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週40時間の自由を作り出すための超時間術~時間認知のゆがみを矯正して失われた時間を取り戻すには

2019/04/03 22:00 投稿

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週40時間の自由を作り出すための超時間術

~時間認知のゆがみを矯正して失われた時間を取り戻すには


時間を上手に使いましょうとかよく言われますが、僕たちは失われている時間には結構無頓着だったりします。
お金の場合でも、たくさん稼ぐためや使い道を考える投資の本などはたくさんあるのに、無駄に出て行っているところへの対策をしようと考える人が少ないものです。ということを考えて出させていただいたのがこちらの本です。

週40時間の自由をつくる 超時間術
メンタリストDaiGo
実務教育出版
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みなさんのおかげで大変評判も良いということですので、この本で触れてないことも含めて紹介させていただきます。

▼時間がないのは時間認知のゆがみが原因!


僕たちが時間について考える時には、余計な時間をなくしてうまく時間を使う方法を考えようとか効率よく時間を使おう、そこから時間を作り出そうとしますが、そうではなく、実は時間認知が歪んでいることによって本当は時間があるのにないように感じてしまうのではないか
そんなに働いていないのに、自由な時間も作れるのに、リラックスしていないせいで自由な時間も楽しむこともできず、あるのにないと感じているのではないかという疑問が生まれました。

これは確かで、忙しい人でも時間はあるよと言いながらも誰よりも忙しかったり、とても忙しくて本当に1日に1時間ぐらいしか自由な時間がないのにその限られた時間をゆったりと過ごしている人もいます。
逆に、自由な時間がたっぷりあるのに忙しい忙しいと何もせず言ってる人もいるわけです。
仕事が上手だとか下手だとかいうことではありません。
これは時間の認知、時間をどのように捉えるのかという感覚によって違いが出てきています。

時間は皆が一率に持っているもののように見えますが、実際には感じ方が違うことで意味が変わってきます。
これは他のことでも同様で、例えばワインのラベルを変えるだけで人間は感じる味さえも変わってきます。このような人間の認知の歪みに関しては様々なところで確認されていましたから、自然な発想としてこれは時間でも同じことが起きるのではないかということを考えたのがこの本を出すきっかけになりました。
調べてみると、人間は認知の歪みにより正しく時間を感じることができなくなることがあるということがわかりました。

僕たちの労働時間は実際には増えていません。現代人は忙しいと言われながらもそんなには増えていません。忙しいと思っている人も実際にはそんなに働いてはいません。にもかかわらず僕たちは週に40時間もの時間を無駄にしています
時間の認知が正しく行われないことによってこんなにもたくさんの時間を無駄にしているわけです。
ですから、効率的な仕事術を手に入れる必要もないし新たに時間を生み出す必要もないしやることを減らす必要もないとなります。もちろん効率を求めることは併せてできればより良いに越したことありませんが、ただ歪みを正してあげれば週40時間の失われた時間を取り戻すことができます。


▼やるべきことがちっとも終わらない「時間飢饉」状態を抜け出すには


ビジネスの時間管理において、近年社会心理学の世界でよく話題に出てくることですが「時間飢饉」とか「時間汚染」という考え方があります。

時間がないと考え時間に対する渇望のようなものが時間飢饉です。この言葉が最初に使われたのはミシガン大学のパーロー氏の1992年の論文です。現代では働いてる人たちの多くがやることが多すぎるのに時間がなさすぎると書かれていますから、1992年段階で既にこのような考え方が生まれていたわけです。
今ではスマホができたり新たな技術が生まれることによってこの時間がないという感覚は僕達の中にもっと強まっているという気はしますが、人間は昔から忙しさを感じている人が多かったということです。
ミシガン大学のその後の追試(2000年と2002年の論文)によって、この時間飢饉の感覚が組織の生産性を大きく下げているのではないかということが確認されています。

時間がないことが生産を下げるとか時間がないからやるべきことができないと考えていますが、そうではなく、やるべきことは多くあるのに時間がなさすぎると思っていることによって目の前のことに対する生産性が下がり、それによりいつまでたっても仕事が終わらないようになるし目の前のことにも手がつかなくなり仕事は終わらなくなってしまい、その結果時間が足りないという感覚がより強くなる。そして、時間が足りないというその感覚がまた生産性を下げるので仕事が終わらなくなる・・・となります。
時間飢饉の感覚が生産性を下がるから結果がついてこなくなるということが起きます。

もちろんやるべき事があまりにも多すぎるとか、時間があまりにも足りなさすぎるという時は別ですが、やるべきことが多すぎるわけでもないし時間が足りないというわけでもありません。
時間飢饉の感覚によって生産性が低下していることが問題ですから、実はやるべきことはそんなにない、時間も結構あるという感覚を持つことによって、かえって仕事も進むようになるし時間も保つことができるようになるということです。
これが今回のこの本で一番言いたかったことです。

僕たちはもっと時間があったらいろんなことができると思いがちですが、そうではないわけです。時間はあります。この感覚を皆さんにも身につけてもらいたいと思います。


▼時間認知はどのようにして歪んでいくのか?


「時間飢饉」


2015年にデューク大学が時間飢饉の心理に関する研究を行っています。123人の男女を対象にお金や仕事に関するトラブルを想像してもらい、それにより人間の時間飢饉の感覚はどのように起きるのかということを調べたものです。 
その結果、コンフリクト(競合する、ぶつかる、葛藤する)という概念があり、ゴールに対するコンフリクトが大きくなるほど切羽詰まった感覚や焦りが生まれてやることはたくさんあるのに時間が足りないという感覚に襲われ、その結果時間飢饉が起きるということがわかりました。

このコンフリクトが時間飢饉の原因だということです。

コンフリクトとは、例えば・・・

  • 子供との時間を過ごしたいのだけれど、自分の給料を上げるために資格の勉強したい。
  • 老後のために貯金をしたいけれど今欲しいものがある。
  • ダイエットしたいけれど目の前に食べたいケーキがある。

このような、同時には2つの目標を達成できないような競合してしまうものがコンフリクトです。これが生まれると時間飢饉が起きます。
やるべきことが多くても1つずつ片付けていくことができれば結構物事は終わるものです。ところがそれぞれが競合するものであったらどれから手をつけていいかが分からなくなってしまうわけです。全てが両立していないという感覚が焦りを生み、やるべきことがたくさんあるのに時間が足りないという感覚を作ってしまいます

この対策としては色々な方法がありますが、僕の場合は自分の目的に全てを繋げてしまうというテクニックを使っています。そうすることでたくさんのことをやっていても競合するコンフリクトを防いでいます。
例えば、ニコニコの放送をすることは知識の定着に役立ちます。知識の定着ができると本を書くときにもとても役立ちます。いい本を書くことができればコンサルタントの仕事も入ってくるようになります。その際企業から実際にもらう悩みやビジネスを作る時には心理学の知識は役立ちます。僕の人生の目的は知識の最大化ですから、本や論文を読んでいる時は一番幸せな時です。ということは自分の自由な時間も担保することができる。というように全てが繋がっています。こうなると何も悩むことはなくなります。
これが最も効果のあるテクニックです。
自分の人生の目的を決めて全ての行動をそこにつなげてしまうというテクニックです。

これはリフレーミングともいい、自分のやっている仕事や活動が自分の人生の目的にどれぐらい繋がるのか、自分のしている1日の行動のその全てが人生の目的に繋がっているということが分かるとコンフリクトはなくなり生産性は上がり新しいことも次々とできるようになります
ですから、僕は毎日よく働くなと言われますが、そもそも働いているという感覚がないわけです。これが僕の人生だからです。全ての行動が自分の人生につながっているからです。この感覚を持つことができるとコンフリクトはゼロになります。

問題なのはやるべきことがたくさんあることではありません。人生の目的はこれだというやるべきことが分かっていないから矛盾する目標を自分が持っているわけです。そのコンフリクトによってやるべきことが多いという時間飢饉が生まれています。
自分の人生の目的を考えてやるべきことを整理することから始めるべきです。1つの目標につなげていくようにすればいいということです。

コンフリクトする目標を立ててしまうと時間飢饉の感覚は強くなっていき、時間の浪費に対する罪悪感やゴールを達成できないことの恐怖がストレスを生むようになり、その結果実際よりも時間が足りないという感覚になってしまいます。
時間飢饉の原因はコンフリクトによるストレスです。
ですから、ストレス対策もこの時間飢饉には効果があります。

以前紹介しましたが、時間が足りないと感じている時には他人に親切にするといいということが分かっています。余裕があるという感覚を持つことができて実際に時間を上手に使うことができるという研究があります。他人に親切にすることによって自分が社会に必要とされているという感覚を得たり感謝されることによりストレスを発散することができます。それにより時間飢饉の感覚が下がるので生産性が上がり自分の仕事もはかどるということです。
時間のない人ほど他人のために時間を使った方がいいということです。

今まで計画術の話も何度かしてきましたが、この時間術と計画術の話は結構かぶっていて、計画する時にもコンフリクトが起きないような目標の立て方をすることがとても大事です。
漫然とただやるべきことを to do リストなどに入れて行くと何が起きるかというと、コンフリクトが生まれ、いつまで経っても終わらないということが起きます。両立させるにはどうすればいいのか、あるいは、片方の目標をリフレーミングさせることによって目標を1つの行動で成り立たせることにはどうすればいいのかということを考えるのが大事です。
目標を立てる時にはコンフリクトが起きていないかということに注意をして立てることが重要です。


「時間汚染」


時間飢饉の感覚をもたらす者にもう1つ時間汚染というものがあります。Contaminated Timeという概念があり、これはメリーランド大学のジョン・ロビンソン教授が提唱しているものです。

今目の前でやっていることがあるにも関わらず、その時間の合間合間に人に話しかけられたり LINE が鳴ったりどうでもいいことを思い浮かべたりというように何度も何度も分断されることが起きます。このように分断され時間が細切れになることが時間汚染です。
つまり、まとまって1つのことに集中できたりのんびりと1つの事を楽しむことができるはずなのにそこに余計なものが入ってきて時間が細切れになることで時間汚染が起きるわけです。

これは、要するにマルチタスクです。色々な事を同時にしようとすると時間が分断されます。これが時間飢饉の感覚を加速させるということが分かっています。
しかも、分断された時間は脳の前頭前野(ネガティブな感情を処理したり理性を司る)にストレスを与えてしまい、それにより扁桃体(苛立ちや恐怖といった感情を生み出す)が活性化し、時間が足りないという不安や焦りが生まれてその結果時間飢饉という感覚が起きるということです。
ですから、時間を分断しないようにすることが大事です。

自宅でゆっくり映画を見ているのに LINE をする人、読書している最中でもスマホの通知が鳴ったらすぐチェックする人がいますが、これは危険です。
普段自分がプライベートでのんびりしている時間なのにわざわざ自ら時間汚染を起こしているわけです。それにより時間飢饉が起きてしまい、最近仕事が忙しくてプライベートな時間が全く取れないと言う結果を自分で引き起こしています。せめて、自分のプライベートなゆっくりする時間ぐらいは時間汚染が起きないようにした方がいいです。

できるだけ分断されることなく一定の時間同じ行動をとることによってストレスというのは対策できるものです。
ストレス対策の話でも紹介しましたが、ミネソタ大学の研究で本を読まない人が1日に30分ゆっくり読書する時間を作るだけで僕たちのストレスは68%も減少することが分かっています。


この時間の分断を防いだり、すでに時間飢饉を感じてしまった時にこの時間飢饉の感覚を抑えて生産性が下がらないようにして目の前のことに集中するにはどうすればいいのか?
簡単にわずか数分で時間飢饉の感覚から抜け出す方法があります。


続きの内容は・・・
▼わずか2分で時間飢饉の感覚を15%も減少させるテクニックとは?
「時間飢饉のリフレーミング」
「時間飢饉と親切」
▼ある写真を見るだけで時間認知が修正される?


 

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