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「カラー・アウト・オブ・スペース」ちょっとネタバレ

2020/09/07 19:00 投稿

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・クトゥルー神話のH・P・ラヴクラフト原作の「宇宙からの色」の映画化。

公式HP。
http://www.finefilms.co.jp/color/

・ニコラス・ケイジ演じる父親が主導する形で都会から田舎に移ってきたらしい家族。
 奥さんは顧客に電話とパソコンで投資のタイミングを指示したりしているような仕事をしているが、通信環境があまり良くないようでこれでは顧客を逃してしまう、と不満をこぼしている。有線ではなくてアンテナを立ててインターネットにつないでいるらしい。
 子供は三人いて、どちらが年上かよくわからない高校生くらいの長女と長男と、小学校にも上がっていないかもしれない次男。
 長女はオカルトにはまっているようで、ネクロノミコンなど持って怪しげな儀式をしたりして自分の世界に浸っている。長男は大麻か何かに夢中。次男はまだ自我がはっきりしていない感じで大人しい。
 子供が学校に行っているような描写は無い。ニコラス・ケイジは何か大病か大手術をした後のようで、特に説明はないけど都会から田舎の父の実家にやってきた様子。家は結構しっかりした造りで大きい。地下にはワインセラーもある様子。
 何故かアルパカを何頭も飼っている。自分たちが飲む程度のミルクが絞れるらしい。毛皮を取るようなことも言っている。菜園も作っていてトマトなどを育てているが教本を見ながら。
 農業で生計をたてていくつもりなのか、自給自足でやっていくつもりなのかはよくわからないけど子供たちはあまり手伝わない様子で男一人で切り盛りしているのでたいした収穫はないだろう。一家団結している印象はあまり無くてちょっとバラバラ感がある。
 周囲に人家は無く、一人だけ隠者のような老人が住んでいる。もと電気技師だったらしい老人は様々な機械に囲まれて気ままに暮らしている。

 そんな一家の家の庭先に、ある日隕石が落ちる。その日から全てがおかしくなっていく。

 隕石は最初は地面にめり込んだ感じで一抱えはありそうな大きさ。だがマスコミが取材に来る頃には消えてしまう。ニコラス・ケイジはインタビューを受けるが、自分は隕石について話したつもりなのにテレビを見るとUFOを見た、みたいなことを話していて酔っぱらいがたわごとを言っているようにしか見えない。俺あんなこと言ったっけ、と放送を見て頭を抱える。

 次男は井戸の底に誰かがいて話しかけて来る、と言いはじめる。母親は料理中に自分の指を何度も刻んでしまう。そのことに全く自覚が無い。ニコラス・ケイジがアルパカの世話を長男に任せて母親を車で病院に運ぶが、病院から自宅に電話をしても雑音ばかりで何も聞こえない。
 井戸から奇妙な虫が現れて飛び去って行く。井戸の周囲には見たことも無い花が咲いていく。
 隠者の飼っていた猫は姿を消し、一家の飼い犬も何かから次男を守るように吠えていなくなってしまう。
 長男はアルパカに餌をやったつもりなのだがまた餌をねだりに来る。時間の感覚もおかしくなっているようで、まだ昼だと思っていたのにいつの間にか夜になっている。指の縫合手術を受けた母親を連れて帰ってきたニコラス・ケイジはきちんとアルパカの世話をしていない長男に激怒する。もともとなのかわからないけど怒りっぽくなっている様子。彼はシャワー室に落ちていた石鹸のようなものを拾い上げるとそれに刺されて腕が腫れ上がる。長女は身体に不調を感じ、この家から逃げなきゃ、と長男と相談する。
 菜園のトマトはトマトであってトマトで無いようなものに変じており、アルパカは何本も首が生えた肉の塊みたいに融合してしまっている。
 
 という感じで、この一帯の水も空気も植物も動物も何かに汚染されて浸食されていく。人間の脳もおかしくなっていくようで、ニコラス・ケイジの行動は支離滅裂なものになっていき、感情を抑えられずに家族に当たり散らすようにもなっていく。

 井戸からは光る触手のようなものが伸びてきて次男を襲い、これを守ろうと抱きかかえた母親の身体は次男の身体と融合してしまう。
 
 ニコラス・ケイジは肉の塊になってしまった妻と次男を車で病院に運ぼうとするが、車が動かない。バッテリーが上がった様子。電話もテレビもインターネットも不調。20キロくらい歩かないと町にはつかないらしい。一家は孤立する。助けも呼べない。

 長男は突然いなくなった犬が井戸の中にいると言い出して、助けに行くと井戸に入る。そのまま消えてしまう。
 もはや言動が異常で話が通じなくなった父親と残された長女は命の危機を感じる。空腹を訴える母親だった肉の塊に、父親は彼女を餌として食わせようとしているのだ。

 その頃、農場から迷い出た不思議な動物の死体が町で発見され、様々な動物が融合した様子をいぶかった水文学者(はじめて聞いた言葉だけどそういうのがあるらしい。彼はこのあたりにダムを建設するため、地下水脈がどうなっているかとかを調べに来ていた様子)と保安官が農場に車を走らせる。すると周囲はどんどん暗くなっていく。
 二人はまず隠者の家を調べるが、隠者は既に死んでいる。そしてその死体の中で何かが光り、動いている・・・

 この時点でニコラス・ケイジは精神的に崩壊してしまっていてもう駄目だろうとわかるんだけど、娘は助かるのかどうか、娘は魔方陣を作って自分の血を捧げ、何か古い神に祈るような儀式をやっていて、もしかしたら宇宙から来た何かから娘が祈った何かが守ってくれるのか?と思わせる。

 水文学者と保安官が向かっているけど、保安官が持つライフルしか武器は無い。これまでに見せつけられた圧倒的な浸食に立ち向かえる気がこれっぽっちもしない。

 これもうどうしようもないじゃん、という感じでクライマックスへ向かう。

 幼い子供が犠牲になってしまうというところでハリウッドらしからぬダークな展開の作品。
原作では19世紀に起きた事件だということになっているけどこれを現代に持ってきていて、現代の科学の元でもどうしようもない脅威が描かれている。

 SFマガジンの添野知生さんの映画評ではラブクラフト本人に見せたかったと書かれていた。

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