メタ坊のブロマガ

「はやぶさ2」トークライブVol.6

2016/12/04 19:00 投稿

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・全部行っているわけではないけど、なるべく都合のつく限りこうしたイベントにも行こうと思っているので今回も行ってきました。記憶と自分でも半分読めないメモに頼って書いておりますので、誤認や思い違いが確実にあるかもしれません。ネット情報なんかを調べてすり合わせる、なんてこともしていません(そんなことしてたら一週間たっても終わらない)。私が聞いて、理解したと思ったことだけです。検証することなく参考にしないことをオススメします。

 会場となった相模原市立博物館の公式ページ
http://sagamiharacitymuseum.jp/blog/event/12%E6%9C%88%E3%81%AE%E3%80%8C%E3%81%95%E3%81%8C%E3%81%BF%E3%81%AF%E3%82%89%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%81%AE%E6%97%A5%E3%80%8D%E3%81%AF%E3%80%81%E3%80%8C%E3%81%AF%E3%82%84%E3%81%B6%E3%81%95%EF%BC%92%E3%80%8D/?instance_id
 こちらはJAXAのページ。
http://www.hayabusa2.jaxa.jp/topics/20161129/

 開催日の12月3日は、2年前の同じ日に打ち上げられ、1年前のこの日には地球スイングバイを行った日ということであつらえたかのような記念日でもあった。

今回は開始時間まえに軽妙なトークで場を盛り上げているHソダさんと、そのバックアップ要員であるTケイさんがお休み(外せない仕事ができたとのこと)で、普段はカメラマンをつとめているKゴマ?(よく聞き取れませんでした。間違っていたらごめんなさい)さんが急遽ピンチヒッターを命じられたとのことで、緊張しながら諸注意事項を説明したりされていました。前回のアンケートで大画面のタブレットを頭上にかざして撮影していた人がいて、たいへん迷惑したという意見があったとのことで、そんなようなことも無いよう再度お願いされていました。

 今回は4人の方が講演をされ、一番手はまずはやぶさの現状報告を、ということで津田雄一はやぶさ2プロジェクトマネージャーから。報告はひと言で終わり、「非常に順調で、特に報告するようなことはありません」とのこと。前回とほとんどスケジュールも変わらず、唯一報道されたイオンエンジンが現在稼働中(前回は稼動予定)だったのが異なるくらいとのこと。

 それはあんまりだということでか、この12月3日に何があったのかを写真を交えて数年分遡ってお話されていた。

2015年  地球スイングバイの日。
       成功の後女性スタッフKヤマさん手作りらしいケーキがふるまわれたという
      ことで、そのケーキの写真。
       ケーキは2種類あって、おそらくリューグーを模したいびつに丸い黄色い
      ケーキと、サイコロみたいのが積み重なった感じのはやぶさ2ケーキ。
       量が少なくて物足りなかったそうです。

2014年  打ち上げの日。
       打ち上げ当時の映像とともに。この時は成功をケーキで祝おう、なんて余裕は
      全くなかったそうです。打ち上げ後3ヶ月くらいは様々な確認作業に忙殺され、
      それを過ぎてようやく落ち着きを取り戻したようです。

2013年  総合試験というものの真っ最中。種子島への探査機本体持ち込みがあと9ヶ月
      に迫った時期。
       大会議室の写真が示され、ここに誰、ここには誰、ここには私、みたいな紹介
      があって、みんなで頭を抱えている、という説明がありました(と思いましたが
      これは2011年のことだったかも)。

2012年  噛み合せ試験という、未完成のパーツを持ち寄って一度組み上げてみる、と
      いう作業の写真。そのあとまたバラしてそれぞれの持ち場に戻すそうです。

2011年  GOが出て半年くらいの頃。待たせされていたしわ寄せが一気に来て、設計と
      製作が同時進行になって非常に錯綜していたころだそうです。なぜしわ寄せが
      来たのかは皆さんご存知の通り。

2010年  まだ完成予想図とかしかなかった頃。この頃の完成予想図には丸いアンテナが
      3つあり、関係者の間ではミッKーマUスとか呼ばれていたそうですがいつしか
       アンテナが一つ無くなり2つになったとか。特にDズニーの圧力でというわけ
      ではないようです。

 あとははやぶさ2が今どのへんにいるとか、燃料はあとどのくらい残っているかとか、数値を示しての解説がありましたが、私のガラケーでは写せなかったので具体的数字無しで説明しますと、今往路の折り返し地点を過ぎたくらいのところにいて、イオンエンジンの燃料は全体の7%(4.5kg)、化学エンジンの燃料は6%(2.7kg)を消費した状態(もちろんこれらはリュウグウに着いたらいろいろやりたいので可能な限り節約しているとのこと)で、飛行は順調。現在は地球との交信に18分5秒かかるとも。こうした数値は公式に映像が上がったりすると思うので興味のある方はそちらでの確認を。

 はやぶさ2プロジェクト トークライブコーディネーターで、司会進行をつとめている 吉川真さんから、プロジェクトマネージャーになって何か変わりましたか?と津田さんに質問があり、それまでは技術責任者としてあれもやりたい、これもやりたい、とチャレンジャーの立場だったものが、マネージャーになるとこれは面白い、やらせてやりたい、と思いつつ全体を考えるとダメと言わないといけない、抑える側の役割をしなければならないということで、先輩方の苦労がようやくわかりました、みたいな事を答えていました。

 今回の講演は外国のゲストがいらしていて、メインはこちらになります。皆さんはやぶさ2にも関わりがありますが、最近使命を終えた彗星探査機ロゼッタや、NASA版の小惑星探査機ドーンなどにも関係が深く、主にサイエンス部門の方のようです。講演は英語で行われ、
吉川さんが事前打ち合わせ全く無しに通訳しながら、という方式ですすめられました。
 何故こんなに外国の方が大勢いらしているかというと、トークライブのためにわざわざ呼んだわけではなくて、現在宇宙何とか会議という国際会議を日本で開催中らしく、皆さんそちらがメインで来日中であるところをちょっと抜け出して参加されているとのことです。
 講演はしませんでしたが、NASAの探査機マネージャーみたいな仕事をされているトニー・カーロフ?(よく聞き取れませんでした)という方も見えていました。
 現在はやぶさ2が小惑星に到着したら具体的に何をさせるか、ということをケンケンガクガク(ケンケンゴウゴウとゴウゴウガクガクを混同した誤用だそうだが)の議論がおそらくこの会議でも行われているらしく、はやぶさ2は飛行は順調だが、地上では嵐のように激論中らしいです。

・ラルフ・ヨーマン教授
  ドイツDLR(Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrtドイツ航空宇宙センター)
 の方で、はやぶさ2に搭載されている着陸機MASCOTのサイエンスマネージャーと紹介
 されていました。恰幅のいい、大柄な印象の方でした。

  最初はマスコットのリュウグウへの投下方法について話していたと思うのですが、
 「バリスティック」と「ハードランニング」という単語が聞こえました。
  マスコットは特別な制御無しにリュウグウに投下され、地べたにガーンとぶつかる、と
 いうことで、バリスティック(耐衝撃性を持った)ものなんですよ、ということだったと
 思います。リュウグウの重力は小さいのでそれでも大丈夫だとのこと。4つの計器を搭載
 しており(計器の事はインストロメンツと言っていたと思います)、それらの計器が正しく
 働くようにマスコットはレンガみたいな直方体をしていますが、どの面を下にして降りても
 正しい方向になるよう転がれるみたいです。石みたいのを踏んで斜めになっても大丈夫なの
 か聞いてみたかったけど勇気がなかった。
  4つのインストロメンツの名称は
  カメラ        
  ラジオメーター    温度を測ると言ってました
  マグネットメーター  磁気測定
  マイクロメーター   スペクトルを測ると言っていたと思います。

  で、マスコットは小さいので(ソー スモール と言ってました)4つが限界だった
 ようです。もう少し余裕があったら、何を積みたかったですか、と質問された方がいました
 が、レーダーや違う波長のスペクトルメータなど、機器の名前を延々と列挙する、という
 ユーモアのある回答をされていました。

  マスコットのバッテリーは3日くらいしか持たないとのこと。一度だけジャンプして違う
 場所に移動する事ができるそうですが、下手するとリュウグウの重力圏を脱出してしまう
 ので注意が必要だそうです。はやぶさ2のことはマザーシップと呼んでました。
  はやぶさ2は女性だとあらためて確認できました。既婚で子持ちということも。
 1からそうだったけど。

  探査機ドーンのケレス観測についても話していたと思いますが、基礎知識が私には無いの
 でよくわかりませんでしたがアンダーサーフェスに氷があるつまり地表の下に氷があって、
 氷の火山みたいなものがある、みたいな話をしていたと思います。
  
  ここまででほぼ1時間。10分のトイレ休憩になりました。

・ステファン・ウラメック博士
  やはりDLRの方で、先ごろ運用を終えた彗星探査機ロゼッタに搭載された着陸機である
 フィラエ(日本ではフィラエという表記が定着している感じですが、フィレエ、という
 肉っぽい発音をされていました)プロジェクトマネージャで、MASCOTについても搭載機器
 マネージャをされているとの事でした。
  JAXAの人は兼務兼務、というのが当たり前の印象ですが、あちらでも兼務されている
 人がけっこういるんだな、と思ったりしました。好々爺になりかけ、という印象の方です。
  ロゼッタは2004年に打ち上げられて、10年かかってお風呂で遊ぶアヒルのオモチャ
 のような形をした彗星の核に到着、着陸機フィラエを下ろしたあと2年間観測を続けてつい
 先ごろ、自分も彗星上にタッチダウンして運用を終えたわけですが、この講演では搭載され
 ていたOSIRIS(オサイリスと言っていました)というメインカメラと、CIVA(チバ
 と言っていたと思います)というパノラマカメラが撮影した画像について説明したり、
 着陸機フィラエの3本足の蛸みたいな構造を説明したりしていました。
  フィラエは着陸に失敗しており当初予定した着陸地点から撥ねて一時行方不明になってし
 まったとか。ロゼッタが撮影した写真の中から姿を探したらしく、最終的に発見された時の
 写真も出ていましたが、よく見つけたな、と思うほど小さく、岩みたいな影の中に映って
 いました。
  これは彗星の表面が思ったより堅く(マッチハーダーザン と言っていました)、砂状
 ではなく岩盤状だったためアンカーがうまく刺さらなかったためのようでした。
  フィラエの電力源は太陽電池だったようですが、着陸場所が一日に1.5時間くらいしか
 太陽光が当たらない場所でしかも姿勢が斜めだったという事で予定の観測はできなかった
 みたいでしたが、もう少しそれれば全く陽の当たらないところに行ってしまう位置で、
 それでもインタープリテンションと言っていたと思いますが解析すべき多くのものが得られ
 たようです。
  マザーシップとの通信ができなくなったようなことも言っていたような気がするのですが
 ちょっと記憶がさだかでありません。
  7ヵ月後に85秒だけ通信が回復し、次の回復を待っていたものの結局そのままになった
 と言っていたような。ベリーベリーコールドなため機器が破損したのではと言っていた
 ような気がします。
  質問の時だったか、アンカーが最善だったのかみたいな問いに対して、方法は良かったが
 運用に失敗したような答え方をしていたような。ここも記憶さだかでないです。

  ここまでで残り時間10分くらいになってました。

・ジャン-ピエール・ビブリン教授
 IAS(L'Institut d'atrophysique spatiale、フランス宇宙天体物理学研究所)の人でMASCOTに搭載されているMicrOmega(マイクロオメガ)という装置(講演ではマイクロメ ジャーと言っていたような気がします)の中心人物とのことですが、彗星探査から得られた観測結果に基づく惑星科学上の大胆な仮説を説明されていました。

 彗星は氷の形で多量の水を含んでおり、地球の大量の水はこれら彗星からもたらされたのではないかということと、地球以外の惑星にもおそらく同様に彗星から水がもたらされたはずだが何故地球だけに海があるかという問いに対する仮説は、最初惑星ができるときに惑星内に取り込まれてしまった水が、他の天体との衝突(ジャイアント・インパクト)によって内部の水が表面に出られたからではないか、というもの。また月もこのときに生まれたのだろうと。

 また火星にもジャイアント・インパクトがあり、一度は水が表面に出たのではないかと思われるが、火星の場合は地球のような深い海ではなく、クレーターの中に浅い海ができたような感じだったのではないかということで、ジャイアント・インパクトの方式だか角度だかが異なったのではないか、みたいなちょっと聞くとムーなんかに載ってそうな仮説でした。

 昔「灼熱の氷惑星」という今は忘れられたベストセラーがあったけど、まさにそんな感じ。

 おそらくロゼッタの観測によって地表の下に氷がある、というところあたりから発展した考え方なのだと思いますが、私の集中力も落ちていたのかあまりメモが残っておらず、どのような事を話されたのかは記憶もさだかではありません。ジャイアント・インパクトに全部持っていかれた感じです。予定より約10分オーバーで終了となりました。
 
 質問をされた方に「ベリー・グッド・クエッション」と言っていた記憶があるのですが、その質問内容も覚えていません。いずれ公式映像とか上がるでしょうから、興味のある方はそちらご確認を。

 前回のインパクタのときより気持ち人数が少なかったように感じましたが、小学生くらいのお子さんを前回より多く見かけたような。ちょっと小学生には難しい気がしたのですが、あの中から未来のプロジェクトマネージャーとかが出てくるのかもしれません。

 今回もらったチラシとか。相模原市立博物館のプラネタリウム番組のチラシや次回トークライブ(あかつき)のチラシ、JAXAのジオスペース探査衛星打ち上げのチラシなどです。



 いつものカードはこんな感じ。



 裏面がカレンダーになってました。
 はやぶさ2プロジェクトチーム的なL+という日付が入っており、
2月10日 L+800
5月21日 L+900
8月29日 L+1000
12月7日 L+1100
 と書かれています。打ち上げ日から数えた日数とのこと。
12月3日にははやぶさ2のイラストが描かれています。



 そんな感じでした。行けなかった方の参考になれば幸いです。




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