徒然なる私事 mono

灰色の世界

2014/02/14 14:30 投稿

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人々は問う
「何故キミは?」と。

世の中には
普通に挨拶が出来て
普通に恋をし、普通に恋に悩み
ショッピングを楽しみ
嫌々ながらも、会社に行き

結婚をし
普通に家族を持ち
子供を持ち
子育てに悩みながらも
子供を愛し
涙し

そして、笑い
病にかかったりして最期を迎える。


自身は問う「何故わたしは?」と。

夢から覚め
世界が、色彩溢れるものから灰色になった頃。
わたしの中の世界もかわった。
見るもの、触るもの。
感覚全てが

写真に写るわたしも
笑顔はなく、酷く顔色も悪く。
それでも何とか皆に合わせようと
皆の顔色を窺ったりした。

初めて他人から「可愛い」などと言われたのは
いくつの頃の少女だっただろうか。
学業が覚束ず、困惑していたわたしには
かっこうの糧になった。
男の餌食になりながらも
わたし自身はそれにどっぷり浸かり
安心していたのだ。
「もう、わたしにはこれしかない」と
不思議な程の落胆感と共に。

身体を許したり、そういう類のものではなく。

そうだ、だが、そう。
思い返してみると
わたしは生まれた頃から既に女性だったのだ。
女性であり。
母でもあった。

物心覚える頃、既に男は
わたしに悪戯をした。

夏になれば、裸の男の餌食になり
冬になれば、通りすがりの男に抱きしめられた。
家のポストには
「キミのあしながおじさんより」
などと他人から綺麗な封筒に入った手紙が
時には、図書券とともに
時には、現金とともに届けられた。
マンションの透けガラスから一度だけ
大きく手を振る、細見の男を見た事がある。
それが誰なのかは分からないけれど。
わたしのお気に入りの
赤い自転車をひん曲げたのも
幼い頃の私の心に触れたのも
間違いなく、それは立派な男だった。

テレビで夜回り先生という人を見た事がある。
世は今も
虐待、飢え、いじめ、荒れ狂った人に溢れかえっている。
皆、知らないふりをしているだけなのだ。

そう、皆みてみぬふりをし。
少し余裕のふりをした人なんかには
自身の苛立ちをぶつけたりする。


そもそも、普通とは何なんだろうか?
白でも黒でもなく、グレー。
「広く設けられた、灰色だ」


時折、人は
「何故いきるのか」
「死」を思い浮かべたり考えたりする。

でも、留まるのだ。

何故か?
それはグレーな世界に生きる人なのだろう。

もしくは
躊躇なく消える事は出来るが
それに堪える力を兼ね備えてしまった人だ。
素晴らしいではないか。


躊躇なく消える事が出来る。
まだそんなのはましだろう。
「世の中にはもっと苦しく、そんな事さえ考えられない人もいるのよ?」
多くの人はそんな気休めを言う。

わたしはいつも問う
「他者の苦しみなど、自分にわかるもんかい?」

一週間だけでもわたしが見てきた、見続けている世界を
キミに見せつけたい。

その時
何人の人が躊躇なく消える事ができる人になっているのか。
そんな事を試してみたくなるのだ。

自分の概念を少し覆してみてほしい。
人のこころは簡単には透かせられないものだ。
不自由な世界に心、身体を置く人も沢山いるのだ。
そんな人が街を歩いている事もある。
甘えとは違う。
生と死の境
ギリギリセーフな境界線に生きる沢山の人たちに
普通など、今は求めるべきではない。

ましてや、今ある程度大人になったなら
そんな人たちに背中を押すような行為をしたら
キミも立派な普通の犯罪者だ。


ひとは生きている限り少なくとも人を傷つける。
それは、当たり前のことだが。
老人には優しく、身体が不自由な人には優しくならば

「全てのひとに優しく」で良いのではなかろうか。

本当は世の中、世界なんてもっともっと
単純でよかったのに。
でも、もうこうなったら仕方がない。

不自由な世界で不自由を鞄にしまい。
時には、鞄を持たずに出かけよう。
それが、数分の出来事だったとしても。

わたしたちはまだ、なるべく生きるのだ。


大好きな場所が汚れてしまった。
それは、時代と普通と呼ばれる世界に生きる人たちの仕業だ。
だがそれも仕方がない。
時が苛立ち、ひとが苛立っているのだ。


わたしに「怖いものなどはない」と言えるような時は去った。
時折自身や他者が少し背中を押すが
わたしは「まだ生きれるのだろうか」などと
可笑しな事を考えながら時を過ごす。

「頑張れ」と言われれば
「何を?教えてくれ」と心で思いながらも
「おう、頑張るよ」
と今日も口にする。

わたしを傍、何年も見続けてきた人は
時折、わたしが居なくなることを考え
一人、涙する。

そう、やっと
わたしも人から愛されることが出来たのだ。
きっと、そうなのだ。

潰されられないようにしよう。
宝物の詰まった重い荷物を抱えながら。

潰されないようにしよう。
永遠の眠りにつくまでは。

by、mono


ps、この文は曲に引用する₍予定₎です。





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