ども! イケダミノロックです。

 「池袋ゲーセンミカド」地下1階ビデオゲームコーナーのインカムトップタイトル
『上海II』

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(C) SUNSOFT

 今日はこいつのお話だ。

 まず先に金額をバラしてしまうが、『上海II』は「ランブルプラザ」時代から数十年間、
一週間平均で2万円という金額を稼いでいる。

 でもこれって特に驚くことではない。『上海II』は発売以来、安定した高インカムを推移する基板だということはゲーセン業界内ではある種の共通認識となっており、90年代からこの業界に従事した俺の経験からも「ビデオゲームコーナーにおける鉄板タイトルのひとつ」だと思っていた。

 重要なのは、続編の『上海III』や『上海 万里の長城』、ホット・ビィの『スーパー上海』といったさまざまなバリエーションが存在するのだが、常に高インカムなのは『上海II』のみ。もちろん他の『上海シリーズ』も決してインカムが悪いわけではないのだが(というか基本ルールは全部同じだし)なぜか『上海II』だけが突出している。その証拠に『上海II』は中古基板の市場価格が他の『上海シリーズ』よりも割高となっている。

「なぜ『上海II』はそんなにすごいのか!?」というゲームの中身の解析はまた別の機会に検証するとして、今日は『上海II』にまつわる「お金」の話をしようと思う(笑)。

『上海II』がリリースされた1989年といえば『R-TYPE II』『鮫!鮫!鮫!』『グラディウスII』
といった激ムズシューティング三羽鳥もリリースされた年だ。

『上海II』は2018年現在でもゲーセンでよく見かけるタイトルゆえ、ついつい見逃しがちだが、じつは発売から約30年の超ベテラン選手。先に挙げた三羽烏が当時から約30年間休まず2018年まで稼働し続けたという話は聞いたことがないが、『上海II』はどうだろうか?

「ワンチャンある!」という前提で、以下に「上海II」のすごさを数字で伝える。

 まず、前述した「池袋ミカド」での一週間平均2万円という売上をベースに試算すると……

365日÷7日間×売上2万円=104万2千857円

 これが『上海II』1台あたりの年間売上だ。格闘ゲームなどと違い、大会や配信といった手間やコストがいっさい掛からないところがポイントで、ほったらかしてもこれだけ稼ぐのだ。

 では、これに当時から稼働していた前提で稼働年数を掛けてみると……

 365日÷7日間×売上2万円×約30年=3千100万円

 3千100万円!!!!

 つまり! 今から『上海II』の基板と適当な汎用筐体を揃えて稼働させれば、3000万円くらいのマイホームを30年の住宅ローンで購入可能な計算となる。

 後編では『上海II』がこれからゲーセン業界にもたらすであろう売上の試算してみたいと思う。

(続く)