はじめまして、たかしさんと申します。
ニコニコ動画におけるボイロ動画の再生数など、製作側から見たボイロ界を考察していきます。
前回の記事から名前が変わっていますが同一人物でございますよ。
今回も前回同様の調査を行っていこうと思います。
事実関係のみを述べた文章が多く、前回と比べて調査書的な要素が強くなっています。
それでは長い記事ですが、興味のある方は是非ご一読下さい。
※再生数を扱うシビアな視点からの記事となっております。客観的なご閲読、ご判断に自信のない方は、ブラウザバックを推奨します。
■目次
・調査内容
・調査結果
-詳細-
①VOICEROID全体
②VOICEROID劇場
③VOICEROID実況プレイ
④ゲーム別 VOICEROID実況プレイ
⑤その他活発なジャンル
⑥ジャンル別の再生数指標
⑦その他媒体におけるボイスロイド
⑧追記用
⑨おわりに
■調査内容
・ニコニコ超検索を用いて、2018年5月25日に集計
・2017年と2016年の12月~3月に投稿された動画を第一次対象
・タグ内における各再生数でフィルタを掛けた動画数とその割合
・前回調査の2017年6月~9月に投稿された動画の追跡調査
・投稿ジャンルによる優位性
・他
前回が5ヶ月前ー2ヶ月前の動画を対象にしていたので、今回もそれに則った集計対象としています。
■調査結果
・投稿数は着実に増加している。
・再生数水準は微減している。(=視聴者の減少・分散、Vtuberの登場?)
・ボイスロイド界全体では盛り上がりを見せている。
・VOICEROIDキッチンすげえ。
①VOICEROID全体


●●表の見方●●
この表は、キーワード「VOICEROID」で集計した情報です。
例えば、左上図の赤い行の「84」という数字は、対象期間に投稿された動画の内、現時点で10万再生(いわゆる殿堂入り)を達成している動画の数です。全体割合の「0.43%」というのは、全投稿(19,576)の0.43%が殿堂入りしているということです。
◎考察
投稿数の昨年比は160%と大幅に上昇していますが、前回調査では191%だったため、半昨年からの投稿数の伸び幅は30ポイントほど下降しています。1万再生以上の動画数も昨年より減少。当然、古い動画のほうが再生数面では有利です。しかしながら、前回調査の数字と比べても、全体的に再生数(全体割合)が伸び悩んでいる結果になりました。
ちなみに、投稿数の半昨年比は118.79%となっています。
半年前は、4ヶ月間に111本の殿堂入り動画が投稿されましたが、今回調査では84本に留まっています。原因としては、視聴者数の減少や視聴者の分散が考えられます。ボイロ界全体としては半年前より勢いがあると体感していますので、動画以外のジャンルで消費をするユーザの増加・Youtubeへの移行・ボイロ内でのジャンルの細分化などが引き金になっているのではないでしょうか。また、Vtuberなどの隆盛が、ボイロ視聴者を持っていった可能性もあります。
次項からはタグ別の再生数指標をみていきましょう。
②VOICEROID劇場


上記はタグ「VOICEROID劇場」の再生数を示した表です。右下表は、劇場のカテゴリに設定されやすいエンタメカテの同表です。
◎考察
投稿数の昨年比は325%と、半年前の600%超えには劣りますが、非常に高い数値です。全体割合の水準も高めで、全体の10%が1万再生を突破していることから根強い需要があることが伺えます。エンタメタグと比較すると顕著にそれが現れていますね。しかし、視聴者の母数は多くないようで、殿堂入り以上の動画は相変わらず数本に留まっています。
殿堂入り以上の動画になると、エンタメタグの動画(右下表)に全体割合を追い抜かれているのが印象的です。この155本の殿堂入り動画の内、実に99本がバーチャルYouTuber系の動画となっています。前項で述べた、「Vtuberに需要を食われている」という説はあながち間違っていなさそうです。(Vtuberの勢いばじぱねえ。そりゃ(禁則事項です。)してでも参入するわ)
また、投稿数の半昨年比は116%と落ち着いた数字。このペースだと"1500動画/4月"あたりに投稿数は収束すると思われます。ボイロ投稿者の母数は向こう数年で減少傾向になる可能性がありますね。
③VOICEROID実況プレイ


上記はタグ「VOICEROID実行プレイ」の再生数を示した表です。右下表は、半年前の対象動画の追跡調査です。
◎考察
投稿数の昨年比は154%と5割増し。半昨年比は119%で、VOICEROID劇場よりも高い数値となりました。全体割合は、1万再生までの群では、劇場よりも小さな数字ですが、3万再生以上の群においては、それを上回ります。視聴者の母数は、やはり実況系の動画に最も多いようです。
半昨年との比較(全体割合)では、VOICEROID劇場タグ同様に下降傾向にあります。殿堂入り動画も27本減の71本に留まっており、同再生数帯の全体割合は2・9ポイント減の0.45%でした。
追跡調査では、新たに26本の動画が殿堂入りを果たしていることが分かりました。動画削除による、投稿数の減少はありますが、全ての再生数群で多くの動画が1つ上のクラスへ上がっており、古い動画でも一定の伸びを期待できると考えられます。
④ゲーム別 VOICEROID実況プレイ


VOICEROID実況プレイの内、殿堂入り動画を排出しており、かつ500以上の動画投稿が確認できるゲームに絞って同様の集計をしました。
◎考察
これらの4つのゲームの合計投稿数は全体の12.85%にあたります。いずれもコンスタントに投稿されているゲームである反面、視聴数には乖離があるようです。
「PUBG」および「Dead by Daylight」はボイロ実況全体と比較しても高い数値を示しており、安定した再生数が見込める結果となっています。他方、「Minecraft」と「Splatoon2」は全体と比べ低い再生数となっており、供給に対し需要が低いことが伺えます。サンプル数から考えても、両者の動画群のクオリティに大きな差はないと予想されますので、素材ゲームによって再生数は目に見えて変わることが分かります。
もし、あなたの動画が思ったよりも伸びないときは、そのジャンル自体が伸びないジャンルである可能性があります。その時は、ジャンルを乗り換えるか、あなたがそのジャンルのパイオニアになるよう努力する他ありません。
⑤その他活発なジャンル


実況・劇場以外である程度の投稿数があるジャンルの動画の再生数指標。
◎考察
いずれも高い数値ですが、VOICEROIDキッチンの全体割合は驚異的です。92%以上の動画が2000再生を獲得しており、殿堂入りの動画も2本排出していました。供給に対し需要が非常に大きいと推測できます。
⑥ジャンル別の再生数指標

◎考察
VOICEROID動画の内、8割を超える動画がボイロ実況に属する動画となっています。指標は適当に考えた関数で変換したもののため、あくまで参考に。
⑦その他媒体におけるボイスロイド

Google Trendsにおける「Voiceroid」の推移。
着実に注目度は上がっている。

Pixivにおけるイラストの年間投稿数の推移。
2017年度は2016年度よりも2500作品多い5700作品が投稿されている。
TwitterやYoutubeは長期間の件数解析が不可能なため、惜しくも掲載ができない。
⑧追記用
⑨おわりに
ボイロ動画が全体的に伸び悩み、ヒット動画も減少しているという若干ネガティブな結果となりました。視聴者に対して投稿者の増加が著しい故の結果であると思いますから、そんなに悲観する気もありませんが、これはこれで事実と受け止めるべきでしょう。Pixivなどは以前にも増して作品が増えていると思いますし、全体としては盛り上がっているのだと思います。
再生数比較云々という、身内でもなかなか話題にし辛い話題でしたが、なにかの参考になれば幸いです。
ニコニコ動画におけるボイロ動画の再生数など、製作側から見たボイロ界を考察していきます。
前回の記事から名前が変わっていますが同一人物でございますよ。
今回も前回同様の調査を行っていこうと思います。
事実関係のみを述べた文章が多く、前回と比べて調査書的な要素が強くなっています。
それでは長い記事ですが、興味のある方は是非ご一読下さい。
※再生数を扱うシビアな視点からの記事となっております。客観的なご閲読、ご判断に自信のない方は、ブラウザバックを推奨します。
■目次
・調査内容
・調査結果
-詳細-
①VOICEROID全体
②VOICEROID劇場
③VOICEROID実況プレイ
④ゲーム別 VOICEROID実況プレイ
⑤その他活発なジャンル
⑥ジャンル別の再生数指標
⑦その他媒体におけるボイスロイド
⑧追記用
⑨おわりに
■調査内容
・ニコニコ超検索を用いて、2018年5月25日に集計
・2017年と2016年の12月~3月に投稿された動画を第一次対象
・タグ内における各再生数でフィルタを掛けた動画数とその割合
・前回調査の2017年6月~9月に投稿された動画の追跡調査
・投稿ジャンルによる優位性
・他
前回が5ヶ月前ー2ヶ月前の動画を対象にしていたので、今回もそれに則った集計対象としています。
■調査結果
・投稿数は着実に増加している。
・再生数水準は微減している。(=視聴者の減少・分散、Vtuberの登場?)
・ボイスロイド界全体では盛り上がりを見せている。
・VOICEROIDキッチンすげえ。
①VOICEROID全体


●●表の見方●●
この表は、キーワード「VOICEROID」で集計した情報です。
例えば、左上図の赤い行の「84」という数字は、対象期間に投稿された動画の内、現時点で10万再生(いわゆる殿堂入り)を達成している動画の数です。全体割合の「0.43%」というのは、全投稿(19,576)の0.43%が殿堂入りしているということです。
◎考察
投稿数の昨年比は160%と大幅に上昇していますが、前回調査では191%だったため、半昨年からの投稿数の伸び幅は30ポイントほど下降しています。1万再生以上の動画数も昨年より減少。当然、古い動画のほうが再生数面では有利です。しかしながら、前回調査の数字と比べても、全体的に再生数(全体割合)が伸び悩んでいる結果になりました。
ちなみに、投稿数の半昨年比は118.79%となっています。
半年前は、4ヶ月間に111本の殿堂入り動画が投稿されましたが、今回調査では84本に留まっています。原因としては、視聴者数の減少や視聴者の分散が考えられます。ボイロ界全体としては半年前より勢いがあると体感していますので、動画以外のジャンルで消費をするユーザの増加・Youtubeへの移行・ボイロ内でのジャンルの細分化などが引き金になっているのではないでしょうか。また、Vtuberなどの隆盛が、ボイロ視聴者を持っていった可能性もあります。
次項からはタグ別の再生数指標をみていきましょう。
②VOICEROID劇場


上記はタグ「VOICEROID劇場」の再生数を示した表です。右下表は、劇場のカテゴリに設定されやすいエンタメカテの同表です。
◎考察
投稿数の昨年比は325%と、半年前の600%超えには劣りますが、非常に高い数値です。全体割合の水準も高めで、全体の10%が1万再生を突破していることから根強い需要があることが伺えます。エンタメタグと比較すると顕著にそれが現れていますね。しかし、視聴者の母数は多くないようで、殿堂入り以上の動画は相変わらず数本に留まっています。
殿堂入り以上の動画になると、エンタメタグの動画(右下表)に全体割合を追い抜かれているのが印象的です。この155本の殿堂入り動画の内、実に99本がバーチャルYouTuber系の動画となっています。前項で述べた、「Vtuberに需要を食われている」という説はあながち間違っていなさそうです。(Vtuberの勢いばじぱねえ。そりゃ(禁則事項です。)してでも参入するわ)
また、投稿数の半昨年比は116%と落ち着いた数字。このペースだと"1500動画/4月"あたりに投稿数は収束すると思われます。ボイロ投稿者の母数は向こう数年で減少傾向になる可能性がありますね。
③VOICEROID実況プレイ


上記はタグ「VOICEROID実行プレイ」の再生数を示した表です。右下表は、半年前の対象動画の追跡調査です。
◎考察
投稿数の昨年比は154%と5割増し。半昨年比は119%で、VOICEROID劇場よりも高い数値となりました。全体割合は、1万再生までの群では、劇場よりも小さな数字ですが、3万再生以上の群においては、それを上回ります。視聴者の母数は、やはり実況系の動画に最も多いようです。
半昨年との比較(全体割合)では、VOICEROID劇場タグ同様に下降傾向にあります。殿堂入り動画も27本減の71本に留まっており、同再生数帯の全体割合は2・9ポイント減の0.45%でした。
追跡調査では、新たに26本の動画が殿堂入りを果たしていることが分かりました。動画削除による、投稿数の減少はありますが、全ての再生数群で多くの動画が1つ上のクラスへ上がっており、古い動画でも一定の伸びを期待できると考えられます。
④ゲーム別 VOICEROID実況プレイ


VOICEROID実況プレイの内、殿堂入り動画を排出しており、かつ500以上の動画投稿が確認できるゲームに絞って同様の集計をしました。
◎考察
これらの4つのゲームの合計投稿数は全体の12.85%にあたります。いずれもコンスタントに投稿されているゲームである反面、視聴数には乖離があるようです。
「PUBG」および「Dead by Daylight」はボイロ実況全体と比較しても高い数値を示しており、安定した再生数が見込める結果となっています。他方、「Minecraft」と「Splatoon2」は全体と比べ低い再生数となっており、供給に対し需要が低いことが伺えます。サンプル数から考えても、両者の動画群のクオリティに大きな差はないと予想されますので、素材ゲームによって再生数は目に見えて変わることが分かります。
もし、あなたの動画が思ったよりも伸びないときは、そのジャンル自体が伸びないジャンルである可能性があります。その時は、ジャンルを乗り換えるか、あなたがそのジャンルのパイオニアになるよう努力する他ありません。
⑤その他活発なジャンル


実況・劇場以外である程度の投稿数があるジャンルの動画の再生数指標。
◎考察
いずれも高い数値ですが、VOICEROIDキッチンの全体割合は驚異的です。92%以上の動画が2000再生を獲得しており、殿堂入りの動画も2本排出していました。供給に対し需要が非常に大きいと推測できます。
⑥ジャンル別の再生数指標

◎考察
VOICEROID動画の内、8割を超える動画がボイロ実況に属する動画となっています。指標は適当に考えた関数で変換したもののため、あくまで参考に。
⑦その他媒体におけるボイスロイド

Google Trendsにおける「Voiceroid」の推移。
着実に注目度は上がっている。

Pixivにおけるイラストの年間投稿数の推移。
2017年度は2016年度よりも2500作品多い5700作品が投稿されている。
TwitterやYoutubeは長期間の件数解析が不可能なため、惜しくも掲載ができない。
⑧追記用
⑨おわりに
ボイロ動画が全体的に伸び悩み、ヒット動画も減少しているという若干ネガティブな結果となりました。視聴者に対して投稿者の増加が著しい故の結果であると思いますから、そんなに悲観する気もありませんが、これはこれで事実と受け止めるべきでしょう。Pixivなどは以前にも増して作品が増えていると思いますし、全体としては盛り上がっているのだと思います。
再生数比較云々という、身内でもなかなか話題にし辛い話題でしたが、なにかの参考になれば幸いです。
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