「全てを終わらせる終焉の秘術、マダガスカル・アテンションプリーズ・バスターZ!」


 

 俺は両腕を天高く掲げる。


 すると、目の前にいた短髪の友人がめんどくさそうに体を傾けながら、実にやる気のない声をあげた。


「ウワーヤラレタワー」


 ……まあいい。


その勢いのまま、後ろに立っていた残りの二人を煽るように説明じみた台詞を放つ。


「秘術を発動させてもらったぞ! 人類は滅亡する!」


「ナンダッテー」


 ……全然驚いてない。


背の高い友人の間の抜けた反応に負けじと、再びキメ台詞を叫ぶ。


「貴様ら人類に悪の心がある限り、私は何度でも蘇るのだ!」


「ホントウカーケンター」


 ……締まらない。


 制服を着崩した友人が放った台詞だと、ラスボスが俺そのものになっちゃってるじゃないか。


「おい……なんだよそのノリの悪さはよ。そこはケンタじゃなくて魔王だろ。しかもみんな棒読みじゃん」


「いや、だってさ……。な