2012年版はこちら。かなり絞り込んだのですが、それでも100近いソフトウェアを掲載しています。HTML5の盛り上がりもあって、オープンソース・ソフトウェアにおいてもやはりWeb化の波が強いです。アプリとWeb、この両輪が来年以降もIT業界を牽引していくのは間違いないでしょう。
2013年の特徴としては、デザインフレームワークがたくさん出てきたという印象があります。それぞれに売りは異なりますが、レスポンシブは基本としてさらにウィジェットやカスタマイズ性の高さを売りにしていたりと選択肢が大きく広がった印象があります。
後はEmscriptenの凄さが良く感じられた年でもありました。まだまだ速度的に気になる場合もありますが、Mozillaの開発しているasm.jsのようにネイティブ並の速度で実行できる技術も出てきています。またハードウェアも日進月歩で進化しており、iPhone/iPadなども数年前のPC並かそれ以上の速度が出るようになっています。今はまだまだと思っていても2年後にはどうなっているか分からないのではないでしょうか。
ではここからカテゴリに分けて紹介していきます。
タスク
HTML5で何ができるのか、そんなコンセプトで行われたコンテストがHTML5 is Ready Contestです。そして見事優勝を勝ち取ったのがJDIになります。JDIはHTML5でできたTodoアプリです。Webブラウザベースなのでデスクトップはもちろん、スマートフォンやタブレットでも使えます。そして現在作業可能な時間を入力すると作業可能なタスクをピックアップしてすべき作業をリストアップしてくれる面白い仕組みがあります。システムとしてはSencha Touchを使っているのが特徴です。JDIはHTML5/JavaScript製、GPL v3のオープンソース・ソフトウェアです。
Brimir – メールサポートを効率化するWebチケットシステム
サポート部署ではユーザからの要望、質問がメールでばしばし飛んできています。メールでの管理はとても煩雑になりがちで、複数人でうまく運用するのはとても大変です。そこでWebフォームを使ったサポートシステムなどが作られる訳ですが、思った通りに入力ができなかったり探すのも難しくてユーザストレスが大きくなったりします。ということで使ってみたいのが今回紹介するBrimirです。Brimirはメールベースのチケット管理システムになります。
Timecard – クリエイター向け。Rails製の課題ベースの時間管理
Timecardのコンセプトは“クリエイターが好きな時に好きなだけ働ける環境をサポートする仕組み”とのことです。これだけ見てもわくわくしますよね。ということでどういったシステムであるのか見てみたいと思います。どこにいってもタイムトラッキングが動いていますので、今何をやっているかを忘れないで済みます。Timecardではプロジェクトの登録とそれに伴うタスクの管理、そしてタスクごとにタイムトラッキングシステムとコメント機能が追加されます。さらにGitHubでログインしていれば、その課題と同期した動きが可能になるとのことです。
開発補助
Facebook製。操作を記録しスクリーンショットを撮る「Huxley」
HuxleyはPython製のオープンソース・ソフトウェア(Apache Licnese 2.0)です。Webサービスのテストをしていて面倒なのがエラーが起きた時の再現性です。そしてエラーウィンドウを閉じてしまったらもう二度と同じ表示ができないかも知れません。そこで使ってみたいのがHuxleyです。HuxleyはPython製のソフトウェアと、Seleniumを使ってテスト時のログとスクリーンショットを残してくれます。録画とプレイバックができるようになっています。Facebook製とあって、実用性高いソフトウェアなのではないでしょうか。
Codebrag – Subversion/Git対応のコードレビューシステム
チームのコード品質を向上し、ひいてはシステム品質の向上を目指すためにはコードレビューが欠かせません。工業製品のように一定の品質を担保する技術がない以上、チーム全体でコード品質をあげていくのが最もいい方法ではないでしょうか。単純に書いたコードを見せるだけでなく、Web上で確認、コメントできるようにすればより優れたコードレビューができるようになると思います。そこで使ってみたいのがCodebragです。Codebragの特徴としてはGIt/Subversionをサポートしているということがあります。バージョン管理システムの問題なので、GitHubやBitBucketといったWebサービスは必須ではありません。
Huboard - お勧め!GitHubの課題管理をカンバン化
個人的にも仕事のプロジェクトでもタスク管理をGitHubで行うようにしています。イシューの汎用性が高いので便利なのですが、それでも数が多くなってくるとなかなか管理がうまくいかなくなります。どうにか解決したいなと思っていたのですが、まさにそのためのツールがありました。それがHuboardです。HuboardはGitHubの課題管理をカンバン化するソフトウェアとのことですが、まさにカンバンとしてアジャイル開発に役立てられそうです。Huboardは月額の有料サービスも提供していますので、自社のサーバがなければそちらを使っても良さそうです。
Selenium VBA - 自動テストがExcelパワーで一気に便利に!
Seleniumと言えばブラウザを擬似的に操作してテストを自動化したり、ちょっとしたスクレイピング系の操作をするのに便利なソフトウェアです。Google Chrome/Firefox/IE/PhantomJSなどに対応しており、マルチブラウザでテストができます。そんなSeleniumはRubyやPython、Java、C#といった言語向けにテストコードを出力できるのですが、さらにVBAでも使えるようにしたソフトウェアがSelenium VBAです。インストール後は普通にSelenium IDEを動かして、そのコードを取得するだけです。
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