筆者は人によく「変わっている」と言われることが多いのですが、時に違和感を感じることがあります。元々、個人事業主であったり、一人法人だった期間が長いので、人と同じことをやる方がリスクだったりします。特に開発系などはあっという間に自分よりも若い世代が現れます。もちろん効率などを含めればまだまだコーディングスキルは負けないと自負しますが、それは単に一人の場合でしょう。5人もいたら開発生産量では完全に負けてしまうはずです。

そうした中で自分独自の道を見いだすのはとても大切なことです。それはフリーランスなどに限らず、人が社会人として人生を送っていく中で大事なことになるでしょう。会社が10年後も存在するかどうか分からない現在において、誰でもできるようなことを日々こなしているだけでは自分の価値がどんどん下がってしまいます。自分だけの武器を手に入れないといけません。それも今すぐに。

社内政治はスキルじゃない

30代後半、40代以降になると中間管理職と呼ばれるような存在になっていくでしょう。そして自分の部署、チームだけでなく他部署との折衝であったり、橋渡しを求められるようになります。これが上手な人は一見すると仕事ができる人に見えるのですが、単に特定企業における社内政治能力が高くなっているだけです。それも勤続年数と社内での地位によって培ったものです。

万一会社が潰れた時に一番意味がないスキルとさえ言えます。別な会社に移ったらまたゼロから蓄積しなければならず、その時にはもう定年間近かも知れません。そもそもその会社にはすでにそういった方が存在するはずです。

折衝能力というのであれば、外部企業や団体との交渉能力を培うべきです。別な会社の人たちとプロジェクトをこなしたり、それらをまとめあげる能力であれば応用が利くことでしょう(ただし毎回同じ企業とプロジェクトをこなしているのでは意味がありません)。