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「日本は戦争をしたがっている」という主張を斬る!

2014/10/18 22:42 投稿

コメント:8

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こんばんは、Mistirです。
今回もまた別の記事を批判する記事です。

さて、今回の矛先はこちらです。

日本は「イスラム国」掃討に行きたがっている 笠井潔×白井聡、『日本劣化論』延長戦(後編) | オリジナル - 東洋経済オンライン

Mistir、ついに東洋経済オンラインを斬る!
……斬れるのか?これ。……でも……。

読んでいただければ分かる。酷いんです。これ、本当に酷いんです。

笠井潔氏はサブカルに造詣が深いSF作家です。今話題のFateと同じ作者さんが書いた空の境界の解説書いたりしてますね。

一方の白井聡氏は若手の気鋭社会思想家だそうです。

この二人が話すとどうなる!?
結論を言えば……。




1ページ目はまだ分かる。
だけど、3ページ目が酷すぎる。
この記事、「後編」なんですが、前編を読む気は失せてしまった。あまりにも酷い。

ですが、あくまでも先入観なしで読んでみてください。それが面倒って方は……一緒に読みながら「解読」していきましょう。

さて、早速引用です。




スクショで引用をするという技術に頼ります。
さて、こちらはまだ「マシ」な1ページ目です。

僕個人は物凄くこの「イスラム国」っていう存在に興味がある。詳しくは前回の記事「平和のために戦争をしたがる人たちと、ヤバイ現実」にも書いてるんだけど、とにかくヤバイ。イスラム国マジヤバイ。
凶悪なことやりまくってる。奴隷制の復活宣言しちゃったんですよ。この21世紀にですよ。びっくりだよ。他にも惨殺やら何やら酷いことやりまくってる、とんでもない原理主義過激派集団です。

引用に戻ります。
……さっそく、頭が痛い!まあ一つ一つ見て行きましょう。
ここで笠井氏の問題提起は間違っていないように思います。細かく突っ込むことはできなくもないですが、集団的自衛権の問題点は一応外していない。

それに対する白井氏。
これは安倍首相の心情を慮れば、生徒がハイハイハイと手を挙げているのに、なんで先生は指してくれないんだろうという状態でしょう

……。
僕はこのくだり、何度か目を通しましたが…………
うん。酷い
まぁ……うん。

そもそも国家間って、糞を押し付け合い、糞を引き受け合い、奇妙なバランスの上で成り立っているものだ。
だけどアメリカと日本の関係は少しだけ特殊な関係にある。それは「戦勝国と敗戦国」っていう関係以上に、対外的な分野においては、日本が軍事的なに丸裸であるという点にある。
もちろん、憲法上、今の段階でも自衛による戦争に何の問題も無い。
だけど、イスラム国のような存在にどう対抗する――?

僕は特定の政治主張をここで述べるつもりはない。だけど、確固として「イスラム国」のような存在はそこに「在る」のだ。それに対抗しているのは、アメリカでありヨーロッパであり、そういった「日本でない国々」だ。今の段階では、あらゆる意味で「日本にイスラム国を爆撃することはできない」。

そこで「日本が独自に対抗できるような国になるべきだ!」であるとか「アメリカと協力体制をもっと深めるべきだ!」であるとか、「日本がイスラム国のことなど考えるべきでないのだ!」であるとか色々と「政治主張」は考えられる。おそらくそれによって「右翼」であるとか「左翼」であるとか、もっと細かく言うならば「親米保守」であるとか「反米保守」だとかに分けられるだろう(もちろん逆の言い方もできる。「親米保守の人はこう言う」だとか。だけどこの辺りはそれほど重要ではない)。

僕は安部首相を擁護する気はあまりない。
そもそも安部首相がやっていることが正しいとか悪いだとか、そんなことを議論する気は全くない。

だけどこれだけは言える。そういった外交の細々したことを全てすっ飛ばして
これは安倍首相の心情を慮れば、生徒がハイハイハイと手を挙げているのに、なんで先生は指してくれないんだろうという状態でしょう」って表現するのは――

あまりにも頭が悪く無いか、と。

まあ、それでもまだこのページはマシです。というか、突っ込みどころこそあれど一つの問題提起にはなっています。
このページは導入として、是非皆さんが各々で考えていただければと思います。

僕が最も怒りを覚えたのは3ページ目ですので……


さて、2ページ目に行ってみましょう。引用です。





笠井氏の意見には「一応ある程度筋通ってるけど、『徴兵された兵士は現代戦に無用だという意見は空想的』っていう根拠としてはちょっと薄弱じゃない?」っていう突っ込みどころはあるにしても、問題提起としてはマトモなものです。

……ですが、それに対する白井氏の答え方。
……「答えは実は単純だと思うんです。それはとにかくもう一度戦争してみたいということです

アホだろ。本当にアホだろ。

そもそも、誰も戦争なんてしたくないんですよ
いやー、今の21世紀の日本に「戦争が起こったら特需でウハウハや!武器輸出しまくるんや!」っていう発想、あり得ないでしょ? 武器製造してる国ならともかく……

基本的に今、戦争なんて無いに越したことは無いんですよ。それは一国の宰相であれ変わりありません。戦争をしたがっている人なんていない。
それでも「何か」を生み出すコンテンツとして「戦争」を捉えるとするなら、戦争が生み出す「メリット」を冷静に分析し、その上でそれを得ようとする人の心理を考察する必要があるだろう。それをやったとしても陰謀論くさくなるのが「戦争をしたがっている人がいる論」です。

実のところ、僕はこのブログでほとんど政治的主張をしていません。コメント欄など一部例外はありますが、以前の記事「朝日新聞を批判すると怒る人がいるらしい」でも、やったのはあくまでも「文章のおかしさ、論理的破綻に対するツッコミ」であって、僕自身の政治主張は書いておりません。

ですが今回、あえて政治的主張を書くとするなら「本質的な意味で戦争をしたがる人たちなんてどこにもいない」です。
何度も書きますが、今の時代が「戦争さえあれば特需でウハウハや!」って時代なら別ですよ。武器商人の時代!ヨルムンガンド!……って、そりゃ漫画の話です。
もちろん「安倍晋三は日本を武器輸出が出来る国にしたいのだ!そしてその資金で経済を……」とか想像してる人がいるなら止めはしませんが……
でもそこまで考えた上で「安倍晋三は戦争をしたがってる」って主張してる人、見たことないんですよ。とりあえず「戦争をしたがってる」って言って、そのあとヒトラー呼ばわり。

バカだろアンタ、と言いたい

もしも「アメリカに媚びを売るために戦争をしたがってる」って言いたいなら、それは一つの主張として一理あるのでまあ分からないでもない。

でもその事実を切り取って「安倍晋三は戦争をしたがっている」っておかしいと思うのよね。それって「印象」の世界じゃん。印象の世界で政治を語らないでくれ頼むから

何度も繰り返しますが、僕は「戦争をしたがる人なんてどこにもいない」が基本的な主張です。

さて、引用に戻ります。
僕、さきほどの引用「恣意的な切り取り」したわけじゃないんですよ。もしかするとこう思ってらっしゃる方もいるかもしれない。
『「答えは実は単純だと思うんです。それはとにかくもう一度戦争してみたいということです」の続きに、その発言の論理的解説が在るのではないか……?』と。

僕もそう思っていました。

引用です。「答えは実は単純だと思うんです。それはとにかくもう一度戦争してみたいということです」の続きです。





ちょっと待て……ちょっと待ってくれ。
「戦争をしたがっている」から「集団的自衛権の行使を決定した」?
そしてその動機は「不合理なもの」?

そりゃぁ、想像で決めつけて―ー特に「単純にしたいだけ」って決めつけて、その動機を「不合理なもの」ってさらに決め付けるの、とっても楽でしょうね。これコピペにできるんじゃないですか。

「あいつが俺をフッたのは単純に俺をフりたかったからである。何故か。それは不合理なものとして解明されなければいけません」
「あいつが試験に落ちたのは単純に試験に落ちたかったからである。何故か。それは不合理なものとして解明されなければいけません」
「あいつに内定が出ないのは単純に内定を出してほしくなかったからである。何故か。それは不合理なものとして解明されなければいけません」

はっはっは、笑えるなぁ。
コレ言ってる人何歳?




ウィキペディアより。
1977年生まれ。アハハ。アハハ……。

で、この後イスラム国で拘束されてる湯川氏の話になるけど、この話は割愛する。
色々と読んでてイライラするのは間違いないんだけれど……。
特に湯川氏が性同一性障害者であることに言及して、それを戦争の男性性に繋げてるところなんてファンタスティックなレベルの糞だと思うんだけど、これはフェミニズム的なことや精神分析的なこと、あるいはそれに繋がる社会批評にもっと詳しい人に斬って欲しいので割愛します。

さて、3ページ目に入ります。
ここがこの記事の真骨頂です。今までがマシに見えます

引用です。






これさ、レイシズムだよね!!!????

ちょっと前在特会絡みで民主党が「懇ろじゃねえか」ってヤジ飛ばしたでしょ?
それと比較になんないレベルのセクハラ、あるいは問題発言だと思うんですが……。

100歩譲って、戦後の日本の軍事的欠如をインポテンツ的な「力の喪失」で語ることは良いだろう。「何か意味があるの?」って言いたくなるけど、それは良いだろう。

だけどそれと実際のおっちゃんたちのインポテンツは何も関係ねーだろwwww

はぁ……
このレベルの人でも学者になれるのか……

俺も学者なっときゃ良かったかな……
いやー、院残ろうと考えたこともあったんですよ。だけど死ぬ気でバイトしながら死ぬ気で研究者目指すっていう修羅の道よりも、さらっと社会人になりたいっていう欲望の方が勝ってしまったんですよ。
だけどこんな頭の悪い文章を見てしまうと、自分なんかでもよほど立派な研究者になれるんじゃないかと思ってしまう。

……まぁ、クズみたいな社会人もいれば物凄い社会人もいるのと同じで、この人を基準に学者を考えるなんてバカバカしいにもほどがあるけどさ。うん。前言撤回。

さて、話戻すと……一応、こんな感じの分析、批評って結構いっぱいあるんだよね。
この記事をTwitterで検索してみると、この『「男性性云々」の部分はこの手の批評の悪いところを全て詰め込んだ感じ』ってツイートしてる人がいて、「あー確かに」って思った。
……それ以上に、この記事を賞賛してる人が目について、本当に頭痛が痛くなった

この先にも4ページ目はあるんだけど、要約します。
パシリムとゴジラ好きな日本人はアホ

ああそうですか、って感じですね。

さて、今回の記事のまとめに入ります。

もう一度だけ言えば、僕の政治主張として『戦争をしたがっている人なんていない』です。
あ、北朝鮮の上層部とかイスラム国に自分から志願した人とか、そういった人たちは別ですよ?そういった人の話をするとキリがないので。
一応政治的に身近な範囲内で考えて下さい。

例えば都知事選に出馬した田母神氏みたいに「日本は核を持つべきだ」って主張してる人いるじゃないですか。それってもちろん「戦争をしたがってるから」じゃなくて、「日本は核所有国に囲まれてるんだから、抑止力として核を持つべきだ」って主張なんですね。
それに対して「いやいや、それじゃ無限に武器製造競争になるだろ」とか、そういった反論が繰り返されることで健全に議論って進むと思うんですよ。

なのに「それは戦争をしたがってるからです」で終わらせちゃうと、勿体なくないですか?




この方がマシですよ。

楽ですよ、確かに。「戦争をしたがってる!」って言うの。
集団的自衛権も、9条改定も全部「戦争をしたがってるから!」。凄く楽です。
でもさ、違うでしょ?冷静に考えればもっともっと複合的な要素が見つかるはず。
なのに全部「戦争をしたがってる」の一言で済ませる。
それは、バッサリ斬らせていただくと知的な人間のすることではないでしょう

まして学者なら、頼むからもっと日本が、世界が良くなる方向に議論進めてくださいよ
Mistirのお願いです。ちょっとでも良くなる方向に進めて下さい。あなた達僕より多分頭良いんでしょうし有名なんだから……。

今回の記事はこれくらいにしときます。また会いましょう!

【今回のおまけ】
ブログの方向性迷走中です。
もっとお気楽なクソ記事とか、色々書きたいところですが……
ちなみにこの記事はSMARTNEWSで見つけました。便利なアプリですよね。

この記事が載ってる東洋経済オンラインのリンクはこちらです。
http://toyokeizai.net/list/welcome

コメント

hagehagehagehage
No.6 (2014/10/19 11:03)
この白井聡という人は未だに三島由紀夫の亡霊と戦っているのではないか、と感じました。
(著者)
No.7 (2014/10/19 14:16)
>>5
コメントありがとうございます。
議論を避け、レッテルを貼ることへの批判は以前の記事からずっと書いてることなので、もしかすると僕のブログのテーマもそこにあるのかもしれません。
(著者)
No.8 (2014/10/19 14:22)
>>6
コメントありがとうございます。
あー、確かに。三島由紀夫のやったことを「矛盾」とか「不合理」の一言で切り捨てそうですね。そういえば三島のエッセイ『お茶漬けナショナリズム』にこんな一節がありました。
「私の言いたいことは、口に日本文化や日本的伝統を軽蔑しながら、お茶漬の味とは縁の切れない、そういう中途半端な日本人はもう沢山だということであり、日本の未来の若者にのぞむことはハンバーガーをパクつきながら、日本のユニークな精神的価値を、おのれの誇りとしてくれることである。」
確かに白井氏が批判する「親米保守の矛盾」は、この一文を見ると何処にも存在しないことが分かります。
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