ムニエルのTwitter出張所

映画版ポンポさんが面白かったぞーー

2021/06/09 00:00 投稿

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  • 雑記
4日から公開となりました劇場版「映画大好きポンポさん」。もう見に行かれましたかね?
ご存知の通りミステリのようなジャンルではないので、ネタバレと言うほどのものではないですが、映画版の追加要素にまったく触れない訳にもいかないので、そのへん知らずに映画を見たいという方は鑑賞後にまた読みに来て下さい。

たぶんおられないとは思いますが、映画版の原作はPixivにて公開中ですので、未見の方はすぐに読みに行くんだ!!!



マンガに限らず、原作があるものを映画化する時に追加シーンを入れることは往々にしてありますが、必ずしもそれが高評価に繋がるとは限りません。この映画版ポンポさんも丸ごとカットされたシーンこそ無かったものの、カットされたor変更されたセリフは結構ありましたし、追加されたシナリオを入れるためにオリジナルにはいないキャラを登場させたりと、映画版ならではの要素はありましたが、マンガと動画(映画)では求められるテンポ・盛り上がり方が違うのと、正直原作の方は色々と上手く行き過ぎていた部分にリアリティを持たせることによって、「単なる動画化」にならなかったので、この追加要素はとても正解だったと思います。
ただ、追加した故の問題点もありましたが、そこは後で。

で、その追加要素とは「編集に苦しむジーン君」です。マンガの方ではコルベット監督の助言を思い出して(恐らく)サクッと編集をしているように描写されていましたが、映画版では結果的にアドバイスが守られた形になっていました。

そう、編集って大変なんです!!!!

何かを創るということは基本的に「足し算」なんですが、ある程度完成したところで今度は「引き算」を始めなければいけません。色々足していく方が豪華にはなりますが、作者が最も見せたかった部分がどんどんボヤけていくので、どうしても必要となるギリギリまで削ぎ落とす地獄の過程、それが編集です。

小説然り、この文章然り、マンガ然り、動画・映画然り、写真やイラストなどなども。

「これを入れた方が、より見てくれる人の理解は深まる、もしくは理解の難易度が下がる」
のを削らなくてはならない勇気。これはやったことがある人にしか分からない部分だとは思います。マンガ版が投稿された時から、主にそういう人を中心に評価されていました。

誤解して頂きたくないのですが、別に「創作経験が無いから“そういう人”の気持ちがわからん」という方を馬鹿にするつもりは毛頭ありません。自分は動画作品の方は全く作ったことがなく、もっぱら写真ばかりではありましたが、動画・静止画に一つ共通する点があります。

(映画版の)作中、ジーン君がバスの中から少女(ナタリー)が道を走っている瞬間がすごく魅力的に見え、脳内ファインダーの中で作品化するという行為をやっておりました。アレはねぇ、自分も数え切れないくらいやってきたんですよ。なのであの瞬間のジーン君の気持ちは死ぬほど分かります。(そういう時に限ってカメラが無かったりするし一瞬すぎて撮れない!!!)

で、以前Twitterのフォロワーさんが、「自分は数分と同じ風景を見ていられない。飽きてしまう」的なツイートされていたことがありました。その方は今も実写の動画や写真は趣味にされていないので、恐らくカメラを渡しても作品を作ることに興味は持たれないでしょう。

対して自分は長いこと同じ風景でも眺めていられますし、同じように見える景色の中からここぞというシャッターチャンスを伺っています。加えて、街を移動している時も常に被写体を探し続けています。それこそ職場からの帰宅中だろうがなんだろうが。子供の時から写真の趣味を続けてきたというのもありますが、これはもうはっきり言って病気みたいなもんです。

ですので、マンガ版にしても映画版にしてもポンポさんを好きになる人は「普段は特に写真撮らないけど、今日の夕焼けめっちゃキレイだから撮ろうっと」的な感じよりももっと高頻度で継続的に何らかの作品を作ってきた人が多くなるのは仕方がないことかなと。更に言うならそれらを「不特定多数に向けて公開してきた」人ですね。そういう人はTwitterにはいっぱいいますが(笑)、一般的には特殊だと思うんですよ。

なので決して編集作業をしている時のジーン君の気持ちや、ポンポさんという作品のどこがいいのかワカランという人がいてもしゃーないなと。こればかりは人生の出会い・機会だと思いますし、創作活動が全てではないのですから、それ以外の場で活躍して頂ければいいだけの話です。


編集の話から逸れてしまいましたが、序盤にジーン君が番宣の動画製作を任されるシーンがあります。その時は「やばい、売上とかスタッフの生活とかどうでもいい。超楽しい!!」ということでノリノリで作っていますが、映画の後半の編集シーンでは最初こそ好調だったものの、途中からどんどんドツボにはまっていきます。

番宣の時は初めて重要な製作に携われたという喜びもあるでしょうが、サクッと作れた理由はジーン君の能力だけでなく、「映画の主要制作陣ではないからだ」という妄想をしました。

え?映画のスタッフだったじゃん?と思うかもしれませんが、彼は主に雑用を任されていたっぽく、カメラマンでもなくシナリオライターでもなくましてや監督でもありません。
ということは、各シーンにいい意味で思い入れが無いんです。だから好き勝手に編集できた。

しかし、映画「マイスター」はメインシナリオこそポンポさん作ですが、色々なアイデアやカメラワークなどは彼の案を基にされ、雑用時とはまったく違う責任と映画を作る快感を知ってしまった。

なのでどのシーンも切りたくない。悩んで悩んで土下座までして追加シーンも撮ってもらえ、切り捨てるところは切り捨て、最後にポンポさんに「監督になったじゃん」と認められます。

ここの部分はマンガ版の方にも欲しかったな思ったくらいですよ(笑)。映画版の監督の発案なのか、原作者の案なのかは分かりませんが、オムニバスも含めてポンポさんシリーズの中であまり描かれることのなかった苦悩の編集シーンを入れてくれてありがとう。
(※)本編3巻の後半では少し描かれてはいたんですけどね。

しかしこれのお陰で、序盤に書きました追加シナリオの問題点としてジーン君の方にスポットが当たる部分が増え、映画版から見た人には「映画大好きジーン君」の方がタイトルとして合ってるのでは?と思った人もいるのではないかなと(笑)。


実はもう一つ映画版には大きな問題点がありました。まぁこれは個人的な感じ方ではありますが、動画化したことによって各人物(特にポンポさん)のカリスマ性が薄れてしまっていたなと。声優さんの声はバッチリハマっていました。ポンポさんも、マーティン・ブラドックも。(自分もアニメ化するなら大塚氏しかいないなと思っていましt)

なんですが、マンガ版にはあった各キャラの説明(特に好きな映画)や、改めてマンガ版を見返してみると削って欲しくないセリフがあったなぁと。もう少し何かポンポさんである必要性が欲しかった。例えば、終盤の融資可否のプレゼンの時に会議を配信するという、実際にやったらクビどころじゃない行為をやらせるよりも、ポンポさんが会議に乱入し、お得意の黒を白と言いくるめる弁舌で役員を納得させるシーンにしても良かったのでは?と思うんですよね。


ということでいつも通り長々と書きましたが、マンガ版が好きな人はもちろん、マンガ版も未見の方はぜひPixivもしくはコミック版を読んでから見に行く方がより楽しめるかと思います。

そして最後に。もし「ポンポさんとジーン君どちらかになれるとしたらどっちを選ぶ?」という質問をしたらどういう結果になると思います?

俺は間違いなくジーン君の方が多いと思うんですよ。だってクリエイターが欲している存在って、自分を認めてくれ、的確なアドバイスをもらえ、「よっしゃやるぞーーー」と強烈に引っ張ってくれる&後押しをしてくれる人物。

そんなん欲しいわ!!!!

いないからポンポさんは大ヒットしたんですよね。

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