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映画「寄生獣・後編」内容と感想(ネタバレ有り)

2015/05/24 23:40 投稿

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・例によって記憶だけで書いているので、内容やセリフ、シーンの順番などには相違があるはずです。
公式HP。
http://kiseiju.com/
・前編のダイジェストがざっと流れる。だが上記HPで流れるPVほど詳しくない。

・SATの寄生生物対策本部に男が護送されて来る。彼を連行してきたのは、前編に登場した老刑事と若い刑事。SAT隊長は、彼にマジックミラー越しに何人もの人間を見させ、人間では無い者が混じっていないか確認しろ、と言う。
 男は次々と現われる対象者達を、皆人間だよ、とつまらなそうに判定していくが、シンイチが入ってきたときだけ異なる反応を示す。
 どうした?と聞かれるが、いや、最初は何か感じたが、勘違いだったようだと答える。
 シンイチは前編と比べて、どこか精悍な印象になっている。

・この男は、原作をご存知の方はおわかりと思うが、浦上。前編には出ていたのか記憶に無い。浦上がどんな犯罪を犯してきたかは、しばらく後に紹介されるが、ちょっと嫌な気持ちになる。原作マンガでは小さなコマでいくつか表示されるだけだが、結構怖いコマになっていた。

・今や当選した市長、広川を中心に 市役所は寄生生物たちのコロニーと化していた。もちろん普通の人間も働いているが、上層部や要所要所の人物は寄生生物に入れ替わっている模様。
 そんな中、上位の者たちによる会議が行われており、またシンイチとミギーに仲間が倒された、何故あいつらを始末しないのか、と意見を述べるものが多数表れる。広川の秘書?みたいな男がかなり強硬に意見を述べる。だが広川は彼らの訴えよりも田宮良子の意見を尊重する。彼女の意見は、シンイチとミギーには手を出すな、というもの。彼女は、人類との共存のためには彼らは貴重な存在であり、希望なのだ、と訴える。
 だが、と言い募る不満分子に、これも実験だ、シンイチの事は監視させてある、と彼女は述べる。彼女の退室後、監視って、どうやって?仲間が近づけば感知されるのに、と一人が質問すると、人間にやらせているらしい。恋愛感情とかいうものを利用してな。と別の一人が答える。田宮良子は常に乳母車を押し、子供連れで行動している。
 だが突然子供が泣き出すと、黙れ と言ってにらみつけ、恐怖で黙らせる。

・シンイチとミギーは、町を巡回して、感知した寄生獣を倒してまわっている。
 現在は防御をミギーに任せ、その隙に相手の懐に飛び込んだシンイチが止めを刺すのが戦いのパターン。シンイチの反射神経も速度も、人間の水準を上回っている。

・若手刑事にぼやく老刑事。誰かが寄生生物を殺して回っている。そして、殺された寄生生物達の中心には、あのシンイチくんがいるんだよなあ・・・
 若手刑事は、もう我々のヤマではなくなったんですよ、と老刑事を諭す。

・オープンエアの喫茶店みたいなところで、前編のラスト近くに登場したジャーナリストが人を待っている。乳母車を押した田宮良子が現われる。彼女は言葉巧みにジャーナリストをおだてながら報告を受ける。シンイチを監視しているのはこのジャーナリストだ。既にミギーとシンイチが話をしている写真も彼によって数多く撮影されている。
 田宮さん、この事は公表すべきだ、と彼は迫るが、田宮良子はもう少し時間をください、貴方との事も含めて、きちんとしたいことがたくさんあるから、といなす。
 田宮良子にメロメロの男は、むずかる乳母車の赤ん坊をいないいないばあ、とあやす。
何をしているの?という感じでそれを見る良子。

・ジャーナリストは妻を亡くしており、小学生高学年?くらいの娘と二人暮らし。男は高層アパートに帰宅すると、娘に新しいお母さん、欲しくないか?と浮かれた様子で尋ねる。
 娘は あんたみたいなだらしない人のところに誰が来るの?と毒舌。このジャーナリスト父子は映画オリジナルの人物と思うが、この娘はなかなか辛辣で面白いキャラ。

・立ち入り禁止のテープが張られた、学校校舎の前。シンイチと里美がいる。里美が花をたむける。早く忘れよう、と里美を慰めるシンイチに、里美は忘れられるわけないよ!なんでシンイチくんは平気なの、とかみつく。

・シンイチがまた寄生生物と戦っている。問題なく相手を一蹴するが、一歩遅く被害者は助けられなかった。もっと早く来ていれば、と悔やむシンイチ。

・またやられた!今度は第三食堂で襲われた!と憤る幹部寄生生物たち。田宮良子はいない。後藤さんはどこだ、後藤さんならあいつを倒せるだろう、といきり立つが、後藤も不在。またトレーニングだろう、と誰かが答える。
 広川が田宮良子の命令に従い、彼らには手を出さない、とその場を納めるが 不満は高まっており爆発寸前である。田宮良子は権威を持ってはいるが、かなり孤立している様子も見える。

・暴力団事務所の前で、丸っこい顔の男が突然笑い出す。後藤ではない。見張りの組員が何じゃ?と凄むが一瞬で叩き潰される。男は2階に上がっていき、銃声が聞こえる。窓が内側から血に染まる。

・ピアノを弾く後藤に、田宮良子が近づく。ピアノというのは、実にいい訓練になる、と後藤。暴力団事務所で大勢殺したそうね、と良子。
 あれは私ではありません、三木ですよ、と後藤。私と張り合いたいようです。
 だが相手が戦闘のセミプロとはいえ、三箇所も刃物で身体に傷を受けました。だらしがない。三木か。と良子。奴は笑顔もわざとらしいな。あれはやりすぎだ。不自然すぎる。

・シンイチを付けまわすジャーナリスト。結局ミギーとシンイチにばれて待ち伏せされ、ミギーは殺そう、と提案するが、シンイチが 人間は殺しちゃだめだ、とそれを止める。
 何故俺たちを付けまわす、と聞くシンイチに、元担任の生徒が心配だ、という人から調査依頼を受けた、と口が軽いジャーナリスト。
 シンイチはジャーナリストに、田宮良子こそ寄生生物の親玉だ、手を引いて子供と一緒に逃げろ、用がすめば彼女はあんたを平気で殺すぞ、と告げる。

・再会する田宮良子とシンイチ、ミギー。驚いた、本当に子供を生んで育てているとはな、とミギー。母親というものの実験だ。母親というのは不思議なものだな、と良子。
 田宮良子は寄生生物の中にも意見の相違があるが、私がいる限りお前たちの命は保障する、と告げる。

・田宮良子の正体を知ったジャーナリストは、寄生生物たちを逆に脅迫し、大金を要求する。同時に各マスコミにもネタをちらつかせて売り込みを図る。
 子供に、何か欲しいものがあれば何でも買ってやるぞ、と問いかける。
 子供は パパ、小物なんだからあまり無理したら駄目よ、と相手にしないが、一世一代の大勝負だ、と自信たっぷりの父親に じゃあ、これの最新版を買ってくれてもいいよ、とスマホ?タブレット?ゲーム機?をかざしてみせる。何で上から目線なんだ、と父親。

・紛糾する寄生生物たち。広川が決断する。殺せ。そしてシンイチとミギーも始末しろ。
田宮良子の留守中に、重要な決定がなされた。

・坂道を歩くシンイチと里美。この前はごめんね、ひどい事言って、と謝る里美。道すがら、シンイチは悲しい事があっても、涙が出なくなったんだ、と里美に打ち明ける。突然何かを感知した様子で、用事を思い出した、と里美を置いて駆け出すシンイチ。
 ものすごい殺気だ!しかも相手は5人。逃げろ、とミギー。林に逃げ込む彼らを追ってきたのは、だがたった一人だった。ミギーたちは知らないが、暴力団事務所を襲い、全滅させた男である。一人しかいないぞ、といぶかるシンイチ。わかった!とミギー。あいつ一人の中に、5体の寄生生物がいる!頭と両手、両足が寄生生物なんだ!

・とてもかなわない、と逃げ回るシンイチ。俺の命は守るって言ったじゃないか、と田宮良子に恨み言を。だがミギーが突然、勝てるかもしれない、と言い出す。触手同士がぶつかってしまっている。頭が他の寄生生物を完全に統合できていないんだ。

・一瞬の隙をついて、相手の頭を切り落とすミギー。とどめを、という時に人が通りかかり、思わず立ち去ってしまう。
 
・娘に買い物に行って来る、と声をかけて外出するジャーナリスト。ついでに何か買い物を頼まれたように思う。彼の外出と入れ違いに、外部階段を男女が登っていく。市役所の警備員と看護婦?だ。

・林の中。頭の無い死体が起き上がり、その右手が頭に移動すると、後藤の顔になる。離れたところに落ちている頭に 戻って来い、三木 と声をかけ、お前には、やはり右手がお似合いだ、と話しかけると、三木の頭は右手に変形する。

・ジャーナリストが家に戻ろうとすると、道に消防車が何台も停まっている。自宅アパートが火事になっている。既に鎮火しているが、部屋は焼け、寄生生物のデータが入ったパソコンも焼けている。そして娘が倒れている。手にはあのゲーム?を持ったまま。

・田宮良子が広川たちを叱責している。何故私に無断であんな愚かな事をした!しかも本人は逃がして娘を殺すとは!
 秘書だったか警備員だったかが、データの処分を優先したのだ、と答える。
 人間は家族を殺された時、昨日までとは全く違う存在になる。あのジャーナリストも変貌するぞ、と彼女は仲間に理解させようとするが、いまひとつ通じない。とにかく、二度と私に無断で勝手な真似をするな、と彼女は締めくくる。

・マンションの自室で乳を与え、子供をあやす良子。ジャーナリストがしていたように、いないいないばあ、をしている。自然な笑顔が出来ている。窓ガラスに映った自分の笑顔を見て、急に可笑しくなったのか、高笑いをする。はっと何かを感知したかのように、真顔に戻る良子。赤ん坊に「すぐ戻るから待っててね」と話しかけて、部屋を出て行く。

・マンションの地下駐車場を歩く良子。後ろから三人の寄生生物が続く。広川の秘書、看護婦?警備員の、強硬派の三人だ。彼らはついに田宮良子を始末する事にしたのだ。三人なら勝てると思ったか、と良子。振り返る彼女の顔が無くなっている。三つに分かれて地面を這っていた彼女の顔が、弾丸のように三人の心臓を貫く。
 原作でも頭を分割して戦っていたっけ。
 だが彼女が部屋に戻ると、子供の姿が無い。「子供は預かってる」とのメモ。よっぽど手強いじゃないか、人間は、と彼女は呟く。

・市役所に多くのの警察車両、警察官が集まり、囲んでいく。SAT隊長が館内放送を行い、猟銃を持った男が市役所内に侵入したので、あわてずに警察官の指示に従ってください、と告げる。
 1階ロビーに集まった職員達を、一列に誘導する警察官。巧みにセンサーの前を通らせ、寄生生物とわかった者は違う列に誘導させて、密かに射殺していく。
 だが寄生生物は仲間がやられたことを察知し、ロビーなどで次々正体を現し、全面戦闘に入る。SAT隊長が「移動式センサーを出せ」と命ずると、手錠姿の浦上が現われる。

・シンイチは自分を寄生生物達が抹殺する事にしたと察し、身を隠す。シンイチの自宅前で里美と田宮良子がばったり出会う。シンイチを探しているが、行方を知らないか、と尋ねる良子。全然連絡つかない、携帯に何度連絡しても全然でないし、と里美。
 そうか、と立ち去ろうとするが、思い直して携帯の番号を教えてくれ、と頼む。

・ネットカフェに姿を隠しているシンイチ。里美からの不在着信記録が、スマホの画面に何件も並んでいる。そこに非通知で着信が入る。迷った末に出るシンイチ。田宮良子は動物園?に来て欲しい、お前に預けたいものがある、と頼む。それを里美が横で聞いている。

・ジャーナリストの要求により動物園?にやって来た良子。ここは彼が幼い頃の娘をよく連れてきていた場所。良子は娘を殺したのは自分の命令ではない、と告げるが、それで男が納得するとも思っていない。

・市役所内で浦上の探知能力を利用し、有利に制圧をすすめるSAT。会議室に広川を追い詰めるが、彼は警官隊に対し演説をはじめる。

・子供を返して欲しい、と頼む良子。そこにシンイチもかけつける。中央にジャーナリストと赤ん坊、画面右に良子、左にシンイチ、というイメージ。彼らが話しているのは、動物園のペデストリアンデッキのような、地面から1フロア分上がった遊歩道のようなところ。
 どんな話をしたかあまり詳しく覚えていないが、良子はシンイチたちに あまり我々をいじめるな、我々はか弱い生き物だ。人間よりもはるかに弱い生き物だ、と話しかける。
 後藤が田村良子の実験で生み出された事も、このあたりで話したかもしれない。
 やがて男の様子がおかしい、ということで誰かが通報したのだったか、シンイチの後方から警官隊も駆けつける。指揮するのは老刑事である。追って里美も。

・市長がSATを前に演説を始める。詳しい内容は覚えていないが、自然が破壊されて困るのは人間だけだ、人間はこの地球に寄生する寄生虫、いや、虫なんかではない、ケダモノ、寄生獣だ、だから寄生生物が天敵として人間を減らさねばならないのだ、みたいな感じだったと思う。SAT隊長は彼の演説が終わるのを待って、射殺命令を出す。

・ジャーナリストが、子供をデッキの下の地面に叩きつけようとする。田宮良子は市民や警官隊に目撃されるのをいとわずに触手を伸ばし、ジャーナリストを刺殺。赤ん坊を触手で抱きかかえる。ジャーナリストは引っかかったな、と笑みを浮かべてデッキ下へ落下していく。
 ミギーがつぶやく。驚いた。子供を守るために、正体を明かすとは。
 田宮良子が「私も驚いている」みたいに答えたと思う。

・射殺した市長を調べる部下が、こいつは人間です!と叫ぶ。何、と浦上に非難の視線が集まる。笑う浦上。が、突然怯え出す。彼の視線の先に、後藤がいる。
 後藤が語る。その市長は、田村良子が面白がって、仲間に入れた。
 こいつは、寄生生物なのか、と問いかけるSATに、お、お前ら、これが人間に見えるのか!と返す浦上。逃げ腰である。
 寄生生物なんだな、と後藤に集中射撃を浴びせるSAT。だが後藤の腕は傘のように開いて硬化し、銃弾を跳ね返す。原作では後藤とSATの戦いは廊下みたいなところだったと思うが、広い会議室での戦闘になる。

・寄生生物であるという正体を明かした田村良子に、警官の一人が思わず発砲。一発目は額に命中するが、彼女は弾丸を口から吐き出す(これ、地獄くんだ~)。それを見た他の警官達も恐怖にかられた感じで、いっせいに発砲する。田宮良子は髪の毛で赤ん坊を包み、銃弾から守るが、自分は蜂の巣になる。
 シンイチが「やめろ!赤ん坊は人間だ」と叫び、老刑事も制止して銃撃は止むが、既に田宮良子は致命傷を受けている。
 彼女は「この子を頼む。人間として育ててやってくれ」とシンイチに赤ん坊を託す。
 逃げる事も、戦う事もできたろうに、というシンイチとミギーに、母親というものは、不思議なものだな。この前、人間の真似をして、大声で笑ってみた。とても気持ちがよかったぞ、と言い残して、彼女は塵になっていく。
 シンイチは子供に話しかける。
 お前の母さん、死んだぞ。
 お前を守って、死んだぞ。

 里美が近づく。シンイチが涙を流しながら、彼女に言う。涙が 出るようになった。

 原作のこのあたりをあまり覚えていないが、田宮良子がわりとあっけなく退場したような印象が残っている。映画版は衆人環視の中、赤ん坊の命と引き換えに満足して死んでいく。シンイチの涙も戻る。映画としては悪くない改変だと思う。

 老刑事が近づき、シンイチくん、君の事情はわからないが、協力してくれるね、と語りかける。シンイチはうなずく。婦人警官が近づき、赤ん坊を預かる。
 若い刑事が、何だと!馬鹿な!とか、無線の相手に怒鳴っている。どうした、と老刑事。
 「SATが全滅したと、連絡が」

・市役所に駆けつける老刑事、若い刑事、シンイチ。里美もいたと思うがよく覚えていない。市役所を警官隊が包囲しているが、バルコニーだか低層階の屋上だかに立つ、一人の男に気おされている。男が何かを放り投げる。
SAT隊長の生首である。
 「コワイ!逃げよう!」
 ミギーが叫ぶ。後藤はシンイチを認め、飛び降りてシンイチの方に向って来る。警官隊も気迫に押されて、左右に分かれて後藤を通してしまう。
 「逃げなさい!」老刑事だけがシンイチをかばうように、銃を構えて立ちはだかるが、あっという間に倒されてしまう(生死不明だが、老刑事は以降登場しない)。
 ミギーが駐車場に停めてあった車をピッキングし、自ら運転して走り出す。
 「お前、運転できたのかよ!」
 「私は日本語を一日でマスターしたんだぞ」
 車で走り去るミギーとシンイチ。後藤は周囲を見やり、オートバイに視線を向ける。

・ミギーは山の中に車を向ける。カーチェイスの末、追いついた後藤は車の屋根に上がり、攻撃する。ミギーは車を後藤ごと崖下に落とし、自分たちは脱出する。

・後藤との対決。
 (プランA)
 森の中で、ミギーとシンイチが分離し、ミギーが後藤をひきつけている間に、感知されないシンイチが後藤の本体を攻撃する作戦。後藤の首を切断し、成功したかに見えたが少し浅く、
首の皮一枚残してつながっていた後藤は反撃に転ずる。
 (プランB)
 ミギーがシンイチに叫ぶ。「プランBだ!」
 「プランBって、何だよ」
 ミギーがいなければ、後藤はシンイチを感知できない。ミギーのいうプランBは、シンイチが安全な場所に立ち去るまで、自分が後藤と戦って引きつける事だった。
 だがもうミギーに勝ち目は無い。ためらうシンイチに「行け!」と強く促すミギー。
 ようやく駆け出すシンイチ。それを見届けたミギーは、安心し、力尽きたかのように後藤に切り刻まれていく。

・シンイチは放射性物質処理何とか施設、みたいなところにたどり着き、プレハブの倉庫みたいなところに隠れて、疲労と安堵のためか倒れ込む。毛布みたいなものがあったと思う。このセキュリティの甘さ、戸締りの無用心さはいかがなものか、と思う。
 そこに里美から着信。

・目を開くシンイチ。里美がいる。傷だらけのシンイチを手当てしてくれている(突っ込んでもヤボだけど、どうやってここまで来たか気になる。後藤と猛スピードでカーチェイスしていたのに)。里美はシンイチの無くなった右手を見ても何も言わない。
 会話の内容をあまり覚えていないが、里美が 私の知ってるシンイチくんが、帰ってきた、というような意味の事を言ったと思う。二人は自然に求めあう。橋本愛がんばったと思う。

・翌朝目覚める二人、肘までしかないシンイチの右腕。突然、目が出現する。ミギー、細胞が残っているのか。シンイチは里美に あいつに感知される、君は逃げろ、みたいな事を言う。

 やがて後藤がやってくる。ここは立ち入り禁止ですよ~と、のんびり話しかけた運転手?があっという間に殺される。必死に逃げるシンイチ。焼却炉にゴミを投下するクレーンみたいなものに飛び乗って、反対側を目指すが、後藤は脚を変形させて、大ジャンプで乗り移って来る。必死に後藤の触手を避けるシンイチ。並みの反射神経ではないが、こちらからの攻撃手段は無い。反対側にクレーンが着き飛び降りる。転がっていた鉄筋?を後藤の腹に突き刺すが、後藤は動きを停めず、触手がシンイチにとどめ、とばかりに振り下ろされる。

 この戦いの最中、後藤はシンイチに話しかけていたと思う。俺に人間を食い殺せ、と命令しているのは、お前達人間だ。と。

 覚悟するシンイチ。だが、右手に残ったわずかなミギーの細胞が、後藤の触手を受け止めている。そればかりか、後藤の触手が外れ、シンイチの右手に変わっていく。ミギーが現われる。やあ!

 後藤の様子がおかしい。痙攣を始めている。ミギーがシンイチにお手柄だ、と言う。
 あいつの身体が、逃げ出そうとしているんだ。???のシンイチ。
 知らなかったのか。君が後藤に突き刺した鉄棒には、放射性物質がついている。両手両足がそれを嫌って、後藤の支配下から脱して逃げ出そうとしているんだ。私もあいつに吸収されていたが、出て来る時に神経を何箇所か引き千切ってきた。

 後藤の身体がはじけ飛ぶ。手足も皮膚も失い、骨と筋肉のトルソーのような物体が残る。だがバラバラになった細胞は、なおも集まろうとしてうごめいている。心臓も動いている。
 これで復活するのか?と尋ねるシンイチ。五分五分だな、と答えるミギー。
 シンイチはとどめを刺さずに立ち去ろうとする。君がそう決めたのなら、とあえて反対しないミギー。だがガラスに隔てられた小部屋から、戦いを見ていたらしい里美の姿を見て、シンイチは引き返す。
 シンイチはつぶやく。
 お前は 悪くない。

 でも 俺にも 守りたい人がいる。
 俺も生きていたい。

 シンイチは、後藤だったものを抱え上げて、焼却炉の炎の中に投げ入れる。

 里美は シンイチの戻った右手を見ても 何も言わない。

 原作での後藤との決着は森の中でだったと思うが、よく覚えていない。何で後藤の身体がはじけ飛んだんだろう、というのが偶然ツボを突いた、みたいな理由だったか、あまり覚えていないがちょっと納得しなかったような。最終的にどう引導を渡したかもあまり記憶に無い。

 まあ少し身体がはじけたのにそれらしい説明がついていて、炎の中に落とすのも悪くないと思うが、この施設のガバガバのセキュリティは何だかな~と。稼動しているのにほとんど無人なのも。シンイチの体内の放射性物質は、ミギーが排除したようなセリフがあったような気がする。里美は大丈夫か気になる。

 日常が戻った感じのある日、ミギーがシンイチに話しかける。
 「田宮良子や後藤たちがいなくなっても、寄生生物全体から見ればほんの一部だ。だが今も多数存在するはずの彼らによる殺人事件は報じられなくなった。変化したのだ」
 それは田宮良子が望んでいた、共存の一種なのかもしれない。
 ミギーは自分も休眠に入ると告げる。つまり君の右手は、普通の右手に戻るという事だ。
いつかまた話すときがあるかもしれないが、それがいつになるかはわからないという。
 シンイチはそれを受け入れる。

 また時は流れて。原作では一年後くらいだったと思うが、特に説明は無かったと思う。

 デート中のシンイチと里美。田村良子の子供(もうだいぶ大きくなっているので、1、2年経っているのだろう)を施設に訪ねた後、繁華街へ。それを見かける浦上。シンイチがアイスだかコーヒーだか買いに行って戻って来ると、里美の姿が無い。向こうでナイフを持った浦上に引きずられるように、拉致されていく。
 シンイチは追う。浦上はビルの屋上に里美を連れて行き、(このビルの屋上にはフェンスが無い)ビルの端ぎりぎりに立ってシンイチに問いかける。細かいやり取りは覚えていないが、
 「人間てのはもともとお互いに殺しあうように出来てるんだ。俺こそが本物の人間だと思わないか?人間じゃないやつの答えが聞きたいんだよ」
 という感じ。
 
 シンイチは、自分の身体能力に賭けて 里美を救おうとするが 浦上は殴り倒したものの(ナイフで左腕を刺されるシーンは無い)、里美の手は掴む事ができず、彼女は落ちていく。屋上の縁で突っ伏し、悔やむシンイチ。
 ミギーが現われ、自分ではない生き物を気遣う事ができる、それが人間の素晴らしいところだ、とかなんとか言って、疲れるから自分で持ちな、と言う。
 シンイチが目を開けると、右手はしっかり里美を支えていた。

 里美を屋上に引っ張り上げ、二人は横になる。シンイチが、いつかの犬の事を話す。
 死んだ犬をゴミ箱に捨てて、怒られた事があったろ。俺、あの後 木の根元に埋めたんだ。
 里美が答える。それでこそ、私が知っているシンイチくんだよ・・・ で終わる。

 ミギーのセリフで、原作で印象が強かった 「心にヒマがある生物」というのは無かった。これは入れてほしかったな。

 前編は改変部分が大きく感じて、少し違和感もあったのだが 後編の方はあまり気にならなかった。役者の好き嫌いなんかはあるだろうけど、マンガの実写化としては頑張った方じゃないかと思う。

 手塚治虫のライオンブックスに「泥だらけの行進(泥まみれの行進)」という作品がある。これはいわゆる封印作品のひとつで、単行本に収録されていないが、私は雑誌掲載時に読んだ。

 その中に、「自然淘汰論」という考え方が出て来る。ネットで検索するとダーウィンの進化論あたりの関連でヒットするが、この中で語られているのはそういうことじゃなくて、文章ははっきり覚えてないけどこんな趣旨。

「一匹のハエが どこまでも増えていったら、地球はハエで一杯になってしまうだろう。そうならないよう ハエは殺されなければならない。人間も同じ。人間が果てしなく増えていけば地球は人間で溢れてしまう。そうならないよう 人間も殺さねばならない だから人間を殺すのは正しいことなのだ。殺せ 殺せ 人間を殺せ!」

 この作品では、この考え方により人類を殺そうとする悪の(彼らはもちろん人類のための正義の行いと思っている)秘密結社と、これと戦う秘密諜報員が出て来るが、秘密諜報員も実は正義の味方ではなかった、というオチで、ここでは書かないけどそのオチが問題になって封印されているようであるが(興味のある方はウィキペディアにあります)、私はこの「自然淘汰論」の方が封印された理由なのかと思っていた。元ネタがあるのか手塚治虫オリジナルなのかはよくわからない。

 寄生獣で浦上が言っているのはまさにこの考え方。彼はこの考え方で、自分の大量殺人を正当化している。
 これに対しミギー(というかおそらく作者)は、他者の命を大事に思えるだけの、心にヒマがある事が、人間の素晴らしいところだと言う。
 もともとは寄生生物だった田村良子も、赤ん坊を守って命を落とす。この他者を大事に思う、という考え方は種を超えて共有できる、という事だろう。

 「種」というのは国家とか、人種とか、民族とか、宗教とか、いろいろ置き換え可能だろう。

 個人でも、国家でも、そうではない組織でも 自然淘汰論的行動原理で動いている傾向が強まっているんではないか、と思ってしまうようなニュースばかりが耳に入る。

 ひとつには労働環境や人間関係が悪化して 心にヒマを持てないのだろう。
 一方では自分が正義だと思えば、他人には何をやってもいい、といういわば正義に目が眩んだような傾向も強い。意見の相違がある時に、相手が絶対悪だ、という解釈以外は受け入れない。絶対悪だ、としか言いたくないような存在も確かに増えているのだが。
 よく某国がこの責任は100%相手国にある、と言うが、これこそ最低の、争いと憎しみを生む考え方だと思う。
 大東亜戦争の時の日本も絶対悪だと思われたから東京大空襲や原爆投下が抵抗少なく行われたのかもしれない。

 自分の家族や近所の人、クラスメートや会社の同僚と友好な関係を築けない人が天下国家を語るな、政治家になるな、と思ったりもするが、合わない人は合わない。
 浦上と友人になれる人はいないだろう(全国の浦上さんごめんなさい。貴方の事ではありません念のため)。別に相手が悪い人でなくても相性はいろいろだ。

 寄生獣にはプラスマイナスどちらにも働くメッセージが入っていて、映画版もそこは描けていたと思うので、スプラッター的な興味だけでなく、そのあたりを観た人が拾ってくれればいいなと思う。そのためにも、「心にヒマがある」のセリフは欲しかったけど。

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