された「菓子祭」に伺ったとき、西条出身のデザイナーさんからいただいたお菓子があまりに印象に残っていて。
そうしたところ、届いた荷物。中には、とらや菓舗のクッキーと、羽ばたく蝶の木版画で彩られた春色の便箋が。
「西条へと行ってまいりました。あのときお話しした、とらやさんのクッキー。出合えたので贈ります。タクシーの運転手さんが『ここらでは昔からなにかあると、とらやのクッキーと決まっている』と誇らしげに語っていたのが旅のよい思い出です」
西条から届いた「とらや菓舗」のクッキー
手紙に綴られているのを読みながら、素朴なお店の佇まいを想像してみたり。ああ、パン豆の「ひなのや」も「とらや菓舗」もある西条へ、行ってみたい!
おやつの時間に紅茶を淹れて、アシスタントと一緒に食べ比べ。ミルク、ココア、コーヒー、砂糖、ジャム、チーズ、柚子サブレ、7種のクッキーはそれぞれ違う味。さくさくと歯切れが良く、バターの味もしっかりたっぷり。食べ終えたあとは、甘い余韻のクッキー袋を、しばしば眺めて楽しみました。
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