【村下孝蔵】ボーカロイドカバー【初音ミク】

村下孝蔵ボーカロイドカバー創作の経緯1(2016年まで)

2020/08/27 16:25 投稿

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私のニコニコ動画での創作活動は、実は2008年から2011年までに20曲くらいは上げたであろう「ボカロオリジナルを歌ってみた」に始まる。それは私が30代前半という、若さを発揮できる最後の瞬間だった。今、「歌ってみた」をいきなりやってもパワー的に無理だろう。当時すでにパワー不足は否めなかった。カラオケで鍛え直せば再現は出来るかもしれないが…

ボーカロイドに転向したのは、別に若くないからではなく、「歌ってみた」が思った以上にウケなかったうえ、ボカロPと慣れ合おうとせず、曲だけ横取りするような形を嫌う一部のPに嫌われたのが原因で、全ての曲を削除したうえでアカウントまで消してしまったのが元である。

そして私は原点回帰して、村下さんをやろうと思い立つ。それは、いつかはやりたいと思っていた初音ミクちゃんのV3が出て、つい買ってしまったのがきっかけだ。ゼロから曲作りの出来ない、コードの何たるかも知らない私にとって、カバーしかやる道はない。それが2014年のことだった。その当時、村下さんのマイナー曲をボカロカバーでやる本物のムラシタンという存在は、私の独壇場だった。

しかし、やってみると耳コピもなかなか難しく、モチベーションも上がらずテキトーにアレンジした『だめですか?』をやっと形にして初めて上げた。しかし、意外と聴けるもので当時のニコニコ動画がまだオワコン化の途上であったため、「歌ってみた」よりはマイリスなどの数字が良かった。

気を良くした私は『絵日記』を出した。これは、原曲が2種類の編曲を持っていて、アルバム『かざぐるま』『清涼愛聴盤』にそれぞれ収録されている。私は両方を意識してドッキングしたような編曲にした。ドラムの色的に『清涼愛聴盤』の方に傾いている気はするが。コメには「違和感ない」などとあったが、実は「~ほしい」という歌詞の部分のコードがちょっと間違っている。間違っているのは分かるが、具体的に何という名前のコードが正しく、間違っているそのコードがなんという名前なのかは、いまだに分からない。私は「なんか変かな」と思いつつ、シンバルの音で誤魔化した。がしかし、全体的には前回を超えるクオリティで、その辺自信はあったのだが、前回よりウケなかった。

いよいよモチベーションを低下させた私は、次の『恋歌』を完全オリジナルアレンジでテキトー路線にした。しかし、これも意外と聴けて、ああムラシタンが作ったんだなと一発で分かるようなコード進行だった。アルバム『しのびあるきのたそがれに』の中に混じっていても不自然ではない。しかし、ウケは悪すぎてコメが一つもなく、自分で「閲覧ありがとうございます」などと書く始末だった。

そろそろ、本命の『初恋』をやりたかったのだが、テキトーアレンジでは畏れ多過ぎて出来ない。やろうとはしたが、はっきり言って「チガウ、そうじゃない」という感じだった。

私はAmazonで『村下孝蔵 オリジナル・カラオケ ゴールデン☆ベスト』というのを発見した。2013年に出ている。まるで「ボカロカバーしてください」と主張しているかのようなタイミングだ。たぶん、須藤 晃氏がそれを狙って企画したのだろう。『初恋』もある。私はこれに飛びついた。『初恋』は出来た。村下さんのコーラス入りの、ミクちゃんの調教だけが命の『初恋』が。調教には自信があった。直近の4曲では、ボカロ界の最強調教師、Mitchie Mにも負けないと自負するようなスゴいテクを身につけたが、それ以前の段階ですでに、自分がカラオケで歌っているのを再現したような自然な調教が、ミクちゃんに出来ていた。あまつさえ、その先に村下さんがいた。最近のAIきりたんでは、確かに調教に苦労せず人間に近い歌唱が出来るのではあろうが、その先に村下さんはいない。何か別の月並みなアイドルの歌唱である。AIきりたんに村下さんを再現させようとすれば、それなりの調教が必要となり、結果的に既存のボーカロイドと難易度は変わらなくなる。

『初恋』はそれまでよりちょっとウケた。やっぱり、という感じではあった。そして、続いて『りんごでもいっしょに』を同じ『ゴールデン☆ベスト』の音源でやった。これは、もっとウケた。それは、私の調教がやはり力を持っていることを証明したのだ。

しかし、私は空虚だった。『ゴールデン☆ベスト』は私の実力ではない。原曲が良いだけだ。

『牽牛星』はオケは原曲だが歌詞はオリジナルだ。この歌詞については、村下さんのパターンをよく理解しているムラシタンならではの言葉運びが出来ていると自負する。もっとも、これを「あなただけを 歌詞募集企画」に応募したところで、村下さんとして月並みすぎるとしてボツになるだろう。だが、村下さんの月並みを構築できること自体が凄いのだと思う。しかし、これはあまりウケなかった。多少の賞賛の声はあったが。

続いて、私は『北斗七星』をやろうとした。『北斗七星』は『ゴールデン☆ベスト』に入っていない。だからこそ、挑戦しようとしたのだ。しかし、モチベーションの関係もあって、思うようにならず、原曲の良さを再現できなかった。

そしてなにより、この頃ミクちゃんのパワーの無さに悩むようになった。『北斗七星』ともなるとミクちゃんにパワーが要る。『初恋』の段階で、キーの高さによって声が細くなってしまい、1オクターブ下のボーカルをダブルで鳴らすという技を使っていた。

私はここで詰まり、2016年に活動を停止する。

次に再開するのは2019年で、諦めかけた『北斗七星』がなんと完成するのだが、その間に、この本物のムラシタンによるマイナー曲すべてを含めた「村下孝蔵ボーカロイドカバー」という私の畑に重大な変化が起こっていた。

次回はそこから話そう。

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