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「コックリさんが通る(奥瀬サキ著)」下

2020/01/10 19:00 投稿

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5.ボクが無くしたキミの夢1
 里村という高校生が河原で携帯電話を拾う。
 圭狗は大金を持ち逃げしたらしい三宅という男を追っている。三宅は使い込みがバレてサラリーマンを辞め、垣峰という元ヤクザの荒っぽい男と組んでノミ屋をはじめたが売り上げ金を持って姿を消したらしい。
 ブランド品好きの彼女がいるのだが伝言ダイヤルの女に入れあげていたという情報もある。狗は垣峰に荒っぽくそんな事情を聴く。圭狗が引き上げるのと入れ替わりに大男がやってくる。
 狸花子は嫌がらせをされて腕を折られようとしていた里村という高校生を助ける。里村は先輩を刺したことがあるとかで施設だか刑務所だかに入ってたのが出てきた様子。するとその先輩の取り巻きたちが仕返しをたくらんだということらしい。
 里村は余計なことを、と狸花子に礼も言わないが、狸花子はまた同じようなことがあったら私はあんたを助けるよ、と答える。
 垣峰の死体がドブ川に浮かぶ。

  ボクが無くしたキミの夢2
 狸花子が里村を助けたのは同族のような雰囲気を感じたため。
 圭狗が三宅を探すのはあの人が心配なの、と捜索を依頼してきた古市恵郁子(けいこ)という厚化粧で趣味の悪いブランド物ばかり身に着けた中年女性がいたからだが、調べるうちに三宅が失踪したのはこの女が借金をこさえては三宅に後始末させていたからだろうとわかる。
 里村が拾った携帯電話は三宅のもので、そこに女子高生から電話がかかってくる。女子高生の名は水樹玲子。里村と水樹は会うことになる。
 バイトで圭狗の探偵事務所を手伝っていた狸花子は古市恵郁子を見張っていたが、彼女がヤクザ風の男たちに拉致されるのを目撃して助けようとするが、用心棒のような大男に倒されて気を失う。この男もマジリモノらしい。
 水樹は里村が自分を娼婦扱いした先輩に腹を立て、彼女の名誉を守ろうとして刺したことを知っている。だが、彼女は里村に私、本当に娼婦なんだよ、と告げる。三宅を狂わせた伝言ダイヤルの相手は彼女だったのだ。
 里村の持つ三宅の携帯に、その古市恵郁子をさらった男たち、どうやら金の回収を命じられた取り立て屋らしいが から女がどうなっても知らないぞ、あの水樹とかいう女子高生もさらうぞ、みたいな電話が入る。里村には状況がよくのみこめていない。
 圭狗はスナックの女性から、三宅が砂に食われたという証言を得る。

   ボクが無くしたキミの夢3
 狸花子は古市恵郁子が殺されてしまう、と後を追う。圭狗の電話すると大丈夫だ、放っておけと言われるのだが止まらない。あの大男と戦ってもかなわないとわかっているのに血が騒ぐのだ。マジリモノの。
 取り立て屋たちは次に水樹玲子の拉致に向かう。彼女の通う予備校の前で待ち伏せる。そこに狸花子が来る。玲子をさらおうとした大男と戦闘開始。今度はバス停を振り回して大男に一発入れる。有利に戦いを進めるが、捕まると振りほどけない。そこに玲子を送ってきた里村が割って入る。彼のマジリモノとしての力は、カマイタチのような真空の刃。狸花子は自由になるが、大男の発した殺気に本能的な恐怖を感じ、里村と玲子を連れて逃げる。
 大男は導無(どうむ)と言うらしい。指揮をとっている男は島本というらしい。

 ボクが無くしたキミの夢4
 圭狗は取り立て屋の事務所に乗り込んで、社長を人質にとっている。古市恵郁子から取りはぐれた依頼料を建て替えれば三宅の居所を教えるというもの。強引だが社長は話に乗る。
 狸花子、玲子、里村昌(しょう)はあらためて自己紹介と挨拶と、礼と謝罪をし合う。
 玲子は事情を話す。伝言ダイヤルで知り合った三宅が、相手するには楽そうだったので時々会って金をもらっていた。すると三宅は8千万あるから一緒に逃げてくれ、と言ってきた。その時は電話を切ってしまったが、あらためて断ろうと電話をしたら里村がその電話を拾っていたのだった。玲子は里村に謝る。あたし、いつもこんなふうにうまくいかないんだ、と。
 そこに島本と導無が追いつく。逃げながら水樹玲子は里村に言う。わたし先輩に犯された。だから里村君が先輩を刺してくれたって聞いて少しうれしかった。でももういいの。何で私を助けてくれるの。もういいよ、わたしこんな女だから助けてもらう価値なんてないよ。
 里村は島本に、狸花子は導無に立ち向かう。

ボクが無くしたキミの夢5
 里村は拳銃を出した島本を、カマイタチで切り刻む。先輩にしたように。
 狸花子は玲子を逃がして戦うがやはり導無にかなわない。導無は鬼としての姿をあらわにしている。戦闘力をなくした彼女は、父親のことを考えている。どうも父親は彼女の目の前で殺されたのか自殺したのか、彼女にもう自分の血に関係なく自由に生きろ、みたいに言い残して死んだ様子。いかずち系の力を持った一族の指導的立場にある家系だったらしい。
 導無は人に混じって生きろ、みたいなことを言って去ってゆく。
 里村と狸花子は似たものどうしだ、仲間を見つけた、と抱き合う。
 圭狗があらわれてなに乳繰り合ってる、とあるところに二人を連れていく。

ボクが無くしたキミの夢5
 取り立て屋の社長や社員大勢を圭狗はある路地に案内する。古市恵郁子もいる。突然道の真ん中に靄がかかり、晴れると三宅がいる。古市恵郁子が駆け寄り、取り立て屋たちが殺到する。地中から大ムカデが現れ、まず古市恵郁子を食い、次々に取り立て屋たちを食ってゆく。
 驚く里村と狸花子に、圭狗は地脈の龍だ、と語る。狸花子は人間をムカデにわざと食わせた圭狗に怒りを感じる。
 狸花子は思い出す。雷神の力を伝えてきた一族の長の娘として生まれた彼女には、その力が無かった。だから父親は彼女を解放し、自分は死んだ。親戚に預けられたがその家の息子に乱暴されそうになり、大けがをさせてそこを出た。
 何かに翻弄されてきた人生に怒りを感じ、雷神の力が発現して彼女は大ムカデを倒す。
 彼女は親戚の息子を大けがさせて殺しそうになって、無意識に力を封じてきたみたい。でも怒りがその枷を外した様子。大勢の人を死に追いやった圭狗に対する怒りが。
 圭狗と喧嘩した狸花子を狐子は案じて、同じ学校に通う水神比陽(みずかみひよう)という男子生徒を紹介する。彼も同じくマジリモノ。狐子とはいろいろあるらしい。だがあまり役にはたたなかった様子。
 狸花子と里村は将来を語り合う仲になる。だが里村が切り裂いた先輩が自殺し、その仲間が復讐に来て里村は刺され、死亡する。
 狸花子は里村の母親に、あなたのことはあの子に聞いた、あの子が友達のことを話すなんて、と聞かされる。
 狸花子は学校をやめる。
 
昏(くら)い刀1
 小学生が二人、斬られて死んでいる人を見つけて学校に知らせる。
 狐子は教会で法律が厳しくなっていかがわしいバイトができなくなり学費が稼げなくなったと懺悔しているが、これは神父を泣き落としでエンコーに誘い込み金をせびろうというもの。相手の神父は第2話で登場した神湯神父(前回とかなりルックスが違う)で格闘技仲間の狸花子から狐子のことを聞いていたらしく、狐子に厳しくお仕置きをする。
 一人の男が日本刀を持ってうろつき、また一人を惨殺する。犠牲者は一人目の惨殺死体発見者の一人である芳野弓香の父親だった。

 弓香は圭狗を訪ねて父を殺した犯人を捕まえてくれ、と依頼する。圭狗は警察に行け、と取り合わないが、弓香は高校生になったら身体で払うというので圭狗は仕事を請ける。
 彼女は担任教師の谷代が犯人だと主張する。谷代は剣道と考古学を趣味としていて発掘現場などにも恩師の大学教授と一緒に出向いたりしている。先日の発掘では銀製の刀が出土したらしい。と学問に熱心な一面もあるようだが、生徒にセクハラする常習犯でもあり子供からは嫌われている。狐子がいかがわしいバイトをしていたブルセラショップの常連客でもある。

 実は谷代は発掘した刀にとり憑かれていて、刀は強い相手の血を求め、人間では満足できずにマジリモノとの対決を谷代に強要する。彼にはマジリモノを見分けることもできるらしく、マジリモノである狐子を標的に選ぶ。狐子のことはショップの生写真で知っている。

 谷代の恩師の種村教授は行方不明となっており、大学に出入りしているらしい神湯神父が職員らしい女性に相談されて構内を探したところ、教授や助手らしい惨殺死体が発見される。
 狐子は自分が狙われていると察するが、いかがわしいバイト先の関係があるので自分では警察に行けない。そこで神父に相談する。
 谷代はブルセラショップを襲って店員を殺害し、商品提供者の名簿を奪って狐子に電話をかけてくる。
 バイトをばらすぞ、と呼び出された狐子の前に刀を持った谷代が現れる。

昏(くら)い刀2
 谷代は狐子に襲い掛かる。狐子は狐火を出して立ち向かうが、刀は狐火を無効にできるらしく狐子は押される。そこに神湯神父が割り込んで谷代の相手をする。
 刀には蛇のような霊気が宿っており、これが物の怪の力を祓うらしい。だが人間である神湯には関係ない。それでも剣道の谷代と空手の神湯では分が悪い。
 そこに圭狗もやってくる。弓香には今谷代がどこにいるか感じ取る力があるのか、圭狗をせきたてて一緒に来た様子。
 谷代は圭狗を見ても獲物が増えた、と喜んでいる。弓香はこの教師に性的ないたずらも受けていたらしい。
 谷代に憑いた蛇神のようなものは、神湯、圭狗、狐子の3人を相手にしても互角の強さだが、戦いに巻き込まれて弓香が斬られそうになる。
 このとき谷代の刀を何かが止める。はっきりわからないけど、殺された弓香の父親もマジリモノで、その残留思念のようなものが娘を守ったみたいにも読める。
 何かに刀を封じられた谷代を、神湯が蹴り倒して、同時に圭狗の風と狐子の火が谷代を戦闘不能にする。
 圭狗はこいつを生かすか殺すかお前が選べ、と弓香に問う。弓香はこいつを警察に突き出して、と答える。
 谷代は警察に逮捕され、弓香は高校生になった圭狗の愛人になる、と誓約書を書く。
 狐子は自分の生尻をひっぱたく、という折檻をした神湯神父にうっとりして、また叩かれたい、なんて思っている様子。

 これで本編は終わり。

 後日談みたいなオマケマンガがあるけど省略。オマケマンガの雰囲気だとまだまだ続く感じだけど。

 打ち切りなのか著者側の都合なのかわからないけど唐突に終わった感じ。いつものことだけど。
 最初は主人公に思えた狸花子は途中で中途半端に消えてしまう感じで(作中では存在しているのだけど描かれなくなる)、かといって狐子や圭狗が主人公かというとそういう感じでもなくて、なんだが中心人物がいなくてバラけたような印象のまま終わる。
 もっと長く続いていればそれぞれのキャラが深まって群像劇みたいになったのかも。
 著者が描きたいものが十分に描ききれなかった感じ。


 
 
 


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