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漫画「フルーツバスケット1(高屋奈月著)」

2017/11/01 19:00 投稿

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  • 高屋奈月
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・昔途中まで読んだ記憶だけある作品。新刊が出るたびに買っていたんだけど通勤経路が変わって、途中にいい本屋がなくなってしまって新刊に気付かなくなったりして、どこまで読んだかわからなくなって見かけても買わなくなってそのままになっていた。

 なるべく中途半端な状態のものは処分するか最後まで読むか決めようと思って読み直し。すっかり忘れていたけど面白かった。「もっとも売れた少女マンガ」としてギネスブックにも認定されているらしく、今は愛蔵版とか続編とかも出ているらしい。ので続きも買い足して最後まで読むことに。

 1巻の表紙になっているヒロインの女の子は3歳で父親を亡くし、中卒の母親が女手ひとつで必死に育ててくれたが交通事故で死亡。だが母親が自分は女子高生になれなかったから、あんたは高校生活を楽しんでよ、と言っていたため、アルバイトで頑張って学費と生活費を作り、学校生活を続けている。アルバイトはビル清掃。学校が終わるとすぐバイトに行って、帰りは23時くらいになることもある模様。
 母親はいわゆる不良だったので親戚からは毛嫌いされており、彼女は親戚で押し付け合いになった末に一番自己主張がよわいらしい年金暮らしの父方の祖父に預けられていたが、祖父がちょっとボケて来ていて子供と同居することになり、ついでに改築することになったので改築が終わるまで住む所が無くなってしまう。

 ちょっと天然で素直すぎて足りないんじゃないかと思われるところがある彼女は、無謀にも勝手に人の敷地でテント暮らしを始めてしまう。一週間ほど頑張るが当然地主に見つかるわけだが、その地主もちょっとわけありの人たちで、彼女の高校の同級生で美形で人気だが気難かしい人物と、その保護者みたいなユルイ小説家だった。

 見つかって地主宅でテント暮らしに至る事情を聞かれている間に崖崩れがあり、テントは埋まってしまう。さらに疲れからか熱が出て寝込んでしまう。いとこ同士らしい男二人は大きな家で部屋も空いていることもあり、改築が終わるまでここにいてくれないか、と遠慮深い彼女に提案する。家事と引き換えに家賃とか無しで、と。
 彼女はものすごく遠慮深いのだが、もう限界を感じていたこともあり、行くアテもお金もないこともあり、同級生がその時に言った言葉が母親が言った言葉と全く同じだったことも決め手となって意地もはらず無理もせずご厄介になることにする。

 そこに突然同じ年くらいの男の子が飛び込んできて、同級生の男の子に勝負だ!みたいに声をかけ、家を壊しつつ暴れはじめる。それを止めようとした彼女は思わず抱きついてしまう。

 すると、その乱暴な男の子は 猫になってしまった。

 というのが第一話。

 何で猫に?という突然の展開だが、SFとかファンタジーとかいうよりも、そういう少女マンガだ、というのがいいのだろう。

 実は男の子たちの一族は、みな異性に抱きつかれると何らかの動物になってしまう、という家系。十二支の動物+猫の13種類の動物に変身する者がいるという。理由はわからないけどそういう物の怪に憑かれている家系だという。

 同級生の美形の子は子(鼠)、保護者みたいな小説家は戌(犬)。一族には3人女性もいるという。そういう秘密を抱えた家系だけに一族の掟みたいなものがあり、鼠の子はそれを不満に思って本家を出て小説家と同居しており、猫の子は鼠にだまされて猫は十二支に入れなかったおとぎ話ではないが、鼠の子を倒せば自分が本家筋から認められる、みたいに思って挑戦して来るらしい。だが実力は圧倒的に鼠の方が上の様子。猫も武道をたしなみ、決して弱いわけではないみたい。

 本来秘密がばれた時には相手の記憶を消すらしいのだが彼女は何故か許され、秘密を守ることを条件にこのまま同居を続けてよいことになる。
 一度改築が終わり祖父の元へ戻るが、祖父はやさしいのだが祖父の子供一家はすごく根が嫌な人たちで、彼女は鼠と犬と猫が暮らす家で暮らしていたかったと思う。
 そこでいろいろあって、ずっと鼠と犬と猫の家で正式に暮らせるようになるまでが第一巻。他の十二支のキャラクターもおいおい登場することになるようで、猪の女の子が早くも登場する。この子の性格も独特で面白い。

 タイトルはおそらく彼女が片親だったせいか、幼稚園くらいの時にフルーツバスケットをやったときに男の子にいじわるをされ、お前はおにぎりだ、と言われてずっとゲームに参加できないまま、おにぎりおいしそうだな、と思いながら座り続けていた、というエピソードから取られているんだと思う。

 母親はとてもまっとうに彼女を育てたようで、彼女は疑うよりも信じよう、良心は生まれつき人間が持っているものではなくて一人一人が手作りで育てるもの、という母の教えを信じて生きている。だがテント暮らしをためらいなく始めてしまうなどちょっとズレている。

 特異な体質故に人と距離をおかざるを得ない鼠の子や猫の子にとっては、自分たちの体質を知っても態度が変わらず、無条件に信じてくれる彼女がとても大切な存在になっていく。
 会話が何気に深いことをさらっと言っていたり、キャラクターの何とも言えないおかしみが現れていたり、この人はセリフがうまいなと思う。

 もちろん全然別物なんだけどけものフレンズの先駆みたいな話だな。今思うと。
 
 1巻あたりではコメディ要素多めでらんま1/2みたいな変身コメディみたいだが、作者は
コメディを描いているつもりではなかったそうで、先にすすむと結構深刻な雰囲気になってきて、親子関係とか人間関係にトラウマを抱えた子供がどうやってそれを克服するか、みたいな印象になってくる。すると動物に変身する、というのは比喩で、生まれながらの特質で本人にとってマイナスに働くものや、それに伴う偏見の象徴みたいにも思えて来る。
 最終巻と1巻と読み比べると同じ漫画か、と思うくらい雰囲気も違う。

 アニメ版は原作の連載中に独自の展開・完結になったようだけど、こちらはコメディ要素がちょっと強くなっているらしい。第1話だけ無料で見れた。


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