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「菊花の便り(花郁悠紀子著)」

2020/04/28 19:00 投稿

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  • 花郁悠紀子
  • 漫画本





・能に700年生きたという少年が登場する枕慈童もしくは菊慈童というのがあるそうで、周の穆王(ぼくおう)の寵愛を受けていた慈童が無実の罪で山中に住むようになり、賜った帝の枕を大事にし、枕に書かれていた帝の言葉を菊の葉に書いたところ露が不老不死の霊薬となって魏の時代まで生きたというような内容らしい。それをモチーフにした話。

 ある大学教授が神経質で我ばかり強い妻に疲れて離婚を決意する。14歳の息子がいたが自分についてくるという自信も手ごたえもあった。だが息子は妻と一緒に実家に行き、そのまま連絡もままならなくなった。
 教授はその後息子と同じ年の養子をとった。義理の父子の仲はうまくいっており、息子には彼女らしい元気な娘さんもついている。不足は無いがやはり息子は気にかかる。
 そんな時にその息子が死んだという連絡が妻の実家から来る。妻はとっくに世を去っていて、実家は妻にもその息子にもろくにかまわず山中の小屋でわずかな援助だけして放置していたらしい。

 そして教授は川を流れてきた手紙を見つける。それは死んだ息子の筆跡に間違いない。
さらに木立の中に息子の着物を着た子供を見る。その正体は・・・

 みたいな話。

・昼さがりの精霊
 これはSF。自然保護区で遺伝子改造された動物が野生化したりしたのを捕えたり駆除したりという何でも屋みたいな青年がいる。ここにくそ生意気な坊主がでっかいシャボン玉みたいなパラシュートに乗って落ちてくる。
 坊主は自然保護区内にあるとある区画に行きたいのだという。そこに生家があるらしい。
 青年は全然知らなかったのだが、この坊主は試験管で産まれた超天才児として有名だったらしい。しかも坊主ではなくて娘さんだった。彼女が行きたい場所には死んだはずの彼女の母親がいるというのだが。

・私の夜啼鶯
 成金男爵の息子が列車事故に遭い記憶を失くす。婚約者が病院に迎えに来る。彼は長い事家に寄り付かなかったらしいのだが覚えていない。その実家に行っても記憶は蘇らない。
 両親は既にいないようで、いとこの青年と婚約者がいろいろ教えてくれる。屋敷には父親が生前中国から連れてきたという召使みたいな青年がいる。遺言状にサインすれば全て彼が相続するらしい。
 いとこの青年は父親の残した会社もきりまわしているらしい。次第に息子はここが本当に自分の居場所なのかと疑問を持つようになる。ここに来てから体調も悪く、頭がぼーっとする日も多い。
 こういう話はたいてい婚約者は偽物でいとこが悪者で中国の青年がキーマンと決まっている。

・窓辺には悪魔
 寄宿舎暮らしの女子大生がつまらぬことでクリスチャンのくせに自殺してしまう。すると悪魔がやってくる。実際には睡眠薬を飲んで熟睡し、その寝しなにちょっとわけありで忍んできた男性を目撃しただけ。
 これは女子寮にお好みの男性を配達しますみたいな、いけないバイトの男が部屋を間違えたもの。真相はすぐに友人に教えてもらうが、彼女はこの男性に一目ぼれしてしまう。

・アナスタシアのすてきなおとなり
 幼稚園児くらいに見えるアナスタシアは、SF作家のパパが仕事で忙しく全然遊んでくれないので不満でいつも退屈している。家政婦さんは厳しいし。
 だが隣に不思議な女性が越してくる。女性の家にはえたいのしれないもののけや、言葉をしゃべる猫、オルバーケロムという案山子みたいな人間みたいな謎の存在がいる。
 彼女はこの隣人の家に入り浸るようになるのだが。

・夏の風うたい
 事故で父親を亡くした女の子が親戚に引き取られる。彼女自身も長く入院して、ショックでかあまり記憶が無いらしい。そこにはちょっと年上の医学生の青年がいる。彼女から見ればおじさんにあたる。彼には三年前に死んだ妹がいて、女の子には妹を思い出させる部分がある。
 母親は女の子をついつい妹の名で呼んでしまい、女の子もそう呼ばれるのがこの家にいる条件みたいに思ってしまう。だが青年はそれではいかんだろ、とじれったく思う。





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