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「修羅雪姫(上村一夫作画 小池一夫原作)」2

2020/09/27 19:00 投稿

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九 恐喝源次郎朦朧節(きょうかつげんじろうもうろうぶし)[二]
 源次郎に囚われたお雪は、彼が恐喝者になった理由を聞く。源次郎は巨体に生まれ、身体が大きすぎ腕力がありすぎて柔道家や相撲取りには仲間に入れてもらえず仕事もしくじり、サイズが合わなくて女も抱けずに過ごしてきた、だが見かけたことがある外国の女なら大丈夫かもしれない、だから外国に行くために金を貯めようと思ったのだとお雪に話す。
 お雪を襲おうとする源次郎だが、お雪は抵抗する。先ほどはわざと負けて
捕まったんだなと悟る源次郎。
 お雪は不完全なやり方ながら致命傷を負った源次郎の、最初で最後の女となる。

十 女意和戸開帳異聞(あまのいわとかいちょういぶん)[一]

 浅草六区は低俗な見世物小屋が幅をきかせ、たちの良くない商売人や厄坐者が
集まる悪の巣窟と化している。
 ここにパノラマ館を建設し、これを中心に浅草を安心して遊べる盛り場に変えて
いこうと考える大倉喜八郎は、執拗にパノラマ館建設を妨害してくる厄坐者を
なんとかしてほしい、とお雪に頼む。

 お雪は命を失う可能性もあるこの仕事に先だって、恩義あるタジレの菊を訪ねて
母と娘のように一日を過ごし、たまたま掏摸の掟を破って掏摸のできない身体に
されそうになっていた若い女掏摸、六江を助ける。

 お雪を実の娘のように思っている菊は、お雪の次の仕事が危険なもので、あの子
はさりげなく別れを言いに来たのだと察し、六江に後をつけさせる。

 浅草を支配するのは政財界ともつながりのある大組織。五人の手練れがいて、
この五人を一気に倒さないと潰せない。
 お雪は舟遊びをする五人を襲撃するが反撃されて川に落ち、そこを六江に救われる。
だが追撃を避けられず、六江は自分を身代わりにしてお雪を逃がす。


十 女意和戸開帳異聞(あまのいわとかいちょういぶん)[二]

 捕まった六江は身代わりになるとは立派な心掛けだ、お前が守った相手に余計なことは
しないように忠告に帰りなさい、と解放される。
 六江は菊のところに帰るが後をつけられていて、菊は大組織の詰問を受け、六江が
拷問にかけられる。ここにお雪がやって来る。
 お雪は一番の遣い手と剣の勝負をすることになるが、砂迅雷という目つぶしを使って
相手を倒し、続けざまに残る四人も倒す。

 明治23年5月、浅草にパノラマ館ができる。

十一 長旅屋詐欺先生(ながたびやさぎせんせい)[一]

 松右衛門の組織をもってしても竹村伴蔵と塚本儀四郎の消息はわからない。松右衛門は
お雪にこのまま探しても埒があかない、思いきって向こうからお雪を狙ってやってくるように
方法を変えてはどうかと提案する。
 つまりお雪が仇を探していることを小説にしてバラまこうというもの。それには実力のある
人気作家に頼まねばならない。松右衛門は長旅屋の異名を持つ宮原外骨先生が適任だとお雪に
提案する。
 お雪はこの提案を受け入れるが、外骨は気まぐれで、寸借詐欺を重ねながら全国を鉄道旅行
しているというのでどこにいるかわからない。お雪は彼を探して、書く気を起させなければ
ならない。
 お雪は全国を歩いてようやく線路に寝転んでいる外骨を見つけ、金が無いので自殺する、と
いう外骨を私がお金を貸しますから、と飯屋に連れていく。実はこれが外骨の寸借詐欺の手口。だがお雪が出したお金は、外骨から掏り取った物だった。

 そこに外骨が以前だました男たちがやってきてトラブルになりかかるが、お雪の剣技で収まる。外骨はこれでお雪に興味を持ち、その生涯を聞くことになる。


十一 長旅屋詐欺先生(ながたびやさぎせんせい)[二]

 外骨はお雪の願いを聞き入れる。タイトルは修羅雪姫。東京に戻る列車の中で猛然とお雪から聞き取りをはじめる。
 外骨は大日本新聞社に連載することを伝え、挿絵画家を指名する。画家の秋津秋明は似顔絵の名人。お雪の姿を似ているという母のお小夜に見立てて絵を描いていく。

十二 青春白衣涙断譜(せいしゅんびゃくいるいだんのふ)[一]

 お雪は政治家を暗殺する仕事をすませ、ほとぼりが冷めるまで看護婦として近くの精神病院で働くことにする。だがこの殺しの現場を入院患者の子供が見てしまう。お雪はこの子を殺そうかと思うが、精神病の子供の言うことを信じる者もいないだろうと思い直す。
 だが子供はお雪の刀を仕込んだ傘に異常な興味を持ち、これを持ち出してしまう。そして代議士殺人事件を捜査に来た刑事がこの刀に気付く。子供はさらに刑事の短銃を奪ったりする手癖の悪さだが、傘を盗まれたと知って回収に来たお雪にとってはこれが幸いし、刑事に見つからずに傘を取り戻すことに成功する。ここまま逃げようとするお雪だが、子供が気になって引き返す。


十二 青春白衣涙断譜(せいしゅんびゃくいるいだんのふ)[二]

 お雪は短銃を無邪気に振り回す子供に、剣の舞いを見せて興味をひき、子供の銃と傘を取り換える。刑事はお雪が殺人犯と悟るが、お雪の隙の無さに手を出せない。お雪は舟を出して悠々と去っていく。

十三 露骨写真組懺悔(ろこつしゃしんくみざんげ)[一]
 
 写真家として上流階級の家を訪ね、ことば巧みに奥様を連れだして部下に襲わせ、無理やりいかがわしい写真を撮って金をゆするという者が現れる。被害者はおおやけにできず訴えることもできない。
 このため妻が自殺したご主人から、お雪は仇を取ってほしいと頼まれる。
 お雪は自殺した妻のお気に入りだとの触れ込みで次に狙われそうな屋敷に女中として雇われる。やがて現れた写真家に、この家の奥さんのふりをして連れ出される。


十三 露骨写真組懺悔(ろこつしゃしんくみざんげ)[二]

 写真家・西臣清輝の写真館に連れ込まれたお雪。襲い掛かってきた三人の助手を倒すが、その殺人の現場を写真に撮られてしまう。西臣は狙った夫人の顔は知っており、お雪を罠にかけたのだった。
 お雪は巧みにこれまで被害にあった上流婦人たちの写真がこの館の中にあると聞きだすと、西臣を斬って屋敷に火をかける。お雪の殺人を撮影したフィルムも燃える。

十四 儀四郎反撃録(ぎしろうはんげきろく)[一]

 似顔絵の第一人者・秋津秋明はお雪の探す仇の塚本儀四郎・竹村伴蔵の顔を獄中の北浜おこのから聞き出して再現し、これを外骨の小説の挿絵に使う。
 その結果として外骨邸が襲撃される。だが襲撃犯は塚本儀四郎でも竹村伴蔵でもなく、浅草の生き残りだった。襲撃犯は外骨を人質にお雪を殺そうとする。
 女中と共に襲撃犯の本部に連れていかれた外骨。そこにはお雪に殺された元締めの妻がいた。彼女はお雪が現れるまでこの屋敷で新聞小説を書くようにと外骨を座敷牢に入れる。
 一緒に連れていかれた年配の女中・おときは実はお雪の変装。お雪は襲撃犯は厄坐ではないと見抜いていて、外骨を逃がす。この時外骨はお雪を娘のように思っていると言い残す。
 儀四郎は元締めの妻を名乗る女や大勢の部下もろとも、お雪に倒される。

終章 竹の涙

 松右衛門は最後の一人・竹村伴蔵が竹細工の行商人をしているという情報を掴み、お雪に知らせ、行商人を追うなら行商人がいいだろう、とお雪に行商道具や商品を準備して送り出す。
 お雪は昔世話になった人を探しているというふれこみで伴蔵の足跡を追う。ついに下田にいることを突き止めるが、伴蔵は既に病気で寝付いていて娘に養われている。
 娘は行商の元締めに金を借りて伴蔵の世話をしているが、父親には彼女の作る竹細工が売れているとごまかしている。この細工はもう時代遅れで売れないのだ。
 娘は金を貸す代わりに座敷に出るよう強要され、父のためならとこれを了承する。だが実は妾として売られてしまっている。

 この間にお雪は伴蔵を殺す。伴蔵は娘を頼むと言い残す。

 お雪は伴蔵の娘の小笛に伴蔵が小笛が金を借りて自分の世話をしていたと知っていたこと、これ以上娘に迷惑をかけたくないと自殺したことを知らせ、金を渡して逃がす。東京に行って宮部外骨を訪ねるように言い含める。

 娘を妾として売った男と買い手を脅し、小笛を追わないように承知させて去って行く。お雪がその後どうなったかはわからない。
 外骨を父、菊を母として暮らすようになったのだろうか。

 ラスト1コマではお雪が刀を仕込ませた傘を捨てたと解釈できるようなシーンが書かれている。
 


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