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「白暮のクロニクル(ゆうきまさみ著)」⑩大きな羊は美しい2

2020/01/17 19:00 投稿

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第1話
 姿を消したあかり。雪村はあかりが標的なのか、と愕然とする。
 12月23日、インフルエンザの件が一段落し、久保園はあかりを早めに帰す。あかりは桔梗に長命者登録をさせるため待ち合わせをしている。二人で映画を観てお茶をして、桔梗のペースでデートみたいになるが、クリスマス明けに登録する決心がつきました、という桔梗にあかりはほっとする。
 書類を書いてもらうが現住所が友人の家なので番地とかわからないという。じゃあそこに行って居住確認とれれば私が調べるよ、とあかり。あかりを死んだ姉みたいだと言う桔梗に何の警戒もせず荻窪の家に案内される。
 とりあえず上がってください、とお茶を出され、着替えてきますね、と桔梗は隣の部屋に。
そこから出てきたのは、雪村が探している美少女だった。

第2話
 あかりはその姿が病院の防犯カメラに映っていたものだと気付く。病院で何をしたの?と聞けば、決まってるでしょ、雀城英了を殺したんですよ、と笑顔で答える。
 彼は僕の顔も、僕に女装癖があることも知っていたし、伊集幸絵殺しが羊殺しのきっかけということも勘付いていたはずだから、余計なこと喋られる前にね、と天真爛漫に。何の罪悪感も感じられない。
 お茶に睡眠薬が入っていて、あかりは意識を失っていく。
 あかりが新宿で誰かと待ち合わせしていた、という目撃者が出て、茜丸らしい少年と一緒に歩いていたとわかる。
 雪村があかりのスマホに電話すると茜丸が出る。雪村にぼくをつかまえてごらん、と挑戦するために。24日の深夜に殺すからがんばってね、と電話は切れる。
 竹之内もやって来て、オキナガ部隊は出動する。あかりと茜丸を探すために。光明苑の入居者は全員都内に入っている。

第3話
 戦争中竹之内の部下で大尉だった松永が現場の指揮をとる。オキナガたちは新宿を起点に夜の街に散っていく。
 竹之内と雪村は按察使文庫で茜丸の考えを探る。谷名橋が突然思いつく。GPSであかりの位置がわかるかも。竹之内も雪村もそこは思いつかなかった。オキナガだからスマホに慣れてない。
 あかりの家に行った久保園から連絡。茜丸らしい少年をあかりの父親が治療したこと。桔梗凪人と名乗ったこと。その背格好は、あかりと一緒にいるところを目撃された少年と一致すること。久保園はもう一つ、あることを報告すると竹之内は専門家をそちらに送ると告げる。
 その間久保園は家族に断ってあかりのパソコンを調べる。スマホ探しソフトで位置がわかるが、動いている。
 その頃あかりは全裸にされ、縛られている。

第4話
 スマホはコンビニの配送車に放り込まれていた。茜丸が雪村たちをからかったのだ。
 あかりの家に久保園を訪ねて男がやってくる。名前は多聞。竹之内が宿禰と呼ばれていた頃、の片腕だった男。多聞は鼻がきく男で、あかりの部屋にあったサンダル(あかりが桔梗に貸したもの)に茜丸の臭いが残っているとかぎ分ける。これを按察使文庫に持ち帰り、鼻のきくオキナガ全員が共有してこの臭いを追う。
 久保園はあかりの家族に事情を説明する。
 日の出が近付き、昼間は眠らねばならないオキナガたちは竹之内が確保した隠れ家に引き上げる。日が沈んでからが勝負だ。
 そこに桔梗から雪村に着信。ひどいなあ、仲間に探させるなんて、とこちらの事情に通じている。

第5話
 雪村は桔梗のこの言葉で仲間を信じられなくなる。桔梗は雪村じゃない相手があかりを見つけたら、その場であかりを殺す、だから一人で探せ、と持ちかける。
 雪村は松永に事情を話し、人海戦術を待ってもらう。だが松永を信頼していいのかもわからない。
 雪村はこれまでの情報を照らし合わせて、監禁場所は荻窪あたりだろうとあたりをつける。
 一方、竹之内には警察の上層部からオキナガを収容所から出して都内に送り、現場の警察官にはオキナガの邪魔をするなと通達を出した、協力はここまでだ、と一方的な連絡が入る。
 その頃、あかりが意識を取り戻す。縛られて口も塞がれている。

第6話
 目覚めたあかりは桔梗に、逃げないように裸にしましたよ、お姉さんを殺すのは今日の夜中過ぎだから、それまで命を楽しんでね、みたいに声をかけられるが返事もできない。
 日が暮れる。松永はオキナガたちにわざと間違った見込みを伝え、見当違いの地域を探させる。内通者対策だ。雪村のために桔梗を油断させている。
 雪村はあかりを監禁するならどんな場所を選ぶか想像し、そんな条件の場所が無いか荻窪近辺の不動産屋をまわる。25日に契約の切れる物件に行き当たる。
 桔梗から雪村に電話がはいる。どこにいるかわかったかい、とからかう桔梗に、荻窪だろう、大体絞ったぞ、これから行くから待ってろよ、と雪村は答え、棗を殺したのもお前なんだな、と聞く。桔梗はぼくのところに来たら話すよ、と笑う。

第7話
 雪村は見当をつけた建物に突撃するが間違いだった。だがそこで耳寄りな情報を聞きそちらに向かう。おそいよ、と桔梗から電話、桔梗は雪村の前に姿を見せ、からかうように逃げる。
桔梗の後を追ううちにそれらしい建物の前に出る。桔梗はいないが、窓からのぞきこむとあかりらしい女が倒れている。ドアにはカギがかかっているがガラス越しに見るとロックがはずせそう。思わずガラスを破って中からロックを回そうとするが、中にいた桔梗に腕を斬りおとされる。

第8話
 あかりと思ったのはマネキンだった。単純な罠にかかった雪村を桔梗は嘲笑する。腕を斬りおとされた雪村は大量出血のため仮死状態に。桔梗はオキナガの身体をよく知っている。
 唐沢刑事が按察使文庫に一服つけに来る。谷名橋にあかりが拉致されたこと、オキナガが人海戦術で探していること、警察は捜索に協力していないこと、雪村がそれとは別に単独行動していることを聞く。
 唐沢は雪村の残した資料を調べる。
 あかりは桔梗に起こされて、彼が撮影した片腕を落とされて仮死状態にある雪村の姿を見せられる。いつでも殺せるので、抵抗したら雪村さんを殺しますよ、という条件であかりの縄を解き、自由にする。裸のままだけど毛布をくれる。
 あかりは桔梗に貴方が羊殺しなの?と確かめるが、もっと大勢を550年以上殺してきた連続殺人鬼です、と天真爛漫に答えが来る。
 どうしてこんなことをするの?と聞くと生まれつき犬や猫を殺すのが好きで、性分ですね、死ぬまで直らないでしょう、僕は死なないけどみたいな答え。
 両親に閉じ込められたが戦乱のために火事になったところで抜け出し、まず両親を殺したという。

第9話
 姉とは仲が良かったようで、二人で人を殺しながら生きていたがやがて雑兵に見つかって二人とも殺されたが竹之内の血でオキナガになったこと、竹之内は両親と同じように自分の性癖を知って殺そうとしたこと、だから竹之内を自分は恨んでいてあいつに後悔させるために人を殺し続けるんだ、みたいなことを桔梗はあかりに話す。
 桔梗はふと思いついて、雪村の電話で竹之内にかける。雪村はどうなったと思う?お父さん、と。
 竹之内は松永に何かを連絡。その後按察使文庫にやってくる。間もなく松永と伯爵も。そこには唐沢刑事がいて、いろいろあるが一緒に相談をはじめる。
 23日が終わり、24日になる。24日が終わるとあかりが殺される。

第10話
 あかりは桔梗が雪村に昔から強い恨みを持っていたことを教えられる。同じ竹之内の血なのに自分は殺されようとし、あいつは按察使文庫でのうのうと生きている。不公平だと。
 棗は彼の羊殺しとしての最初の犯行で、孫のあかりで羊殺しを終わりにするとも話す。齟齬からはじまって孫で終わることに運命的な意味を見出している様子。
 あかりはそんなことが楽しいんですか、と涙をこぼすが、桔梗は楽しくてやってるんじゃありません、そうしないではいられないんです、みたいに答える。
 竹之内はたった一人だが昼間動ける刑事の味方を得た。唐沢は刑事としての嗅覚で雪村の足取りを追い、不動産屋にたどり着く。唐沢はそれらしい建物を発見。日没を待って多聞がそこに向かう。
 その頃、ようやく雪村が仮死状態から覚める。

第11話
 ここで8巻の冒頭のシーンにたどり着いたことになる。雪村はあかりを探す。
 あかりは食べ物にまた薬を盛られて寝ていたが目を覚ます。またしても手足を縛られている。そこに桔梗が現れて言い残すことはありますかなんて聞いてくる。
 だがあかりは反撃に出る。手足を縛られているがベッドの上からジャンプして桔梗を押しつぶす。何度も飛び跳ねて昏倒させる。体格差の勝利。
 その物音を聞きつけて雪村がやってくる。が、雪村は桔梗に変な薬を打たれていていまひとつ意識がはっきりしないし、腕もくっつかない。
 とりあえずあかりの縄をほどく時間がほしい。隣の部屋に入って立てこもる。うまいことにあかりの服がある。
 多聞が唐沢と合流。雪村の臭いを確認する。竹之内も現場に向かう。
 雪村は歯であかりの腕の縄を噛み切るが、血のにじんだ手首を見て血を吸いたいと思ってしまう。そこで力尽きて倒れる。新鮮な血があればと思う。
 あかりは首を差し出して雪村に血を吸わせる。
 気を失っていた桔梗が息を吹き返す。

第12話
 ようやく服を着たあかり。雪村はまた意識を失っているがおそらくこれは回復過程。部屋の外でそこですか?と桔梗の声。鍵は簡単に開けられてしまうがバリケードが防いでいる。あかりは必死で抑える。
 外から桔梗の気配が消え、もしかしたらあきらめて別の獲物を襲いにいったのかも。ありがたいがそれはそれで困る。悩むあかり。
 だが桔梗はナタを持って引き返して来て、間仕切りを破って部屋に入りこんでくる。殺し方を選ばせてあげますよ、と余裕。
 そこで雪村が目覚めて戦いに。桔梗の武器を弾き飛ばす。ポケットからナイフを取り出した桔梗に雪村は斬りおとされた自分の右腕で応戦。リーチの差で勝る。桔梗を気絶させた雪村は杭を持ち出し、桔梗を殺そうとする。
 雪村を殺人犯にしたくない、と必死に止めるあかり。そこに竹之内が現れる。唐沢も。
 竹之内は被害者は棗だけではない、桔梗=茜丸の犯罪は裁判で明らかにするのだと告げる。
 

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